12月8日 金曜日 82年前
今日は12月8日です。昭和16年、つまり今から82年前ですね。当時はまだ大日本帝国と呼ばれていた時代です。日本海軍の主力艦隊がアメリカ合衆国ハワイのオアフ島を航空機で奇襲をした真珠湾攻撃の日です。これによりアメリカ海軍の主力戦艦4隻など、アメリカの太平洋艦隊に大打撃を与え、太平洋戦争が始まります。そして、昭和20年8月に広島と長崎に原爆が投下されて終戦を迎えるまで、3年半に及ぶ凄惨な戦争が続けられます。
過去、ここまでに華麗で凄惨な奇襲攻撃は見受けられません。戦略、という意味においては、歴史的に見ても大成功だったのでしょう。しかし、その後の日本の悲惨な敗戦を考えると、必ずしもそうではないかもしれませんが。
なぜいきなりこんな話をしたのかというと、私の父のおじいさん。つまり私のひいおじいさんは、この真珠湾攻撃で戦果を挙げた後、数々の戦功を立てて海軍大尉まで昇進します。当時としては異例の大出世だったようですが、それもつかの間、翌年6月のミッドウェー海戦において、アメリカ航空隊に敗れ戦死します。空母に乗っている時に沈没に巻き込まれたのか、それとも空戦の末に撃墜されたのか、それはけっきょくわからなかったそうです。
「ふぅ。」
警備室でコーヒーをいただきながら、ふとそんなことを考えていました。私ももういい年齢になりますが、いまだに戦争のこととなるとピンときません。亡くなった祖父が話をしてくれたのを何となく覚えているだけです。
今でも、太平洋戦争を題材とした映画などが時折公開されますが、祖父は見る気にはなれなかったそうです。戦争で軍人も民間人も多くの方が犠牲になったことを思うと、いかにドキュメンタリーな物でも見る気にはなれなかったと話していたのを思い出します。
「お疲れちゃん。あれ、どったの?」
思わず、友達か! って突っ込みを入れたくなるほどフレンドリーな桑田さんに思わず苦笑してしまいます。
「お疲れ様です。なんでもないですよ。コーヒー飲みます?」
「よろしくぅ。」
もうコーヒーが目当てであることは一目瞭然ですね。昨日と同じ時間ですもの。
「なんかさ。明日と明後日は暖かくなるらしいじゃん?」
「そうみたいですね。場所によっては20℃超えるとか。でも、月曜日からまた寒いみたいですよ?」
「逆にしてほしいよ。休みの日はいくらでも寒くていいからさぁ。工事の時は暖かい日がいい。」
差し出されたコーヒーをすすりながら桑田さんは嘆き節です。週間予報によると、この土日は八王子市でも20℃前後まで暖かくなりますが、月曜以降は10℃前後と冷え込むそうです。外作業の方にはたまらないですよね。
「おぉ、美味ぇ。警備さんの入れるコーヒーはなんでこんなに美味いんだろうな。」
「はは。寒いからじゃないですか?」
桑田さんは他愛もない世間話をすると、コーヒーを飲み干して現場に戻られました。ホント、面白い方ですよね。現場監督という仕事は、全体を見て効率の良い仕事をしつつ、作業員さんたちに危険がないように見渡さなければいけません。なかなか神経を使うお仕事だと思います。
今日も16時過ぎて日が沈みかけたころには撤収していかれました。皆さん談笑しながら帰るあたり、会社としてはいい職場なんでしょうね。ああいう姿を見ていると、ここは1人現場ですから、少し羨ましいなとも思います。まぁ、気楽とも言えますが。
さて、週明けから寒いそうですので、月曜日は少し早めに出社して、凍結などがないかチェックしないとですね。
警備日誌 12月08日 金曜日 晴れ
万年塀補修工事のため、西海建設作業員7名が入構。
週明けから冷え込む予報なので、
月曜日は早めに出社して凍結のチェックをする予定。
その他、異常なし。