16話 三組
朝食を終え、こっそりと部屋を出る。
今日は月曜日なので、大学内にはチラホラと学生の姿があった。
「それじゃ、また昼食で」
「おう」
手を挙げて男女グループに別れる。
「なんか、女子と昼食って青春やわー」
翔太が嬉しそうに言う。
「そうか?俺は部活してたから女子と飯は慣れてる」
弘佑が欠伸をしながら話す。
「俺も女子と飯は普通にあった」
「マジかいな!ええなー」
十葵の肯定に翔太が羨ましそうな声を出す。
「とにかく、今は授業に遅れないように急ぐぞ」
こうして男三人は仲良く並んで教室へ向かった。
午前の授業が終わり、昼食の時間になる。
大学の奥にある、お値段少し高めの『贅沢したい時』に良く活用される喫茶店で六人は食事をしていた。
弘佑はカツ煮定食。
翔太は石焼きビビンバ。
十葵と萌佳はネギトロ丼。
結依と風羽はクリームドリアを食べている。
女子勢が可愛いだけに、かなり学生達の目を引く六人。
「あ、やっぱりここにいたのね」
豚バラ定食を持った楓が十葵達に近づいてくる。
「楓先生も昼食ですか」
「ええ、ちょうど時間が取れてね。隣いいかしら」
「どうぞー」
そして七人での食事が始まる。
特に『天使』についての話題は出ず。普通の学生らしい、勉強が難しいだの、授業中眠いだの、このアプリが面白いだのという話題になる。
そんな中、楓のスマホが鳴り響く。
「あ、ちょっとごめんなさいね」
席を立ち、店を出ていく楓。
その直後、慌てて楓が引き返してくる。
そして小声ながらも、しっかりとした口調で告げた。
「天使よ」
大学の裏手に停めてある、『出撃用』の楓の車に乗って七人は大学を出ていた。
「今度は三体出てるらしいわ」
「これは、二人ずつペアだな」
「じゃあ、男女ペアだね!」
十葵の提案に風羽が嬉しそうな声を出す。
「そ、そうなるのか……」
「じゃあ私、十葵と」
萌佳が隣の十葵を見る。
「お、おう」
「じゃあ、私弘佑と!」
風羽が元気よく手を上げる。
「おう!よろしくな!」
弘佑が風羽と握手を交わす。
「じゃあ、私は翔太がいいな。気が合いそうだし」
「よ、よろしく」
結依と翔太が組むことになる。
「決まったみたいね」
「はい。って、そういえば俺ら、萌佳達の能力知らないな」
「ふふ、行ってのお楽しみ」
「なるほど。それじゃ、各自心の準備だけしとこうか!」
「「おう!」」
車は天使の元へ進んでいった。
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