5月12日 金曜日 子猫どうする?
今日は早起きをして出勤です。昨日は残務処理もあったので少しのんびり仕事をしてから帰りました。さすがに2日連続で寝泊まりはできないので、子猫は警備室でそのままにしましたが、帰る直前にミルクをあげたとはいえ、お腹を空かせてかせているはずです。
「ナ~。」
警備室を開けると、さっそく子猫が泣いて出迎えてくれました。すぐにミルクを作ってやると、やっぱりお腹が空いていたのか、
「ナ~。ナ~。」
と、追加を催促しているようでした。仕方ないのでお代わりをしてあげると、満足したのかタオルに潜って行きました。
やがて、浜崎所長が出勤されてきて、警備室に立ち寄ってくれました。やっぱり気になっていたとのことです。なんでも、いろいろ調べて里親になってくれる人を探しているとのことでした。
「山盛さんに甘えてばかりもできませんから。里親探しは任せてください。あとは、飼い主が見つかるまでどうするべきか考えましょう。」
そういって、浜崎所長は着替えに行かれました。入れ替わりで新垣さんが出社され、子猫を撫でてから建物に行かれました。
「お前はみんなに大事にされて幸せだねぇ。」
「ナ~。」
前足をペロペロしながら答えてくれました。こういった仕草は本当にかわいらしいですね。愛玩動物とはよく言ったものです。気を抜くといつまでも見続けていられそうです。動画サイトなんかでは、猫や犬の動画が人気あるそうですね。それもよくわかるような気がします。
さてさて、このままではいつまでも見続けてしまうので、気持ちを切り替えて仕事を始めるとしましょうか。
昼休み、浜崎所長が警備室に来られ、明日と明後日、警備室に立ち入ることを提案してこられました。土日はお休みですので、浜崎所長が来られて、子猫の面倒を見るというのです。新垣さんも手伝いを申し出られたそうですが、さすがに新入社員を休みの日に一人で入れるわけにはいかないとの判断でした。
「浜崎所長。ご許可いただければ日曜日は私が参りますよ。」
「しかし、業務日でもないのに来させてしまうわけには。。。」
「ふふ。私もすっかり子猫のファンになってしまいました。特に予定もないですので、自宅で過ごすかここで過ごすかの違いです。」
そう伝えると、浜崎所長は申し訳なさそうに許可を出してくださいました。警備室内のもろもろ設備の説明をして、浜崎所長はお戻りになりました。一匹の子猫がいろいろな人のやさしさを見せてくれてうれしい気持ちになります。
警備日誌 05月12日 金曜日 晴れ
浜崎所長より、子猫の扱いに関して指示を受ける。
明日は浜崎所長が、明後日は山盛が警備室にて子猫対応の予定。
ほか、異常なし。