1月29日 月曜日 突然の訃報
ついこの間、新年を迎えたと思っていたら、もう1月も残すところ3日です。時間が過ぎるのは早いですね。年を重ねるごとに早くなっていく気がします。これは年齢のせいんでしょうかね。私も今年の秋には57歳になりますし、還暦まで秒読みが始まっています。
1日は長いのに1年は早い。昔、なにかの歌でそんな歌詞があったような気がしますが、本当にその通りです。長い時間生きてきたのだと思いますが、人の一生は一瞬でもあるのでしょうね。そんなことを考えてしまうのは、先ほど、外周巡回から戻ってすぐの平尾所長からの内線でした。
『お疲れ様です。平尾です。』
「お疲れ様です。どうかなさいましたか?」
『実は、先ほど浜崎が亡くなったと連絡が入りまして。』
「へ?」
実に間の抜けた声をあげてしまったと思います。え、だって、9月に勇退されたばかりですし、その時もすごくお元気でしたし、そもそもそもそも年齢を感じさせないくらいお若い雰囲気の方でした。
「な、何があったんですか?」
『詳しいことはわかりません。先ほど、息子さんからお電話があり、自宅で倒れてそのままと。』
「そんな。」
『それで、2月1日が通夜で2日が告別式なのですが。』
「大丈夫です。出席させていただきます。でも、信じられません。」
会場は追ってご連絡いただけるということで、一度内線を切りました。あまりに突然のことに、しばらく呆けていましたが、まずは報告だと思って小寺部長に連絡を入れました。
『わかった。調整して俺が行くか中町に行かせる。2日は会議があるから行くんやったら1日の通夜だな。山盛は出られるようにしてくれ。』
「わかりました。」
『午後からか朝からかわからんが代勤入れるからな。詳細わかったらまた連絡してくれ。』
電話を切ると、中町さんにも報告を入れ冒頭に戻ります。仕事人間ほど、定年を迎えるとホッと気が抜けて早く逝かれる方がいると聞いたことがあります。まさか、こんな身近な方がそうなるなんて思いもしませんでした。
「・・・はぁ。」
何度もため息が漏れてしまいます。いつも笑顔で接してくれました。所長だからと偉ぶることもなく、警備員である私にもよく気を使っていただいて、何度も恐縮したのを思い出します。あのような人格者に余命を与えないとは、神様というものはなんと残酷な方なのでしょうか。
日が傾きかけたころ、平尾所長から会場と日時の案内をいただきました。いまだに信じられません。心が揺らぎ、どうしても落ち着けない午後になってしまいました。
警備日誌 01月29日 月曜日
外周巡回を実施し異常なし。
平尾所長より、浜崎前所長が急死されたとの連絡を受ける。
2月1日に通夜、2日に告別式とのこと。(詳細別紙)
ほか、異常なし。
葬儀日程
告別式会場 株式会社銀山 町田葬儀式場
住所 東京都町田市若木○-△-◇
電話番号 042-XXX-XXXX
通夜 2024年2月1日(木)18:00
告別式 2024年2月2日(金)12:30