3月30日 土曜日 変わること変わらないこと
最終出勤日を終えて、今日はルーチンワークであるジムへ来ています。いつも通りに鍛え、汗を流します。明後日からは立場が変わりますが、やることは一緒です。私達警備防災の仕事は、クライアント様やそれに関わる方々の安全を守り、安心して働いていただける環境を確保することです。
「あっという間の1年だったな。」
1日は長く感じるのに、1年はあっという間です。時間の感じ方は人それぞれかもしれませんが、年を重ねるごとに時間は早くなっていくような気がします。この1年間を無事に過ごすことができた。もちろん、色々ありましたが、人命が失われるような事態にはなりませんでした。
「山盛さん。昨日は最終日でしたっけ?」
深見さんが声をかけてくださいました。
「はい。今日明日休んだら、また仕事です。今度は管轄する現場が増えますので、いっそう忙しくなりますね。」
「ふふ、大変ですわね。でも、責任が増えるということは、何も悪いことばかりじゃありませんよ。」
「そうだといいですねぇ。」
「ストレスが溜まったら、またお料理界をしましょう。」
深見さんも本格的にお料理教室を始めるので、ここに来れる頻度は減るそうです。それぞれの新しい1年が始まろうとしています。
「そう言えば、桜が咲き始めましたね。」
「ふふ、今度はお花見を企画しないといけませんわね。」
楽しそうに笑う深見さんでしたが、私は少し困ったように笑いました。
「それはすごく魅力的な企画ですが。。。」
私は頭をかきながら、
「花粉症なんですよねぇ。」
と笑うのでした。