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【書籍・漫画化しました!】異世界メイドの三ツ星グルメ ~現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました~【旧題・美食おぼっちゃまの転生メイド】  作者: モリタ


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ただいま、愛しのエルドリア!6

「良かった、シャーリィ! あんた、戻ってきたのよね? ここにいるわよねっ!」


 目元に涙をにじませながら、私を見上げて言うアガタ。

 らしくない様子に私が驚いていると、それに気づいたアガタが、ハッとした顔をしました。


「あっ……ご、ごめん。急にこんなの、驚くよね……。その……あんたが帰ってきたのは全部夢だった、っていう夢を見ちゃって。そんなわけないのに、なんだか急に不安になっちゃって……」


 なんて、赤い顔でもじもじしながら言うアガタ。

 なんと、それはまた複雑な夢もあったもんだ。なんて感心していると、アガタはもう一度私をぎゅっと抱きしめ、か細い声で続けたのでした。


「ねえ、シャーリィ。もう、どこにも行ったりしないでよ。私、あんたがいないと……寂しい、んだから」

「……」


 どうやら私が居ない間、アガタには本当につらい思いをさせてしまったようです。

 それは本当に申し訳なく思います。心から思うのです、が。


 なんと、言うか……。


(ああっ……。弱った感じで、私にすがりついて来るアガタ……可愛すぎる!)


 いつもはツンと澄ましていて、どこかお姉さんっぽいアガタ。

 そんな彼女が、まるで幼女のように私にしがみついてくる姿。

 それがもう本当に可愛くて、クラクラしてしまいます!


 いつもこうならいいのに。いつもこうならいいのにっ!


(あっ、いけないいけないっ。友達が涙を流してるのに、なに考えてるの私っ!)


 ぶんぶん頭を振って、邪念を振り払う私。

 そして彼女をぎゅっと抱き返すと、私はできるだけ優しい声で言ったのでした。


「ごめんね、アガタ。もう絶対いなくなったりしないわ。どこにも行かない、ずっと一緒にいる」

「本当に? 絶対よ」


「うん、絶対!」


 そう言いあって、見つめ合う私たち。

 ああ、本当に可愛い。私が男だったら、今すぐ嫁に貰うところです。

 ですがそこでアガタが、ぬぼっと立っているアリエルの存在に気付き、大きな悲鳴を上げたのでした。


「きゃあっ! だっ、だっ、誰っ!?」

「あっ、ごめんアガタ。紹介するのが遅れたわ。こちら、アリエルって言って、私に付いた護衛様なの」


「アリエルと申します。驚かせてしまったようで、失礼いたしました。どうぞ私のことは空気や壁と思って、気になさらないでください。さあ、遠慮せず続きをどうぞ」


「きっ、気にならないわけないでしょ! いるならいるって、言ってよねっ!? 続きもやらないわよっ!」


 平然としているアリエルと、私から跳び離れ、顔を真っ赤にしてキレているアガタ。

 ちっ、フィーバータイムが終わってしまった。


「ああっ、もう、私ったらなにしてるのかしら。シャーリィに弱いところを見せるなんて、一生の不覚だわっ! 今すぐ忘れてちょうだい!」

「えっ、なんでなんで? もっと甘えていいのよっ。二人でイチャイチャしながら、美味しいおやつでアフタヌーンティーと洒落込みましょうよ。ねっねっ」


「うるさいうるさい、調子に乗るなっ!」


 と、もう一度のチャンスを狙う私と、そっぽを向いてプリプリとキレるアガタ。

 ああ、こうしてじゃれ合うのも楽しいものです。

 眼鏡に監禁され、みんなに会えず苦しんだ時間の分、これからもっと楽しまなくてはっ!


 なんてウキウキ気分で考えていると、そこでアガタが「あっ」とつぶやき、思い出したように言いました。


「ああ、そうだ。ねえシャーリィ。あんたとアンって、一緒の休みとかって取れたりする?」

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