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異世界「ざまぁ」代行業者  作者: 田中なも
4-表舞台と裏舞台
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8

 パルフェと別れた後、ウルカは元の大通りに戻った。先ほどとは別のパフォーマーたちが、各々の演技を披露している。

 奥の広場に行くと、舞台の歌姫に釘付けになっているチャイとウルカがいた。同じように体を揺らしながら、楽しげにリズムに乗っている。

「ウルカ! どこ行ってたのー?」

 視線に気づいたユリネが、ウルカの姿に「あっ!」と声を出した。歌の方は終盤に差し掛かり、徐々にクレッシェンドが掛かっている。

「少し買い物をな」

 そう言いながら、彼は不思議そうな顔を浮かべる天使の前に、小さな亜人を差し出した。彼の言葉に振り返ったチャイも、この不思議な生き物に「えっ!?」と驚いている。

「プレゼントだ。名前でも付けて、可愛がれ」

 双子の天使に見つめられたホムンクルスは、もじもじしながら「よろしくお願いします」などとつぶやいている。それを見たユリネは「わーい! 友達ー!」と手を上げ、チャイは優しく顔をほころばせた。

「可愛い……! 小人さんなの……?」

 兎人を右手に乗せたチャイは、ちょこんと行儀良く座る彼女の頭を小指で撫でる。黒い髪がサラサラと流れ、ホムンクルスの心をほぐした。

「はいはーい! この子の名前、ココでいいんじゃない!?」

「ま、待って! 私も考える……!」

 歌姫の演奏が終わり、温かい拍手が上がる。その細かいリズムに合わせて、ホムンクルスの耳がぴょこぴょこを動いた。真の親のことなど忘れてしまった彼女は、今日から双子の天使とともに過ごすのだ。

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