表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メリーさん、たどり着けない  作者: おもちさん
1/3

第1話

ーーピロリ。


夜遅くにスマホが鳴った。

持ち主は訝しげにそれを見る。

通話、メール、対外的なツールは未使用である。

もっぱら『ソシャゲ専用機』と化したモバイルフォンをまじまじと眺めた。

そこにはこのような文字が表示されていた。



「私メリーさん。今からあなたのところへ行くの」


ーーピロリ。


「私メリーさん。小田急線に乗って行くの」


ーーピロリ。


「私メリーさん。多摩急行でいいの?」


ーーピロリ。


「私メリーさん。湘南急行に乗りました」


ーーピロリ。


「私メリーさん。生田って遠いの?」


ーーピロリ。


「私メリーさん。通り過ぎちゃったよ」


「どうしよう。これ降りた方が良い? それとも乗り続けた方が良いの?」


「唐木田に着きました」


「登りの電車はもう無いみたいです。とりあえず改札に行きます」


「ピンポーンって乗り越しで引っかかりました、お金は無いです」


「すいません……はい。えっと乗り越しちゃって……、お金無いんです。すいません」


「いや、親とか関係ないじゃないですか! 違います、家出じゃないです!」


「私あれですよ。結構有名な人で……小役じゃないです。CMに出てた? 人違いです」



そこで多量のメッセージが止まる。

しばらくして……。


ーーピロリ。



「私メリーさん。唐木田まで迎えに来てください」



お前が呼ぶんかい!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ