10月20日 金曜日 ジビエのお話
なんだかどんよりした雲行きです。一雨来そうな気配ですが、一応、天気予報の降水確率は30%ですね。また、ズルい数値を出してくれているものです。
「時田さん。ちょっとお願いが。」
「はいよ?」
昨日の出来事をお伝えし、袋に入ったネズミの死骸をゴミ置き場に置いたことをお伝えしました。かわいそうですが、生ごみなんかと同じ扱いで燃えるゴミに出しちゃうみたいですね。
「しかし、最近動物が多いんですよ。」
「山が近いからね。山盛さんも知っての通り、高尾山から向こうは東京都って言っても山だからね。奥多摩の森の中には猪や鹿がいっぱいいますよ。」
なんでも、近年は特に数が増えて被害が大変だとか。
「鹿も猪も食べると美味しいんだけどね。」
そう言って笑う時田さんは、実は狩猟免許を持っていて、昔は奥多摩でよく狩りをしていたそうです。もう体力的に難しいということで、何年も前に引退したそうですが、免許自体は更新しているそうですね。いわゆるジビエ料理のお店も奥多摩にはあり、鹿肉や猪肉は流通も盛んなのだとか。まぁ、専門店や大きなお店に行かないとなかなかそこらのスーパーで買えるようなものでもないらしいですが。料理方法や取り扱い方法も難しのでしょうか。
日本は自給自足に乏しい国というのは聞いたことがありますが、そう言った資源も当たり前に流通出来るようになれば、国内の景気に少しでも貢献できるような気がするのは素人考えですかね。一部では、来るべき食糧難に備えて『昆虫食』を研究しているそうですが、私個人の勝手な意見としては、昆虫に手を出す前に、鹿や猪に手を出したいなと思う今日この頃です。
そんな話を時田さんにしたら、
「ははは。今の若い方はそうかもね。私の子供のころはイナゴのつくだ煮や蜂の子なんて当たり前に食べていたから、今さら虫を食べろって言われてもいけそうな気がするねぇ。」
豪快に笑っていらっしゃいました。いやはや、お強いですねぇ。
警備日誌 10月20日 金曜日 曇り
昨日回収したネズミの死骸の処理を、
清掃の時田氏に依頼する。
ほか、異常なし。