表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/366

5月20日 土曜日 三部合唱

 気が付けば午前10時。いつもはお休みの日でも07時には起床しているのですが、昨日の帰りが遅くなったことと、そのまま駅前のスーパーで来週分の買い出しやら、部屋の掃除やら、作り置きやらやっていたらあっという間に午前02時。


 眠たい身体に喝を入れて、私はジムに向かいました。はい。筋肉バカなもので。。。


「おはようございます。」


 ジムの扉を開けると、今日も福原さんが笑顔で出迎えてくれました。


「山盛さん、おはようございます。今日は早いんですね。」

「ええ。今夜はちょっと用事があるので、早めに来ちゃいました。」

「そういえば、猫ちゃんどうなりました?」


 そうでした。福原さんにも里親探しお願いしていたんでした。


「おかげさまで、勤め先の方が引き取ってくださることになりました。」

「そうなんですか? それはよかったですね。何人か聞いてみたけどダメでした。」

「すみません。いろいろお手数おかけしました。ありがとうございます。」


 私は軽く、新垣さんがそのためにわざわざ引っ越してくれたことをお話ししました。


「やっぱり、自分が拾ったから母性本能に目覚めちゃったんですね。」

「はは、そうだと思います。」


 着替えを済ませて筋肉に負荷をかけると、上腕三頭筋が喜んでいるのが聞こえます。ああ、三角筋と大胸筋がそこに合流して筋肉の三部合唱をしています!!



 コホン。失礼しました。2時間ほど身体を動かし、シャワールームをお借りしてから引き上げると、私は着替えて職場へ向かいました。今週は土曜日が私、明日は浜崎所長が子猫の対応をします。


「ナ~。」

「はいはい。お待ちなさいね。」


 警備室に入るなり、子猫が段ボールの中で飛び跳ねているのがわかります。1週間でけっこう成長するもんなんですね。


 さっそくお湯を沸かしてミルクを上げると、本当によく飲みます。トイレの手伝い方も慣れてきましたし、すっかり子猫マスターです。嘘です。自分で飼うとなったら自信ありません。


 夜は仮眠室の簡易ベッドを広げて、今夜は子猫の段ボールも一緒に部屋に入れます。来週には新垣さんが引き取りますので、一緒に夜を過ごすのは今夜が最後ですね。段ボールの中でもそもそしている姿を見ると、なんだかかわいらしくて幸せな気持ちになります。


「おまえさんの名前、まだ決めてなかったねぇ。」


 私は一度ベッドに横になった身体を起こし、警備室にあるPCの電源を入れました。三毛猫はほとんどがメス猫で、この子猫もメスだそうです。ちなみに三毛猫のオスが生まれる確率って、3万分の1だそうですね。ただ、染色体異常だそうですので、身体が弱かったり、不妊になりやすかったりするそうです。


 いろいろな名前の候補を探していたら、あっという間に時間が過ぎてしまったので、明日に備えて休むことにします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ