3月14日 木曜日 ホワイトデーのお返し
雨はもういいですよ。春一番に雨が重なったような日で、朝から横殴りの雨が降っております。気温はそこまで低くないのですが、とにかくよく振っています。本当に日本はどうなってしまうのでしょうか。変な気候が多いですね。
アンファンの河本さんも、全身を雨具で武装してお越しになりました。もうこういう日は雨具は着っぱなしだそうです。ただし、営業所に戻ってしっかり運転席を喚起して乾かさないと、かび臭くて翌日が最悪とおっしゃっていました。
さて、今日は3月14日ホワイトデーです。ホワイトデーの起源は近年になってのもので、1978年に飴菓子工業組合がバレンタインデーのちょうど1ヵ月後に当たる3月14日に、キャンデーなどをお返しにすることを決めたのが初めだそうです。
また、老舗の和菓子屋さんが雑誌を参考に『マシュマロデー』として発案したのもこのころだそうですね。ですので、ホワイトデーのお返しというとキャンデーやマシュマロが店頭に並ぶそうです。『ホワイトデー』という言葉は、清純とか純潔とかをイメージして付けられたそうです。
最近では、キャンデーやマシュマロだけでなく、バレンタインデーと同じようにチョコレートだったり、ハンカチや下着類、花など、各業界が積極的に参加していって、今のようなホワイトデーのイベントが出来上がってきました。
「メーカーの商業戦略に踊らされた哀れな愚民どもの祭典の日」
とバレンタインデーにおっしゃった小森様の御言葉、あながち的を射ているかもしれませんねぇ。まぁ、私もその商業戦略に乗っかっちゃった一人ではありますが。。。
そんなわけで、実はホワイトデーは日本で生まれた習慣なんですね。海外ではどうかというと、もう文化というか考え方の違いなんでしょうけど、愛の告白に対してお礼をするという発想がないそうです。奥ゆかしい日本人らしい考えなのかもしれないですね。
新垣さんにメッセージを送り、それとなく帰り際に警備室に寄っていただきました。
「お疲れ様です。」
「お帰り間際にすみません。」
「いえいえ。」
新垣さんは相変わらず笑顔で対応してくれます。それが私にとってはどれほどありがたいことか。
「あ、あの。今日はホワイトデーですので、お返しをお渡ししたくって。」
「ふふ。気を使わなくてよかったのに。ありがとうございます。」
私は、テディベアがクッキーとマカロンを抱いたぬいぐるみを差し出しました。
「かわいい。ありがとうございます。それに、やっぱり山盛さんは優しい方ですね。お気持ち、本当に嬉しいです。」
みなさんはホワイトデーのお返しの意味をご存知でしょうか。諸説あるそうですが、人気のあるマシュマロなんかは、実は『あなたが嫌いです。』という意味になるのだとか。キャンディなんかは『あなたが好きです。』になり、味によってさらに意味が変わるそうですね。
新垣さんに用意したもの。クッキーは『あなたは友達』で、マカロンは『あなたは大切な人』になります。新垣さんは私にとって大切な友人です。たまたまお店で案内がかかっていたので選んだのですが、それを一瞬で見抜かれる新垣さんはさすがですね。
「山盛さん。ひとつ、諦めついでにお願いがあります!」
「なんでしょう?」
「私のことは結衣美と名前で呼んでください。私も山盛さんのことは、これからは亮さんって呼びます。友達なんだからいいですよね。」
「ええっ?」
「ダメですかぁ?」
なんだか、吹っ切れたのか小悪魔的な側面が見えるようになってきたのは気になります。
「結衣美、さん。」
「・・・まぁ、いいです。呼び捨てでもよかったのに。」
「ふふ、ハードルが高いですよ。」
駅までいっしょに歩こうと言う話になって、施錠をして外に出ました。いつの間にか雨は止んでいて、雨雲が空気をきれいにしてくれたのかキレイに星空が見えていました。
警備日誌 03月14日 木曜日 雨
アンファン河本様が自販機補充に来訪。
警備業務に異常なし。