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第14話 スランプなんじゃないですか?

 どうにも最近、調子が悪い。

日々異世界に旅立ち、無双チーレムをして戻っているが、どうにも気が乗らない。


 どの世界もこの世界も、チートにハーレムの俺tueeeだ。

落ちこぼれスタートだと、受けるイジメだけがやたらに生々しいのにも、げんなりだ。

ハーレム要員には知恵の欠片も見えないのに、嫌な奴に限って迫真のリアリティを持っているのも気が滅入る。

「なんか、やる気でねぇなぁ~」

俺は、エクセルを眺めながらひとり呟く。


「セーンパイ!なんか最近元気ないですねえ?」

後輩のモブ子Aに声を掛けられる。

「あぁ、なんだか最近、異世界転生に気が乗らなくて…」

「それって、スランプなんじゃないですか?」

スランプ?そういう見方もあるか…。

「たまには違う事して、気晴らしをしたほうがいいですよー?」

確かにモブ子Aの言う通りだ。

俺は、余りにも代わり映えのしない異世界転生をし過ぎていた。


「そうだな。すこし、気晴らしでもしてくるよ」

そう言って俺は立ち上がる。

「どこへ行くんですか~?」

「ちょっと、異世界にな!」


 俺は通りに出て辺りを見回す。

「お、あれが良いな」

おあつらえ向きなトラックを見つけ、飛び込む。


『…という訳で、以下の中から好きなスキルを…』

俺は自称神様の説明を適当に聞き流し、適当にスキルを選ぶ。

ざっと見たところ、既に持っているスキルと重複するものばかりだからだ。


 そして15歳で前世記憶に目覚めた瞬間、俺は複数のチート能力やレアスキルを全開にした。


 限界まで引き上げられた千里眼に鑑定を合わせ、さらに複数の状況把握系能力を組み合わせる。

体感時間も限界まで引き延ばし、一瞬で世界情勢を掴みとる。

この世界は、魔王の陰に怯える人間界にて英雄の登場を待ちわびている。


 ステータス画面を改変し、表に直す。

影響力の多寡から世界中の要人を数千人ピックアップ。

その中から世界に悪影響を及ぼすと思われる人物をカルマ順に並べる。

カルマがマイナスな人物を全て選択し、負号を反転させる。

これで、人間世界は実に良くなるだろう。

魔王に対抗できる程度には。


 次に魔王軍居城に空間転移し、驚く魔王を指パッチンで消し去る。

四天王も襲い来るが、巨乳とつるぺたは残し、♂二匹は指パッチンで消し去る。

魔族全ての意識を連結し、末端まで俺の下部意識として動くよう設定。

そうして、俺は魔王の玉座に座った。


 さて、どう出る、人間!


「ってやってきたんだけどさぁ~」

「で、どうなりましたぁ?」

「結局コレだわ」

「ですよね」

俺とモブ子Aは、ジョッキを合わせた。


 ビールに勝る気晴らしは、無い。

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