表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Angel fall  作者: 流水 山葵
29/43

29話 属性

「いた!あそこ!」


 車内から風羽が前方を指さす。


 そこには数体の巨人型天使と無数の基本型天使が街を襲っていた。


「みんな、慣れた頃が一番危険よ。気をつけて!」


 全員が能力を解放して車から飛び降りる。


「それじゃ、各自。属性を発動して!」


『属性』。


 車内で萌佳から受けた説明によると、能力者には一人一つずつ属性と呼ばれる力を内蔵しているらしい。


 それを利用したものが、風羽の『毒』であったり、以前弘佑が手甲に纏わせた『風』であったりする。


 纏概にデメリットはなく、純粋に自身の戦闘力を上昇させてくれるのでバンバン使って良いらしい。


 しかし、その分スタミナ的なものも減るので疲れやすくなるそうだ。


 だから自身の武器を主軸に、属性をタイミングよく使うことが重要らしい。


「弘佑!私の毒でガンガン行くよー!」


「おうよ!俺の風を舐めんなよ!」


「私が氷で天使を足止めするから、翔太の炎で仕留めていって」


「了解!」


 風羽の毒、弘佑の風、結依の氷、翔太の炎と各自がドンドン属性を纏わせて戦場に向かっていく。


「十葵!さっさとする!」


「わかってるんだけど……あれ?おかしいな?」


 大鎌にバチバチと(きら)めく『雷』を纏わせた萌佳が、苛立(いらだ)たしげに叫ぶ。


 そう、十葵だけがまだ属性を纏わせれていないのだ。


「あれ?くそ、おかしいな……」


 いくら念じても属性が現れる気配はない。


 焦る十葵。


「もう!早くしないと」


 不意に萌佳の急かす声が止まる。


 目の前には巨人型天使が斧を萌佳に振り下ろす寸前であった。


「萌佳!」


 思わず萌佳と斧の間に割り込む十葵。


 斧が十葵に当たりそうになる。


 その寸前。


 十葵の体の中が熱くなる。


 燃えるような熱。


 生きたい、萌佳を守りたいという感情の爆発。


 ドクン、と心臓が跳ねるような感覚の後。


「え……」


 萌佳がポツリと呟く。


「わ、なになに!」


「これは……」


「おい、どうなっとるんや!」


「みんな大丈夫か!」


 各方面でそれぞれが驚きの声をあげる。


「こ、これは……」


 斧の衝撃が来ず、天使を見た十葵は目を見開いた。


 世界から十葵達六人を残して、周囲の天使や吹き飛ばされた車、その総てが『停止』していたのだ。

閲覧頂きありがとうございます!

よければ

⑴ブックマーク

⑵評価

も励みになるのでよろしくお願いします!( ˙꒳˙ )

⑶感想

まで頂けると泣いて喜びます( ;꒳; )


これからもよろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ