脱出 Ⅱ
――外へ出てみると、案外奴らはいなかった。
それを僕らは好機に思い、音を立てないように歩き正門のほうに向かっていった。
「このまま何事もなく行くことができばいいな。」
「まったくです。」
清泉が小さく言い、悟真は応答した。
――――本当にこのまま何事もなくいければいいんだが。なにか嫌な予感がする。
「皆、止まってくれ。」
「どうしたの?」
「なんか、この先少し嫌な予感がするんだ。ちょっと見に行ってくる。」
「なら、私も行こう。」
「はい、お願いします。」
悟真と清泉が先に行き、残りは近くにある体育倉庫へ行った。
―――これがただの勘違いですめばいいのだが
そう心で思っていると正門に着いた。
「まじかよ......」
なんと、正門は奴らで埋め尽くされていた。とても通る隙間が見当たらない。
「さて、ここをどう突破するか...。さっきのように奴らを一掃することはできないな。数がとてつもなく多い。」
「一旦皆のところへ戻りましょう。」
「そうするとしよう。」
少しそこで話し、二人は戻った。
「どうだった?」
「正門近くに大勢奴らがいて、とても通れない。」
「そんな.....」
「この学校確か裏道なんてないですよね?」
「うん。聞いたことがないわ。」
「どうやって突破しようか?」
「―――車を使ったらいいんじゃないですか?.....」
「車で奴らをひき殺してそのまま街に行くってこと?」
「いえ、車のアクセル部分に重りとかをのせて奴らを倒してからでます。」
「なるほど。何が必要だ?」
「重りと車のキーですね。」
「重りはそこら辺の石でいいな。キーは恐らく職員室だろう。」
「分かったわ。今度は私が行くわ。」
「では、僕がついて行きますよ。」
「OK。俺たちはここを守っている。」
華蓮と孝一の二人がキーを取りに行った。
to be continue......
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