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おばあちゃんが異世界に飛ばされたようです  作者: いそきのりん
大切なもの(アトル中心)
136/219

蘇生魔法

 以前掃除した時もこれといって怪しいものはなかった。

 というよりわけわからないものが多かったのだ


 器具等はみてもわからない。

 となると、書物でも調べて見るか。


 日記とか出てきたら、面白いかも。


「それにしてもまさかここが勇者アジスの家だったなんてな」


 アム兄が興味深そうに書斎を見て歩く。

 今回はCCブロッカーのメンバーにも参加してもらった。

 違う目で見てもらったら何かわかるかもしれない


「勇者アジスってなあに?」

 妹のニフェの疑問に兄のアムロが答える

「お前なあ……小さいころよくお袋から聞かされただろ?悪い魔人を倒した勇者のはなし」


 むかしあるところに、街に現れては破壊の限りを尽くすクロルプロ魔人がいました。

 人々はいつ襲ってくるかわからないその魔人に怯え夜も安心して眠ることが出来ませんでした。

 困った王様がお触れを出しました。

「魔人を倒した者には褒美として娘と結婚させてやろう」と。

 皆勇んで魔人討伐に向かいましたが誰も帰って来ません。

 そんな中勇者アジス=ロマイシンが立ち上がりました。

 勇者アジスは見事クロルプロ魔人を倒しお姫様と結婚して幸せに暮らしました。

 めでたしめでたし。


「勝手に景品にされたお姫様がかわいそう!」

「でも、自分のために頑張ってくれたんだって思ったらいいかも」

「デブ禿オヤジでもいいの!?」

「それはいやーーー!」

「でしょ!?」


「これってたぶん帝国の話だろう?お姫様ってだれ?」

「お姫様と言っても突然沸いて出て扱いに困った庶子じゃなかったか?」

「うわあ酷い。ただの厄介払い」

「でもロマイシン家って今では実力を持った家じゃないか」

「今宰相のロキシス=ロマイシンはやり手らしいしな。その子供たちも帝国の最前線で活躍しているらしいし」

「勇者の末裔って言えばそれだけで箔がつくしな」


「で?どうして勇者本人はこんな山奥でこっそり隠れ住んでいたんだ?」

「さあ……」

「俺はとっくに(故)が付いているもんだと思ってたよ」

「そうなんだよ。『昔』っていうけど、爺ちゃん世代の話なんだよね」



 ジル兄が書斎の本を適当に数冊手に取り眺める。


「どうやら魔法石の研究に熱心だったみたいだね」


 ベラも他の本を見ながら相槌をうった。


「本当!中は魔法石固定化の魔法陣ばかり書いてある!」


「それでこの屋敷のあちこちに魔法石が付いてるのか」


「ベラすごい。これがわかるの?」

 ニフェが単純に驚いていた。ニフェは字が読めないらしい。


「全然わからないわ!」


 ベラは文字が読めるらしいが魔法陣の図柄の意味はわからないらしい。俺もさっぱりだ。


「コレ……」

 ジル兄がぺらぺらとページをめくりそしてまた元のページに戻していた。


「イソプロピル・ウノ・プロストンについて書いてあるみたいだ」


「ジル兄はわかるのか?」


「ううん全く。でもここに書いてある」

 そこには確かに『イソプロピル・ウノ・プロストン』と書いてあった。


「なにその長ったらしいのは?」

「プロスタ・グランジン教における究極の神聖魔法。もし使えたら神様と同等の扱いをうけるだろうね」


「究極の神聖魔法?」


「蘇生魔法さ」


ごめんなさいっっ

長くなったので分割したんですが、コピペした後消すの忘れてました。いま慌てて消しました。次回同じ話があります。


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