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出会いの日 0

目の前にあるのは薄い紺色のドレス。

襟や袖には控えめなレースと銀の刺繍が施され、露出も極力少なくして貰った為、古風なデザインになってしまった。

後はドレスに合う装飾品を選べば明日の準備は完了する。

明日の、ミルトニアと殿下が出会う予定の夜会の準備が。

「これで終わったわね。ありがとう、もう下がって良いわ。」

シャロンは支度を手伝っていた侍女に声をかける。

「それでは失礼致します。」

「御苦労様。」

侍女が去り、シャロンは再びドレスを見る。

明日殿下が着る服と対になるように仕立てた服。

婚約者と共に夜会に出るときは色味やデザインを揃えるのが暗黙の了解みたいなものだ。

だからドレス自体はそう珍しいものではない。

(今回は今までとは違うのに。)

殿下はミルトニアに心を奪われたりしない。

信じてる。

そう信じたい。

なのに落ち着かない。

足元に闇が広がっているような感覚が襲ってくる。

夜会が近づくにつれ頻度も増えていく。

ミルトニアと殿下が寄り添う姿を思い出す回数も。

嫉妬に駆られ醜くい私や断罪される場面が何度も浮かんでは消えていく。

その度、全身の血が冷たくて苦しくなる。

「きっと大丈夫、私も殿下も変わったのだから」

寝不足の顔で明日の夜会へ参加するわけに行かない。

言い聞かせるように呟いてシャロンは寝室へと向かった。






お付き合いいただきありがとうございます。

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