22話 映画
次の日。
「ん?翔太と結依、どうかしたか?」
弘佑が不思議そうに尋ねてくる。
「へ!?い、いや、何もあらへんよ。なぁ!」
「うん。何も無かった」
明らかに狼狽する翔太と、まったく変化を見せない結依。
「めちゃくちゃ怪しいな……」
それでもなお、訝しむ弘佑。
「そんなことより、昨日はみんな助けてくれてありがとう」
「ん?あぁ、気にすんな!仲間なんだからな!」
結依の話題逸らしにより、すっかり今までの話を忘れ上機嫌になる弘佑。
「はは……簡単に忘れる弘佑も弘佑だけど、結依も結依でやり手だな」
完全に個人の性格を把握されている。
みんなの扱いが上手い人物だ。
「何か言ったかな?」
「いや、なんでも」
ニッコリと柔らかい笑みを向けてくるが、有無を言わせない威圧も感じられる。
「と、とにかくこの調子なら『人型』が出ない限りは大丈夫そうね」
萌佳が再び話題を上手く逸らしてくれる。
「だな!最強の俺らにかかれば怖いもの無しだぜ!」
「だぜー!」
嬉しそうに、弘佑に合わせて両手を上げる風羽。
この二人もかなり良いコンビだ。
「せやね、今のとこ数で押されへん限り、一体一体との勝負では勝ってる訳やし」
「うん。みんなで力を合わせれば大丈夫そう」
「よし、それじゃ今日も一日頑張りますか」
「「おー!」」
十葵の掛け声で掛け声で全員が気合いを入れた。
そして昼食時。
「もう無理だ……」
「あかん……」
「つ、疲れた……」
十葵達が自宅としている『相談室』へ入る建物とは真逆の、大学入口付近の建物内にある『第一食堂』と呼ばれる場所で、男三人はテーブルに突っ伏していた。
「やほーって、どうしたの」
トレイに昼食を載せた女子三人が十葵達の隣に座る。
「小テストがあったんだよ」
「うん」
「その内容がヤマ張ってたトコと違ってん」
「ふむ」
「もう爆散だぜ」
「なるほどー!」
「つまり、ちゃんと勉強して無かった結果、痛い目を見たわけね」
萌佳が遠慮なく図星を言い当てる。
「うっせー!その通りじゃ!」
ウガー!と唸る十葵。
「まぁ、元気だしてよ!いいもの持ってきたから!」
「いいもの?」
そう言って風羽が取り出したのは、六名分の映画のチケットだった。
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