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6月30日 金曜日 備品倉庫補修工事

 今日は予定通り、いよいよ備品倉庫天井の取り換え作業になります。午前中に破損部側半分の建材を撤去し、用意した建材を新たに設置、その後、破損部と反対側半分の建材の入れ替えをする手順になっています。予定では、夕方までに終わるとのことですが、心配なのは日程よりも天気ですね。昨日に引き続き曇り空ですが、雲の色は一層濃いものになり、今にも雨が降りそうです。


 今日の八王子市内は、曇り所により雨、降水確率60%、気温は最高27℃、最低23℃。雷注意報が出ています。あまりに雷が酷くなるようでしたら、屋根の上の作業ですので中止も検討しなければいけませんが、今のところ雷は聞こえてきませんね。


 入構手続きを済ませると、FRWの作業員さんたちは作業車両と一緒に中に入っていきました。車両は予定通り2台。建材を屋根の上にあげるためのユニック車と移動用のバンですね。


「それではよろしくお願いします。」

「何かあれば相談しますね。」


 小森さんが工事の立ち合いをされるので、私はいったん警備室に戻りました。小森さんは東都ガスに勤められて10年になるそうですが、設備系には強いらしく、1級/2級施工管理技士、2級建築士、宅地建物取引士をお持ちで、それ以外にも工業系の資格はいろいろお持ちだそうです。今回のFRWさん入構準備の時に、なんとなく資格の話になり、小森さんのお持ちの資格を聞くことになりました。免許証などを拝見し、小森さんの下のお名前が克己かつみさんと、初めて知りました。


 警備室に戻ると、私はPCの電源を入れ、雨雲レーダーと天気図を表示しました。今のところ、雨雲は確認できませんが、怖いのは雷ですね。通常業務をしつつ、モニタリングして、異常があればすぐに報告しようと思います。


 午前中はそれでよかったのですが、お昼を過ぎたあたりから風が出てきて、気温が少し下がってきました。こういう時は雨が降りやすくなります。雨雲レーダーでは、周辺に雨雲が発生し始め、この辺りも少し降るようです。念のため、小森さんにその旨をお伝えしましたが、雷がない限りは作業は続行するとのことでした。風が出てきたと言っても、風速で5メートル前後ですので、気を付ければ作業に支障はないでしょう。


 しかし、15時前になって、急に暗くなったかと思うと、まだ遠くですが雷が聞こえ始めました。にわかに雨が降り始め、30分としないうちに土砂降りになってしまいました。作業は当然中断され、備品倉庫の中で休憩をしていた作業員の藤野さんが、


「こりゃあ、ダメかなぁ。」


 と、空を見上げながら言いました。雨雲レーダーではこのまま深夜まで雨雲がかかっている予報であることと、雷が近付いてきていることをお伝えし、小森さんの判断で今日はここまでということになりました。


「山盛さん。申し訳ありませんが、明日もお願いしてよろしいですか?」

「はい。問題ないですよ。」


 幸い、破損側の工事は完了していたので、残りは3割ほどの建材の入れ替えになります。半日で仕上がると言うので、午前中で終わりそうですね。


 明日は休日出勤になった旨を本社に報告し、明日の準備をしてから帰ることにしました。





警備日誌 06月30日 金曜日 曇りのち雨


 備品倉庫修理のために株式会社FRW4名が入構。


 破損側の建材入れ替えは完了。


 雷雨のため、作業は15:30で終了。


 明日、残った建材交換のため、休日出勤対応となる。


 ほか、異常なし。

みなさんこんにちは\(^o^)/

作者の水野忠でございます。


早いもので、

連載開始から四半期が過ぎました。

警備員の日常を描いておりますが、

そこそこ地味にいろいろあるかと思います。


そう言った出来事に、

真摯に向き合うのが警備員のお仕事です。


警備員のお仕事に少しでもご理解が深まっていったら、

すごく嬉しいと思います。


7月からも引き続きよろしくお願いします。


また、

作者応援のために、

ぜひ、いいねとブックマークと高評価をよろしくお願いいたします。


水野忠

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