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5月16日 火曜日 試験日の確認

 子猫の引き取り先も決まり、今日は心も落ち着いた気持ちで業務に取り組むことができました。試験勉強もはかどりますね。そう言えば、勉強し始めたのはいいですが、試験日がいつなのか気になったので、PCを起動してHPを確認しました。


 次回試験は6/10だったみたいですが、すでに試験申し込み期間は終わっているようです。意外と早めの受付なんですね。次回を確認すると、8/26(土)ですね。申込期間は7/07~7/18ですね。少し時間があるので、じっくり試験準備が出来そうです。申し込みを忘れないように、警備室内のカレンダーに赤ペンで記入をしました。今どきの人は、スマホなんかでスケジュール管理するのでしょうけど、アナログ世代はこれが一番確実なんです。


「よし!」


 仮にでも、試験日が決まると気持ちが引き締まりますね。そう言えばなんですが、警備員と言っても、いろいろ資格が必要だったりします。消防設備士のように絶対になければお仕事ができないと言うわけではないのですが、結構いろいろな資格を求められます。


 そもそも警備の仕事もいろいろ種類があって、私のように施設に常駐して警備をするのを、一般的に『施設警備』といって、警備業法では『1号警備業務』なんて言います。


 警備員のお仕事は、


 1号警備 ・・・ 施設警備、航空保安警備、保安警備、巡回警備、機械警備。

 2号警備 ・・・ 交通誘導警備、雑踏警備。

 3号警備 ・・・ 運搬警備。

 4号警備 ・・・ 身辺警備。


 と、警備業法によって区分されています。保安警備はいわゆる万引きGメンと呼ばれるものであったり、巡回警備は、その名の通り常駐せずに、巡回して回る警備のことを言います。運搬警備は現金輸送が有名ですが、貴重品運搬や核燃料などの危険物を運搬する警備もあります。


 この各号で登録した区分の警備業務のみ、実施することができるので、私は1号警備に登録をしているので、施設警備などしかできません。公道で交通誘導をしたり、誰かのボディガードなどをしたいなら、それぞれ2号警備と4号警備の登録をしなければいけないのですが、そもそも所属会社が1号警備しか認可されていないと、他の号の警備はすることができません。けっこう複雑なんですよね。


 それぞれに国家資格があり、


施設警備業務検定 ・・・ 警備業務対象施設の破壊等の事故の発生を警戒し、

             防止する業務を実施するために必要な技能知識。


空港保安警備業務検定 ・・・ 空港等施設において航空機の強奪等の事故の発

             生を警戒し、防止する業務を実施するために必要な

             技能知識。


交通誘導警備業務検定 ・・・ 工事現場、人、又は車両の通行に危険のある場

             所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する

             業務を実施するために必要な技能知識。


雑踏警備業務検定 ・・・ 人の雑踏する場所における負傷等の事故の発生を警

             戒し、防止する業務を実施するために必要な技能知識。


貴重品運搬警備業務検定 ・・・ 運搬中の現金、貴金属、有価証券等の貴重品に

             係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務を実

             施するために必要な技能知識。


核燃料物質等危険物運搬警備業務検定 ・・・ 運搬中の核燃料物質等危険物に係

             る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務を実施

             するために必要な技能知識。


 と、分かれており、それぞれ2級、さらに1級と試験があります。試験は筆記試験と実技試験があり、特に筆記試験は20問しか問題がない中で、90%、つまり18問正解しなければいけないので、けっこう厄介です。試験自体は教本読んで、問題集に取り組めばまず大丈夫な難易度ですが、なんせひっかけ問題が多いので、私は引っ掛かりまくって1回落ちています。苦手なんですよねぇ。『間違いではないものを選べ。』『正しくないものを選べ』とか、すなおに『正しいものを選べ。』『間違ったものを選べ。』ならわかりやすいんですけど。


 さらに、これ以外にも、警備員指導教育責任者と言う国家資格が1号から4号まで分かれてあります。これは、わかりやすくいうと、警備業界の教員免許みたいなものですね。現役警備員に対して、指導や教育をする立場の資格になります。


 また、火災が起きた時に消火器や消火栓を使用する技術を学ぶ『自衛消防技術認定』や、『救命講習』『防災センター要員講習』など、様々な資格や技能が必要になってきます。当然、そう言ったものが昇給や昇格に繋がりやすいので、頑張っている方は多いですね。


 ちなみに、私は施設警備検定の1級と2級、1号指導教育責任者、自衛消防技術認定、上級救命、防災センター要員を保有しています。まぁ、20年以上もこの業界にいると取ったと言うよりも取らされたと言った方が正しいのかもしれませんね。


 話が長くなりましたが、けっこう誰でもなれると思われがちな警備員ですが、なる時も警備業法で定められたけっこう厳しい基準が設けられていたり、なってからもいろいろ資格が必要になってきて勉強するんです。なので、甘い気持ちで入ってきた方が、短期間で辞めていったりもしてしまいます。そう言うのが多いので、警備業界全般的にイメージが悪かったりもするんですよね。もちろん、そんなことばかりではないのですが。


 さて、今日は来客予定もないので、敷地内の監視モニターをチェックしつつ、試験勉強頑張っていきましょう。






警備日誌 05月16日 火曜日 晴れ


 異常なし。

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