3月21日 木曜日 新IDカード
明日は東都ガス様の基地見学があるため、丸木くんが代勤で入ります。その準備をしながら、明日の現地までの移動方法を調べておりました。JR線を乗り継げばいいので、11時過ぎの電車に乗れば間に合いますね。バスの乗り継ぎが1時間に1本のようですので、現地に付くのは少しギリギリになります。
みんなそれぞれに集まりますので、タクシーでもいいような気もしますが、明日の状況次第ですね。海辺に行くのなんて久し振りのことですので、ちょっと楽しみです。まぁ、工業地帯の海ですので、砂浜があるような海ではないんですが、それでも、海辺の気候は楽しみですね。
「亮~さんっ!」
河本さんの自販機補充が終わった午後になって、結衣美さんが警備室にお見えになりました。
「あ、お疲れ様です。」
「お疲れ様です。お待たせしちゃってすみません。4月から所属されるみなさんのIDカードができたのでお持ちしました。」
内川さん達3名のIDカードですね。これがあることで、機械警備を解除できますので、ここで勤務するには必ず必要なアイテムになります。
「ありがとうございます。」
IDカードができると、いよいよ移動が近付いたんだなと実感できます。
「あっという間の1年でしたね。」
「はい。いろいろありました。結衣美さんが初出社された時のこともよく覚えていますよ。」
「ふふ、本当にいろいろありましたものね。」
あの時、フレッシュ全開で入社してきた結衣美さん。こんなに仲良くしていただけるようになるとは夢にも思いませんでした。
「おかげさまで、楽しい仕事ができました。私はここで、生き返らせていただいたんです。」
「え? それはどういう。。。」
「お話ししていませんでしたが。。。」
私は、前の現場での死亡事故の話や、その時の上司がパワハラ気質だったこと、事故のショックでしばらく休職していたこと、ここでリハビリがてらの復職をして、色々な経験をして、4月からの新体制になることをお伝えしました。
「ですので、ここは私にとって、ステップアップできたありがたい現場だったんです。」
今までの人生、のんべんだらりとゆっくり過ごしてきちゃいましたし、目立つこともなく、荒波を避けて地味な人生を送っていくものだと思っていましたが、不思議な物で今はやる気と希望にあふれ、これからも会社の発展やクライアント様に喜んでいただけるように尽力したいと思っています。今まで大人しくしていた分、ここにきて一気にやる気が溢れてきた感じです。
「なんだか、去年よりも雰囲気変わりましたね亮さん。」
それはきっと、あなたのおかげですよ。気恥ずかしくて言えはしませんが。
「明日は基地見学ですよね。楽しんできてくださいね。」
そう言って結衣美さんはオフィス棟に引き上げていかれました。明日はいよいよ基地見学会です。いい天気に恵まれるといいんですけどね。
警備日誌 03月21日 木曜日 晴れ
総務・新垣様より、
代理勤務者のIDカードをお預かりする。
アンファン河本氏、自販機補充で来訪。
警備業務に異常なし。