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防魔(アトル視点)

 炎による上昇気流で、焦げた上着が舞い上がる。


「な!?」

「服だけ!?」



 すかさず飛び出し二人に切りかかった。


 服は囮だ。



 ガンッ



 完璧にとらえた俺の一撃はクロと同じく壁に阻まれて通らなかった。


 また魔法か!


 なんか、すっげえズルイ!!




「あっちゃああああーーーー!!!」


 ノーダメージのはずの二人が悲鳴をあげた。


 なんと剣の付加効果の炎が壁をすり抜けて二人を襲っていたのだ。



「魔法石付きー!?」

「あんな貧乏くさいガキが」


 水魔法で炎を鎮火させた二人が驚きの顔でこちらを見た。



「悪かったな貧乏臭くてよっ」


 もう一回仕掛けるが今度はすり抜けなかった。



 あれ?



「二度も食らうかバーカ」

「防魔くらいできるわバーカ」



 イラっとするな。こいつら。



 つい本当に駄目なのかもう一発試してみたのが運の尽きで、風魔法のカウンタを食らうはめになった。


 前方から襲った空気の塊に体が吹っ飛び、木々や枝にぶつかりながら宙を舞った。

 そのまま藪に突っ込み皮膚がズタズタになることを覚悟する。


 唐突に横からぐいっと腕を引かれた。

 そのまま巧いこと遠心力がかかり、勢いが殺され俺は足から着地することができた。


「クロ」

「おかりします」


 俺を助けてくれたクロは、言い終わるや否や俺の剣をもぎ取り視界から消えてしまった。



「ぎゃー!!」


 再びイニド姉弟の悲鳴が上がった。


 クロが二人の背後をとったところだった。

 背後をとったといっても壁に阻まれ刃は通らないが、付加の炎はなぜか通っていた


「ちょっとちゃんと守んなさいよー!」

「あの動きが見えるかっ」

「手抜きしないで全体に張りなさいっていってるんでしょー。頭わっるぅ」

「文句があるなら自分で張れっグズが」

「言われなくてもそうするわ!役立たず」


 なるほど、防護の魔法は範囲調節が出来るらしい。

 それで二人はぴったりとくっついているのか。お互いが補い合うために。




「大丈夫ですか?」


 ストっと軽い音をたててクロが俺の横に戻ってきた。


「クロの方こそ大丈夫かよ」


「何が?」と言う顔をしてこちらを見るので「俺の代わりに魔法くらっただろ」というと「ああ」と頷き自分のマントを指さした。


「これ防魔布でできてるので」


 あれくらいの魔法なら何ともないらしい。


 ……いい服をお持ちのようで。俺の服は燃え尽きましたよ


 折角キクに買ってもらったっていうのに。くそっ。



「キクは!?」


 ハッと気が付きあたりを見渡す。


 森を抜けた先にお弁当の籠が見えた。

 巻き込まないように反対に逃げていたはずが吹っ飛ばされて近くに来てしまったようだ。


「大丈夫、別の所にいます」


 姿が見えないと思ったら、キクの保護にまわってくれていたらしい。

 近くにいないことに安堵する。


「ああやって守られると本当困るんですよね」

「どうするんだよ」


「併せて四手か……」



 ……四手?


 疑問を投げる俺に「それはまた今度」といい、作戦を教えてくれた。


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