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Magier Krieg -マギア・クリーク-   作者: 巻刺 司
第一章
4/21

レベル上げはザコ敵で


「じゃ、今日は私、塾があるから、これくらいで」


 蓮花れんかちゃんは、そう言うと足早に塾に行ってしまった。コピーしてもらった呪文をのぞいてみると、『fire』の部分がそれぞれ、『wood』、『earth』、『metal』そして『water』に変わっただけのものだった。『火』属性が火の玉が飛んでいくのはわかるんだけど、『金』属性とかどうなるんだろう? まあ、使ってみればわかるか。


 そういえば、どうやったら自分の属性を変えられるか聞きそびれちゃった。昨日のクリスタルってやつを使えばいいのかもしれないけど、入手方法がわからないや。まあ、当面は水属性でいいのかもしれないけど。


 とりあえず、『火』属性は相性が悪いみたいだから、『木』、『金』そして『水』属性の魔法をそれぞれにインストールしてみよう。使ってみないとわからないしね。

 すでに『水』は付加されているけど、これで三属性の攻撃が可能なわけだ。インストール先は、とりあえず三つともダガーでいっか……。

 先ずはレベルを上げないとだし。真っすぐただ飛んでいくだけの攻撃なんて、当たりそうにない。それにザコ敵なら近距離のほうがバトルしやすそうだし。


 ゲージが全然減らないのはバグなんだろうか。なんだかわからないけど。蓮花ちゃんの言うように今のうちにレベルを上げておいたほうがよさそうだ。


 よーっし、じゃあ張り切ってザコ敵倒そうかな……。

 

 そう思ったけれど、今の魔法を使うところでチュートリアルは終わってしまったらしい。どこに行ったら敵が出てくるんだろう? 聞いておけばよかったな。

 適当にアバターを動かすと、すぐに街の外に出てしまった。始めたばかりだから、街も小さいわけだ。

 

 あっ、街の外なら敵が出そう。そう考えて実際にぶらぶらとしてみたけれど、特になにも出てこない。確かフレンド登録しておけば、いろんな人の街に行ける。だっけ。街と街の間は結構安全なのか。じゃあ、どこで敵に会うんだろう? カーソルをいじっていると、林のような場所にたどり着いた。


 よし、今度こそここなら敵が出そう。


『Oncoming!』


 思ったとおりね。おっと、小鬼、レベル1。緑色をしているから、どうやら『木』属性みたいね。

 金剋木だったかな。『金』属性の魔法をインストールしているダガーに武器を換装っと。『金』属性の魔法も使ってみよっかな。どんなのが出るんだろう。


 ボタンを押しながらダガーを振ると、空中に小さい剣、というかナイフが現れた。なるほどね。ナイフを飛ばすってわけね。まあ、レベル低いし、しょうがないよね。でもこれなら、飛ばすより、強化とかのほうがいいのかもしれない。明日、武器への属性追加の魔法も教えてもらおう。と、考えながらナイフを飛ばしてみる。


 あっさり避けられると、小鬼がずんずんと近づいてくる。


「嫌! やっぱり当たらない~」


 結局さっきと同じように、ダガーだけで連打する羽目になってしまった。遠距離で当てるにはまだまだ練習が必要そうだ。せっかく魔法を教えてもらったのに。

 でも、さすがにこの距離なら……。そう思って、もう一度『金』属性の魔法を使う。


「えいっ」


 もはや、ダガーで切りつけた方が速いかもしれない位置からの魔法攻撃。今度こそ。


「やった。当たった」


 まあ、当たったというか、当たった状態で魔法を飛ばしたようなものだったけど。小鬼が光になって消えていく。


『経験値が5を超えました。2にレベルアップです」


 そういえば、もとのステータスを見ていなかったから、どこがどう上がったのかよくわからなくなってしまった。MPは相変わらず3M、HPは15へ、Delivery(放出能力)が5へ、Defense(防御力)が5へ変化した。違いは全然わからないけど。


 そういえばこの放出能力もわからないや。わからないことだらけだよう。今日はもうやめておいた方がいいのかも。

 意気揚々とザコ敵でレベル上げをする予定だったのだが、一体倒したところで街に戻ってしまった。


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