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Angel fall  作者: 流水 山葵
26/43

26話 打撃

「すごいじゃん、十葵」


「んあ?」


 夜の大学内にある広場で十葵と萌佳が座っていた。


「楓先生、元気になってたよ」


「ならよかった」


「私たちじゃ、楓先生をあそこまで元気に出来なかった。十葵はすごいよ」


「俺から言わせれば、萌佳の方がすごいけどな」


「え?」


「女子三人でここまで戦い続けてさ。さらに俺らみたいなバカな意見じゃなくて、ちゃんと戦況も見極めてる。萌佳だってすげーよ」


 そっと萌佳の頬に手を添える。


「十葵……」


 そっと目を瞑る萌佳。


「萌佳」


 二人の唇が徐々に近づいていく。


 そして。


「おーい、十葵。どこやー」


「げ!」


「わ!」


 慌てて離れる二人。


「お、おったおった。チータラ食べへん?」


 片手でフリフリとチータラを見せてくる翔太。


「翔太ね……」


 フラフラと立ち上がって翔太に近づく萌佳。


「ん?萌佳もいる?」


「いらんわ!」


 思いっきり太ももを蹴り飛ばされる翔太。


「ぎゃあああああああ!」


 のたうち回る翔太を冷めた目で見下ろした後、十葵の元に戻ってくる萌佳。


「……まったく」


「萌佳」


 ニコッと萌佳に笑いかける十葵。


「なに?んっ!」


 萌佳の唇に自身の唇を重ねる十葵。


「おやすみ」


 照れたように笑って部屋の方に戻っていく十葵。


「……もう」


 顔を赤くして唇を抑える萌佳。


「おぎゃあああああああ!」


「うっさい!」


 月夜に翔太の絶叫が響き渡っていた。



 翌朝。


「ういーっす」


「ういーっす」


 挨拶して、流し台で一緒に歯を磨く十葵と萌佳。


「……なに」


「いや、やっぱ朝は髪跳ねるもんだな」


「あんまし見るな」


「おう」


 うがいする十葵。


「お先ー」


「ん」


 十葵を見送りうがいする萌佳。


「がしーん」


「ひゃわ!?」


 急に背後から十葵に抱きつかれる萌佳。


「お、結構可愛い声出すな」


「エロオヤジか!」


 じたばたする萌佳に抱きつく十葵。


「あー、寝れそうだ」


「なにそれ」


 タオルで顔を拭いて、十葵を剥がす萌佳。


 そして向かい合って両手を広げる。


「んお?」


「ほら。どーぞ」


「萌佳ー!」


 そして十葵が抱きつこうとした瞬間。


「おっはよー!」


 風羽の元気良い挨拶が響く。


 と、同時に慌てた萌佳が十葵を殴り飛ばす。


「おごぁ!」


「あ!ごめん!」


「おにょ?二人とも何してるの?」


 十葵の目は完全に覚めた。

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