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10月7日 土曜日 新たな出会い

 忘れてました。ハッピーマンデー政策のおかげで、今日から3連休です。と言う訳で、何も予定のない私は例によってジムに来ております。土曜日はよっぽどのことがない限り毎週土曜はジムの日です。限界ギリギリまで鍛えて、身体をいじめ抜きます。


「あ、危ない!」


 ウェイトトレーニングをしていた時、近くのランニングマシーンを使っていた女性が体勢を崩したので飛び出しました。が、寸前で間に合わず、倒れ込んできました。


「ふがっ!」


 女性の下敷きになるように一緒に倒れ込み、何がどうなったのか、私の顔の上には肉付きのいいお尻が乗っかっておりました。


「す、すみません!!」


 もぞもぞと起き上がると、目の前には目を見張るほどの美人が立っておられました。歳は30歳くらいと言ったところでしょうか。主演女優もできそうなくらいの美人です。


「お怪我はありませんでしたか?」

「すみませんでした。あの、ありがとうございました。下敷きにしちゃって、そちらこそお怪我はないですか?」

「はは、私は大丈夫ですよ。」


 ランニングマシーンの設定を見ると、けっこう速めになっていますね。


「設定が速かったみたいですね。初めはこのくらいからがいいですよ?」


 私はランニングマシーンの設定を下げ、速度調整の方法を教えました。お聞きすると、今日が初めてのジムだったそうです。いろいろ熱心に質問をされてくるものですから、色々とお話しすることになっちゃいました。


 帰り際、女性も帰るところだったようで、


「あ、今日はありがとうございましたぁ。体験の時はトレーナーさんが設定してくれていたんですね。」


 深々と頭を下げてきました。


「いえいえ。お怪我がなくてよかったです。」

「深見恭子と申します。これからここに通わせていただくので、またいろいろ教えてくださいね。」

「あ、山盛亮と申します。」


 笑顔で深見さんがお帰りになられると、


「綺麗ですよねぇ。深見さん、昔はモデルのお仕事もしていたそうですよ?」


 受付から福原さんがニヤニヤしながら話しかけてきます。


「通りでおきれいな方だと思いました。」

「ああ見えて、実は40歳超えていらっしゃるんです。」

「ええっ? 見えないですね。」


 驚いていると、


「でもダメですよ? 深見さん、結婚していらっしゃいますからね~。」


 そう言う福原さんに、


「な、そんなんじゃないですよ。」


 慌てて否定したのでした。ええ、下心は誓ってない、ですよ。。。

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