2月13日 火曜日 害獣害虫調査
業者様が入る日は、晴れているとホッとします。万年塀の補修工事などもそうですが、荒天の中の作業というのはつらいものですからね。私達警備の仕事も外で仕事をすることがあります。そう言う現場はつらいです。夏は暑いし冬は寒い、風が吹こうが雨が降ろうが、契約先の治安維持のためにじっとこらえて仕事をします。そして、最大の成果は『何も起きないこと。』なのです。
GGKの鈴木みのりさんは、まだ25歳の若い方でした。害獣や害虫の駆除業者ですから、もっと年配の方を想像していました。若い女性は外注や害獣は苦手という固定概念があったようです。いけませんねぇ。まだまだ未熟です。ちなみにGGKは『害獣、害虫、駆除』の頭文字だそうです。わかってみるとなんてわかりやすい!
「失礼します。警備室の中も調査させてもらいますね。」
「どうぞ。」
小森様と一緒に警備室内を確認していきます。所々に害虫ホイホイみたいなものを置いていきます。なんでも、各所に設置して、どんな害虫がかかるか確認するのだそうです。害獣対策はまた別みたいですね。巣穴がないか、糞や食べかすなどの痕跡がないかを調べているそうです。
お昼を挟んで調査は丸1日かかりました。2週間後に調査結果を確認しに来るそうです。
「警備さん。ご存知だと思いますが、もしタヌキなどがいても決して触らないでくださいね。」
「はい。心得ております。かわいい見た目に反して、色々雑菌お持ちなんですよね。」
「そうなんです。また、糞や食べかすなどがありましたら、できれば保管していただきたいのですが。」
「わかりました。」
保存用の回収袋とトングを預かりました。それで何を分析できるのかわかりませんが、何とも逞しいお嬢さんです。
「それでは、ありがとうございました。」
鈴木さんは調査を終えてお帰りになりました。
「はぁ。」
「どうされました?」
鈴木さんがお帰りになった後、小森様が大きなため息を吐かれました。
「あ、すみません。実はゴキブリ、苦手なんですよねぇ。出なければいいなぁ。」
そう言いながら憂鬱そうな顔でオフィス棟へ戻られました。はは、苦手は誰にもありますからね。書くいう私も犬は苦手です。
警備日誌 02月13日 火曜日 晴れ
GGK株式会社鈴木みのり様が、
害獣と害虫の調査のために入構。
2週間後に調査結果を確認に再来場予定。
その他、異常なし。