6月29日 木曜日 自販機の中身について
警備室の受付からは、正門から駐車場までの通路と、社員様方が休憩できる大きな檜の木とベンチ、自販機とゴミ箱などが置いてあります。この自販機は私もよく使わせてもらってます。敷地内には、この自販機のほか、オフィス棟の休憩室に2台設置してあります。どういうメーカー契約かはわかりませんが、週に1.2回、ベンダーさんが補充しに来ますが、お越しになるのは1社だけです。
今日も午前中にベンダーさんである株式会社アルファンの河本さんがお見えになりました。河本さんはここら一帯を担当しているそうです。まだ20代半ばのお若い方ですね。
「おはようございます!」
「お疲れ様です。こちらにご記入願います。」
受付に会社名や名前を書きながら、普段はあまり世間話はしない河本さんが話しかけてきました。
「警備さん。自販機に入れる飲料って、何か希望とかありますか?」
「ええ?」
「東都ガスさんに聞いても、お任せしますしか言っていただけないんですけど、ぶっちゃけ、あんまり売り上げ伸びてないんすよねぇ。」
とは言われても、いきなりでしたので私にもいい案が浮かびません。
「ちょっとすぐに出てこないんで、作業されている間に何か考えてみます。」
「よろしくっす!」
笑顔でそう言うと、河本さんは半そでのユニフォームを皿に腕まくりして、たくさんの飲料の箱をカートに入れて入構されました。
改めて警備室から檜の木の脇にある自販機を眺めていました。私がいつも買うのは麦茶とか緑茶とか、コーヒーのブラックですね。甘い飲み物は筋肉の大敵ですので、滅多に飲みません。外の自販機を使うのはもっぱら私と、清掃員のお二人くらいですね。
中の自販機はほぼ社員様しか使いませんので、お茶類、清涼飲料、炭酸飲料と多くの種類が設置してあります。別にその自販機を使ったらいけない理由はないのですが、クライアント様の休憩室ですので、遠慮していると言うのもあります。
いろいろ考えていると、河本さんが中から戻ってきました。
「終わりました。」
「お疲れ様です。あの、ちょっと考えたんですが。」
と、外の自販機は自分や清掃員がメインで使うこと、そのため、お茶類や無糖や微糖のコーヒーを良く買っているということ、中の自販機は偏らずにいろいろ種類があった方がいいほか、エアコンが効いているので、ホットの商品も残しておけるといいのではないかと提案しました。
「なるほど! 参考になります。」
「あとは、これから夏になるので、スポーツドリンクは必須ですよね。」
「了解しました! ありがとうございます!」
河本さんはそう言って元気よく引き上げていきました。ただ補充すればいいってもんでもないんですね。季節や場所によって商品を決めるのは、すごく大変そうです。
警備日誌 06月29日 木曜日 曇り
ベンダー会社アルファンの河本氏より、
自販機設置の飲料水について相談を受ける。
ほか、異常なし。