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Magier Krieg -マギア・クリーク-   作者: 巻刺 司
第一章
2/21

アバターデザインは真剣に

  

 ――喫茶店にて、


「えー、それってラッキー。なんてすごい特性なの!?」

 

「そうなの?」


「だって普通は、一度に装備できる武器は一種類なのよ。私の場合は魔法の防御があるから遠距離魔法用の杖だけの装備になっているんだけど、接近されると困るのよね~。とりあえずこれがすごい特性ってことはおいおいわかるよ。さて次はじゃあ、その武器を選ぼうか~」

 

 選択可能な武器には実にいろんな種類がある。短剣、双剣、大剣、弓矢、から魔法の杖まで様々だ。蓮花ちゃんの話だと世界中のありとあらゆる武器が選べるらしい。


「バトル向きにするなら、剣とかのほうが便利だけど、杖とかを持った方が魔力の効率はいいらしいよ。あっ、そうだ。武器を決める前に魔力測定があるよ」


「魔力?」


「そう、このゲームはね。自分の魔力を使うらしいの。人によってもっている魔力は違うんだって。

 他のゲームだと気合とか、体力とかそういうゲージのことね。時間がたてば回復するし、レベルが上がると上がっていくみたいだけど。」


「ああ、ゲージのことね」


「そう、もちろん多いほうがいいけど、最初は3とかよ」


 魔力の測定画面がスマホに映し出された。魔法陣に手をかざして、集中して心を澄ませてください。というメッセージが出る。本当にこんなことで魔力なんて測定出来るわけないんだから、ゲームの演出なんだろうけど。

 

 くるくると回る魔法陣に手をかざして集中してみる。10秒くらいだろうか? スマホがブルっと震えて測定終了を知らせてくれた。


『あなたの魔力は3Mです』


「3エムだってさ。エムってなんだろうね?」


「さあ? 私も知らない。3かあ。普通だね。よかった、特性がチートっぽかったけど他は普通っぽいね。それじゃあ、あらためて、武器を決めよっか」


「近距離用なら剣かなぁ。でも杖のほうがかわいいよねぇ」


「ま、三種類選べるんだし、これも後で変えられるから、そうそう神経質にならなくてもいいんじゃないかな」


「そっか。ありがと、蓮花れんかちゃん」


「じゃあ、このダガーってのにするよ。とりあえず低レベル向けの近接用みたいだけど……

 それで? 次はどうすればいいの?」


 近づかれたらキツイという蓮花ちゃんの話と、そもそも遠距離でどうやって敵とバトルしたらいいかまだわからなかったので、近接武器にしてみたのだ。


「そうね~。どうしよっか……。

 とりあえず初バトルいってみよっか?

 バトルに出ている間は武器は変えられないけど、最初の敵は簡単に倒せるしね。最初は練習用のザコ敵が相手だよ。画面にボタンが出てくるからそれを押したら攻撃ね。あとは回避とかはカーソルで」


「うん。ありがと、やってみる」


 画面にチュートリアル用のザコ的が現れる。小鬼だろうか? 子供だけど、頭に角が生えていて、手には小さいながらもこん棒のようなものを持っている。ザコ敵のゲージと自分の体力、魔力ゲージとボタンなどいろんなものが表示されている。小鬼、レベル1、HPはゲージは出ているけれど、値は判らない。


「最初は敵の近くで連打していれば勝てるよ~」


 言われた通りに、敵に近づいて連打してみる。画面の中のアバターが両手にそれぞれもったダガーを振り回している。確かに連打しているだけであっさりとザコ敵のHPが減っていくと簡単に倒せた。

 小鬼は光になって消えていった。


「結構簡単だね」


「最初はね。属性もないし」


「属性?」


「ゲームによくある属性よ。マギ・クリだと五行をベースにしているみたい」


「五行?」


「そう、木、火、土、金と水の属性があってね。それぞれに相性があるの。最初の敵を倒すと次の敵が属性を持っているから相性のいい属性で攻撃するといいよ。細かい説明は画面に出るよ」


 そう言われて、スマホに目を落とすと属性の説明がある。


 五行の関係には「相生」、「相剋」、「比和」があります。五行は木、火、土、金、水の属性があります。

『相生』とは、順送りに相手を生み出している陽の関係です。木は火を生み、火は土を生み……。

『相剋』とは、対角線上にあり、相手を打ち滅ぼして行く、陰の関係です。水は火を消し止め、火は金属を溶かし……。

『比和』とは、同じ気が重なると、その気は盛んになる。火は火と交わるとますます燃え盛り……。

 一度に全部は覚えられそうにないかもしれない。


「なんだか難しいね」

 

「最初はあんまり気にしてもしょうがないけどね。でも属性がマッチしてヒットすると気持ちいいよ」


『それでは、次の練習用の敵と戦ってみましょう。水のクリスタルをあなたにプレゼントします』


「水のクリスタルを自分に使うことで、水属性になれるよ。そこのボタンを押してみて」


 言われるがままにボタンを押して属性変更をすると、次のザコ敵がでてきた。火の玉を模した敵のようだ。ファイア・エレメント、レベル1か。

 こちらも属性に合わせて、ダガーが水を纏った姿に変化している。


 なるほどね。こういうことなのね。水属性のダガーで切りまくるとやっぱりあっさりと敵を倒すことができた。このファイア・エレメントも光にあって消えていった。


「初めてにしては上々じゃないかな。あれ? ゲージが減ってない。どうしたんだろう? バグかな。マギ・クリでは行動したり魔法を使ったりするとMPゲージが減るんだけどなあ。HPは攻撃くらってないから普通だとしても。おっかしいな」


 蓮花ちゃんはちょっと疑問そうだったけれど、とりあえずアプリを終了することにした。


「時間がたったら、またできるよ。これで最初の説明は終わりかな。魔法のことは説明に時間がかかるし、また明日にしよっか」


「ありがと~。私もこれでマギ・クリにデビューだよ」


「じゃあね~。また明日~」


      ◇◇◇


 ――自宅にて、


 家に帰って宿題を終えてからは、アバターのデザインの調整をずっとしていたから、すっかり遅くなってしまった。もう12時を回っている。眠い。


「よ~し、だいぶかわいくなってきたかも。あした蓮花ちゃんにも見てもらお~」


 アバターの横にタマゴみたいな物が見える。これなんだろう? これも明日聞いてみよう。


 

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