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最終話

私とカルロはダンジョンを出るため奥に進んでいます。

すでに魔物も出なくなっていますので走って向かっています。

どうして魔物が出なくなったのかわかりませんが好都合です。

これ以上、ダンジョンに留まりたくないというのが本音です。

悪いことはないのですけどね。

閉じ込められるというのが本能的に嫌いなのかもしれません。

しかし、割と長いですね。


『おっ、見えたぞ。』

『あれは?』

『ダンジョン門と言われるものだ。

ダンジョンをクリアした場合にはあの門が現れて門をくぐるとダンジョンの外へ出るということだ。』


便利な物ですね。

しかし、このダンジョンでは魔物を複数倒すというのが条件だったのでしょう。


『うむ、ないな。』

『何がですか?』

『いや、ダンジョンを攻略するとどんなダンジョンでも宝箱が出てくる。

まあ、ほとんど人間が使うような物ばかりだが、中には魔物が使用できるものもある。』


宝箱ですか。

非常に興味がありますね。

人間しか使用できない物というと武器の関係ですかね。

しかし、そのような物があること自体が非常に面白いです。


『ん、あれか。』


カルロが目を向けた方に様々な蔦が絡まった箱があります。

宝箱というくらいですからもう少し厳かなものを想像していましたけど、案外普通なのですね。


『開けてみるぞ。』

『はい。』


 こういったものに関してはカルロの方が得意です。

私は四足歩行しかできませんので、どうしても頭を使うようになります。


『ん、あるのは2つだけか。

指輪か。』


カルロは宝箱の中に入って指輪と呼ばれる物を取りました。

確かにカルロが持っている物はヒロシ殿がやっていたものと似ています。


『ショウスイ、物は鑑定できるか?

こういったダンジョンの物にはステータスを強化する効果があることが多いが、その強化の内容が知りたいからな。』


【 指 輪 】フレイナテダンジョンの指輪…フレイナテダンジョンを攻略した者に与えられる指輪

【 効 果 】俊敏性が2000上がる。


おお、結構な指輪ですね。

2000も上がるとは。

レベルが高くない今は非常に有効です。


『どうだった?』

『俊敏性が2000も上がるそうです。』

『それはすごいな。ショウスイが付ければ無敵になれるぞ。』

『いや、これはカルロが付けるべきです。』

『ショウスイの方が俊敏性低いだろう?

だったらお前はつけるべき。』

『カルロの任務はかなり過酷な任務ですよね。』

『なんだ、いきなり。

確かに過酷だ。

じゃなきゃ、頼まんぞ。』

『カルロは防御力が著しく低いです。

要するに捕まったら最後です。

だからこそ、俊敏性を強化すべきなのです。』

『…確かにその通りだが、いいのか?』

『ええ、大丈夫です。』

『分かった。

遠慮なく着けさせてもらう。

別の物が出た時はまた話し合おう。』

『はい。』


彼は足首に指輪をはめようとしています。

入らないと思っていましたが、指輪が広がって入りました。


『人間だったら入らないけどな。

魔物は指が何なのか定義も曖昧だからこういう物は割とどこへでもつけることができる。』


便利ですね。

元の世界ではそんな機能はありませんでした。

私も首輪をつけるときには計られましたから。

しかし、これで。


『よし、これでこのダンジョンとはお別れだな。』

『私が言おうとしたのですけどね。』

『いいじゃないか。

行くぞ。』


 相変わらず元気な人です。

まだ肉を2週間ありますし、それなりに大丈夫でしょう。

長かったようで短かったダンジョンの生活でした。

ようやくこれで別の冒険に行けますね。

まずは定住するところを見つけたいところです。



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