7月2日 日曜日 広域停電発生
眠っていてもわかるくらいの爆音に、私は思わず飛び起きました。もしかすると、声まで上げていたかもしれません。飛び上がってみて、自室であることが分かってくると、なんだったのか頭の中に『?』がたくさん浮かんできます。
と、その時、耳をつんざく雷鳴が轟きました。先ほどの爆音はこの雷だったのでしょう。雨戸を閉めていたので窓の外の様子はわかりませんが、それでも外で雷が光っているのは、わずかな隙間から漏れ入る光で判断がつきます。携帯電話を見ると、時間は午前4時過ぎ。さすがにまだ外は暗いようですね。
目が覚めてしまったのと、のどが渇いたので何か飲もうと電気を付けました。その時、再び大きな雷鳴とともに住んでいるアパートがびりびり震えたかと思うと、付けたばかりの電気が消えました。
「ブレーカーが落ちたかな。」
雷のせいでブレーカーが落ちたかと思い、玄関に置いてある懐中電灯を片手に確認をしましたが、ブレーカーは正常です。寝巻のままサンダルをつっかけて外に出ると、横殴りの雨と気楽なった街並みが目に入りました。どうやら地域一帯が停電のようですね。
部屋の中に戻ると、ブレーカーを落とし、できる限りの家電コンセントを抜きました。復旧した際に、通電と同時に火花が出たりして火災になるのを防ぐためです。これも職業病ですね。
なんて言っている私ですが、ろうそくなどと気の利いたものはなく、暗がりの中でしばらく携帯電話の災害情報をチェックしていました。どうやら八王子市内のかなり広域に停電のようですね。復旧にはだいぶ時間がかかるようです。布団の上にごろんと寝転がり、暗がりの天井を見上げてみました。時折、外から漏れてくる雷の音と光を感じますが、それ以外は雨の音だけで、実に静かです。時間も時間ですし、日曜日ということもあって、気が付いていない方がほとんどなのかも知れないですね。
仮に、これが大地震だったりすると、就寝中の災害は被害を拡大させます。そうでなくてよかったと思いながら、特段、何もできないので、今日は諦めて二度寝することにしました。たまにはいいですよね。
昼前に目が覚めましたが、どうやらまだ復旧していないようです。あんまり寝ていても仕方ないので、起きて着替えると、炊飯器に残っていた冷えたご飯に、卵をかけて軽く朝食を取りました。お湯も出なければレンジも使えないので、なんだかずいぶん寂しい食事です。東日本震災後の泊まり勤務を思い出します。まだ、あの時は電気が使えたので、カップ麺くらいは食べることができました。こういう時、何気なく普段当たり前に使えているライフラインはすごくありがたいものだと感じますね。
気が付くと、携帯に何件かメッセージが届いていました。氏神君や中町さんから様子伺いの連絡が来ていたようですね。慌てて返信して、何度かやり取りをしました。携帯電話も使っていればバッテリが減っていくので、モバイルバッテリーにつないで充電します。こういうアイテムも、用意しておけばやっぱり便利ですね。
けっきょく、復旧したのは夕方近くになってからでした。どうやら夕飯は暖かいものにありつけそうです。皆さんも、急な停電のために、ろうそくやモバイルバッテリー、非常食などの備えをしっかりやっておいてくださいね。