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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
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第5話 商業都市ギルデロイ

 エルリア・バレンタインがそこに辿り着いたとき、世界は真っ白な光に包まれていた。


 千年渓谷大橋を一望できるという丘に立つ直前、渓谷の方から強烈な光が溢れてきたのである。光源を直接見ていないにも関わらず、目の眩む感覚に思わず膝をつく。

 光が落ち着き数分後、ようやく立ち上がり丘を越えるとそこには目を疑うような光景が広がっていた。


 魔王軍が全滅している。


 橋の両側に陣地が築かれ、遠目では確認しきれないが相当な数がいたのは間違いない。しかしそこに動く影は一つもない。立っているのは二人だけ。霧島神那と有栖川琉架だ。

 何故ここに有栖川琉架がいる? 私はここまでほとんど休みも取らずやってきた、それなのに私よりも後に出発したはずの彼女がどうしてココにいる?

 いや、それよりも今 目の前に広がる光景はあの二人が生み出したものなのか? はたして私に同様の事が出来るだろうか?

 否、出来る訳がない。次元が違いすぎる。

 それとも長い時間を掛ければ、いつかは私もあの高みに立てるのだろうか? 正直まったくビジョンが見えない。それこそ神の奇跡でも起こらない限り…


 わたしはふらつく足で彼らの元へ歩いてゆく。彼らは何か話しているようだ何処となく楽しげに見える。今の自分の情けない姿と比べると、まるでバカップルがイチャついているようにも見える。

 橋の向こうに意識を向けているのだろう、なかなか気付かれない。すると彼らの会話が聞こえてきた。


「………でもこれでみんな無事にギルデロイに着けるよね?」

「あぁそうだな」


 またしても敗北感が襲ってくる、彼らは私たちの為にやっていたのだ。それなのに私は自分の事しか考えていなかった。


「あっ!」

「ん?」


 二人が私の存在に気付いた。その瞬間、有栖川琉架が霧島神那の陰に隠れた。軽くショックを受けるが完全に自業自得だ。私には彼女を責める資格など一切ない。


「あの…えっと…敵兵を荼毘に付さないといけないよね? 私は橋の向こうを受け持つから神那はこっちお願いね」

「え? あっおい琉架! ゴブリンには触るなよ、後で俺がやるから!」

「うん! わかった!」


 彼女は逃げるように去って行った。いや、実際私から逃げたのだろう。


「はぁ~、お前なんてったっけ、たしか…エル…レア?」

「っ…エルリア…エルリア・バレンタイン…です…」

「そうか、たしか琉架のクラスメートだったよな?」

「…はい」


 彼らに負い目を感じているのだろうか…何故か敬語で話してしまう。


「お前…琉架に何をした?」


ビクッ!


 体が大きく揺れる。彼の一言に強い怒気を感じたのだ。


「琉架は相手がどんなに嫌な奴でも態度に出す子じゃない。それをあそこまで怯えさせるとは…お前、相当なことしただろ?」

「………」


 私は何も答えられず、ただ視線を落とすことしかできなかった。

 彼はそんな私を無視して火葬を始めた。


「第7階位級 火炎魔術『送火』ヴァン・フィアー」

「第5階位級 付与魔術『拡散』ディフューザー」


 周りにあった遺体が一斉に燃え上がる。世界に5人しか使用者がいないといわれる『ダブルスペル』をあっさりと使って見せた。


「お前が何をしたのかは知らないが、ずいぶん反省している様にも見える。だからこれ以上俺が何かを言う気はない。ただし、これ以上お前が琉架を怖がらせたり悲しませるようなことをしたら…その時はお前の事を殺してしまうかもしれない…肝に銘じておけよ」


 それだけ告げると彼は橋を渡って行ってしまった…

 私はしばらく一歩も動けなかった。



---



 一人、橋を歩きながら考える。

 この前は狂犬のような目をしてたのに、今日は判決を待つ被告人みたいだったな。つい調子に乗って暗黒臭いことを言ってしまったが、あれだけ言っておけば琉架にちょっかいを出すこともないだろう。

 まったく俺の女神をチワワみたいにプルプル震えさせやがって、もしアイツが男だったら首から上の毛を全部永久脱毛してやる所だったぞ。


 橋の途中でゴブリンの遺体を調査する。どんな毒物が有効か調べたかったのだが、結論から言ってわからない。色々な症状が出ていたからだ。まあいい、どの毒が有効か分かったところでやることは変わらないのだからな。


 橋を渡り終えると琉架が不安げな表情で出迎えてくれた。


「あ…あのね神那、バレンタインさんは…」

「無理に話さなくてもいいんだぞ?」

「そう…かな?」

「別にアイツのフォローをするつもりは無いが、ずいぶんと落ち込んで…というより反省してる様子だったぞ」


 ちょっと脅しっぽいこともしてきたが、それは内緒の方向で。


「ほ…本当? そっか…うん」


 どうやら何か納得したようだ。


「んじゃ行くか、商業都市ギルデロイ」

「うん」


 俺たちは二人並んで歩き出した。



---



 千年渓谷を越えたら魔物の出現率が格段に落ちた。おかげでスムーズに移動ができ予定通り1日しか掛からなかった。

 ユキト村を出て11日目、商業都市ギルデロイに到着。


 商業都市ギルデロイ

 第12領域(トゥエルブ)の南部サース地方最大の都市。人口の8割が人族(ヒウマ)で残りの2割が妖精族(フェアリア)である。この都市は他の魔王の支配領域から遠いため比較的安全だといわれる。そのため駆け出しの冒険者やギルドの新人研修などもこの近くで行われる事が多い。

 周囲は大規模な穀倉地帯で第12領域の食糧庫となっている。そのためそれを扱う商人が自然と増え商業都市と呼ばれるに至った。


「ふう、ようやく着いたな、商業都市ギルデロイ」

「うん…でも夕方になっちゃったね」


 空が赤く染まっている、すぐに暗くなってくるぞ。

 色々やらなくちゃいけない事もあるが、今日はもう宿を探そう。

 琉架が疲れているように見える、肉体的というよりも、精神的疲労だろう。あの女の所為か、それとも初めて人型種族(オールセトラ)を殺めた所為か、恐らく両方だろう。この世界に来て一度もまともに休んでないのだから当然だ。

 それに俺自身も困惑している。妖精族がちょっかいを出してこないのだ! こんなことは初めてだ、これが村と町の違いなのか? そして一つの事実に気づき愕然とする。

 俺は自分から人に話しかけられないのだ。尋ねなければならない事は山ほどあるのに自分からコミュニケーションが取れない、あの鬱陶しい妖精たちが自分に必要だったのか? いや、きっと暗くなりはじめ皆が早歩きしているから声を掛けられないんだ。そうに違いない…そうだよね?


 宿を取り遅くまで二人で話していた。主にこの世界に来てからここに至るまでに経験した出来事。エルリアとの間に起こった確執も。

 あの女やはり一発ぐらい殴っておくべきだったか。

 それと妖精族の取り扱いについても説明した。琉架はやはりあの性悪種族をほとんど知らなかった、俺の言葉を笑いながら聞いている、信じてないのか? 本当に危険なんだぞ? 俺は何度も心を折られかけたんだぞ?


 結局、明け方近くまで話をして寝落ちした。色っぽい展開一切なし、わかってたけどね。



---



 翌朝…


 完全に寝不足だ。しかしやることは沢山ある。被害者救済機関支部へ行きトラベラー被害者のことを報告する。琉架が村を出る前に被害者リストを作ってもらっていた、あの子は良い嫁になりそうだ。

 そのあとに銀の換金、必要な物資の購入、『防魔衛星都市アレス』までの移動手段の確保、『首都ガイア』までの鉄道の切符もこの街で手配した方が良いかも知れない。移動に関しては機関から支援が受けられるかもな。

 それと服だ。洗濯もしたしボロくもなっていないがファンタジー世界で制服は目立つ。この格好でいるだけで妖精族に絡まれる可能性もあるんだ。昨日は何事もなかったが俺は油断せんぞ!

 そんな決意のもと洗面所のドアを開くと…


「え?」「え?」


 裸の琉架と目があった。


 琉架の濡れた長い黒髪から雫が落ちる。二人とも完全に止まっている。


 2時間ほどしか眠れなかった琉架は目を覚ますために久しぶりの風呂に入った。体は『両用時流(リバーシブル)』でいくらでも綺麗にできるため、精神的リフレッシュのための入浴だ。頭をスッキリさせて今日の予定を考えながら体を拭いていると突然ドアが開き…神那と目が合っていた。


 今何秒たった? 俺は全神経を集中させて琉架の裸体を目に焼き付けている。

 背は低いがスタイルが良い、胸はまだ成長過程だが恐らく同年代の平均より大きい、そして何より美しい…まさに黄金比の芸術品だ。俺の中の野獣先生も正座しておとなしく鑑賞している。

 5秒位たっただろうか? 琉架の口がもごもご動く。顔が赤くなり大きく息を吸い込むと…


「キャアアアァァァァーーーーーーー!!!!」


 そこでようやく今の状況を思い出す。


「ごっ! ごめん!!」


 それだけ言って勢いよくドアを閉めた。


---


 その後は当然、部屋で土下座待機だ。


 今のは不幸な…幸運な…いや不幸な事故だ。たしかにじっくり鑑賞してしまった、超高画質映像で脳内に保存してしっかりロックを掛けた。俺の人生最高のお宝映像だ。

 だが喜んでばかりもいられない、俺と琉架は確かな信頼関係で繋がっている、これは自惚れではないはずだ。しかしこのラッキースケベ事件はその信頼関係を破壊する威力がある。

 琉架の裸には俺のこれまでの人生全てに匹敵する価値がある! が、そのために琉架との友情が無くなるなど、あまりにも割に合わない。俺にできるのはただ謝ることのみ。


 すると琉架がバスルームから出てきた。


 そんな琉架を土下座で出迎える。


「すみませんでしたーーーーー!!」


 DoGeZa Style とにかく平謝り。

 ここで初めて顔を上げ琉架を見る。見事に真っ赤っか、頭から湯気が上がっているように見える。

 琉架が静かに歩み寄り俺のそばに立つ。歯を折られる位の覚悟はとっくにできている、いや琉架ならグーパンじゃなくビンタかな?


  ぺちっ


 ん? 何か当たった?


  ぺちっ ぺちっ ぺちっ


 琉架が俺の頭をペチペチ叩いている。………まさかこれがビンタ!? 10回ほど叩いたらバスルームに戻っていった。


 野獣先生が萌え狂って暴れている。頼むからおとなしくしてろ。

 琉架さん、あなた良い子過ぎるよ。俺としては鼻の骨を折られる位されても仕方ない事を仕出かしたのに。やばい俺の中の紳士軍団が瀕死状態だ。


 しばらくすると再び琉架がバスルームから出てくる。


「あ~…琉架…さん?」

「アァ、カミナ オハヨ~」


 凄い棒読みだ。


「ワタシ、ネブソク、ナンダ、キョウハ、ヤスマセ、テ~」

「え? あハイ。仕事は全部、自分がやります…です」

「ジャア、ヨロシク~」


 それだけ言うと琉架はベッドまでフラフラと歩いていき倒れこみ枕に顔を埋める。

 もしかして俺への罰ってこれだけ? どうやら全て無かった事にしてくれるらしい。


「では行ってまいります」


 部屋から出る直前、琉架が声を掛けてきた。


「あっ…あのね、神那!」

「ハ…ハイ!」

「く…暗くなる前には帰ってきて…ね?」


「うっ!!」ブワッ


 俺の方が気を使われてる!? 罪悪感が胸を刺し涙が溢れてくる。


「Yes,your majesty」

「え?…え?」


 仰々しく礼をして退室した。


 どうやら琉架の頭の中は未だ混乱が収まらないらしい。実は『両用時流(リバーシブル)』を使って記憶をリセットすれば簡単に全てをなかった事にできるのに本人が気付いていない。

 そしてその事を進言できない弱い俺がいる。本当にゴメン、琉架の優しさに甘えてしまった。

 こんなこと本人に言ったら、さすがの琉架でも怒るかもしれないが、それでも感謝と謝罪の意を込めて言わせてくれ、「御馳走様でした」…と。


 部屋の中から微かに「み~ら~れ~た~」という声とジタバタ暴れている音が聞こえてきた。



---



 被害者救済機関支部の場所を人に尋ねると、案の定、妖精族が余計なヒトコトを言ってきた。しかし今日の俺は気にしない。そもそも今の俺に人を責める資格がない。女神の裸体という芸術的映像の為に俺は悪魔に魂を売り渡したのだ、しかも被害者は俺をまったく責めなかった。要するに誰かに罰を与えて欲しかったのだろう。


 被害者救済機関の職員にリストを渡し後の事をたのむ。

 その後は銀の換金、予想通り銀相場は荒れていて思ったほど資金を手に入れられなかった。

 ここ数日で消費してしまった食糧などの物資を二人分買い、首都ガイアまでの鉄道の切符を被害者割引で購入。この時点で資金が尽きた。早く安全に移動できる鉄道の切符は予想以上に高かった。残りは宿代だ。

 防魔衛星都市アレスまでは商隊の護衛任務とか受ければ一石二鳥だろう。

 しかし金が全然ないのは困る。この街にはギルドセンター支部もあるしなにかクエストを受けてみるのも良いかも知れない。帰ったら琉架に相談してみよう。



---



「霧島神那ただ今戻りました!!」ビシッ

「あ、はい、お帰りなさい」

「本日の報告をさせて頂きます!!」

「ちょ…ちょっとまって、神那!」

「はっ! 何でありましょう!!」

「それ、その変なしゃべり方やめようよ? いつも通りがイイ。そうじゃないと余計に気になるから…ね?」


 琉架が微笑みかけてくれた。あぁ女神様。こんな最低な屑人間の俺に笑顔を向けてくれるなんて。


「わかりま………ごほん、わかった、いつも通り…いつも通り…だな」

「うん、それでお願いします」


---


「クエスト?」

「まあバイトみたいなものだ。爺婆の肩たたきから魔王討伐までいろんな仕事の依頼がギルドセンターにはやって来る」

「それは誰でも受けられるの?」

「いや、少し見てきたがやっぱり依頼条件にギルドランクが入っているものが多かった、それらは受けられないが大半が戦闘・討伐系の依頼だな。例外はあるが個人依頼はお手伝い系がメインだ」


 琉架の目がキラキラ輝いている。興味津々のご様子。


「その個人依頼の中に私たちができそうなモノって有った?」

「あぁ、俺たちにおあつらえ向きなのがいくつか。どれも半日程度で終わって、結構実入りがイイ」

「私、すごく興味ある。やってみたいです!」


 ずいぶん乗り気だな、そういえば琉架は箱入りだったな、きっとお使いの経験すら無いんだろう。俺は家で結構こき使われてたんだがな、両親が妹ばっかり可愛がるもんだから。もっともその都度、小遣いが貰えたから不満は無かったが。


「よし、じゃあ明日は初めてのクエストってことで」

「うん!」


 琉架がワクワクしながらいつも通りのテンションで喋ってくれる。よかった今朝の一件は完全に無かった事にされたようだ。本当に良かった。


---


 翌朝…


 朝のトラブルもなく二人でギルドセンター支部へと赴く。

 個人依頼用掲示板の前に、なんかどっかで見た顔がいる、あの女エルリア・バレンタインだ。

 相変わらず薄汚れた格好をしている、せっかく美人なんだからもうちょっと身綺麗にしてろよ。

 琉架が俺の制服の裾をつまむ、橋の時ほど怯えていない。俺のフォローが効いたのだろう。


 こちらに気付くと一礼して去って行った。


 今にして思えばアイツの反省の態度もよく判る、琉架の純真無垢さに触れれば自分がどうしようもなく醜い人間だと思い知らされるからな。

 それにしても行く先々であの女に出くわす。行動パターンが似てるのか? そういえば中間試験の結果は琉架に次ぐ2位、火力検査は3位だったな、相当優秀だからこそ先輩たちよりも先にここまで来れたんだろう。


「バレンタインさんも何かお仕事探してたのかな?」

「たぶんな、1万人神隠し事件のせいで銀相場が荒れてるせいだろ」


 去った人間の事はとりあえず置いておき、俺は「二重魔法論文の手伝い」、琉架は「魔石魔力注入」の仕事をそれぞれ受けた。魔法は専門外だが魔導のダブルスペルでも基本は同じだから何とかなるだろう。二重魔法の使い手はこちらの世界でも貴重だから報酬がイイ。魔力注入も琉架に打って付けだ。


 集合時間を決めそれぞれの依頼先に向かう。初めてのクエストだ。



---



 結論からいう、最悪の仕事だった。



 まさか依頼人の教授が妖精族だったなんて、妖精族=バカのイメージだった。


「おんしが依頼を受けた小僧か? 見た目ほんとにガキだな。大丈夫なんだろうな?」


 大丈夫だから受けたんだろ、お前だって見た目は幼女だろ。そっちこそ大丈夫なのか?


「まあ仕事さえ出来れば文句は無い。わしはタリス・パピオン。魔法学者じゃ」


 蝶の羽を持つ妖精は初めて見たな。レアなのだろうか?


「こら! 自己紹介しろ! 依頼人がしてるんだから!!」


 おっとこれはたしかに失礼だった。いくら相手が失礼千万な妖精族だとしても。


「失礼。自分は霧島神那、デクス世界の魔導師です」

「魔導師だと? おんしトラベラーか? てっきりファッションセンスの狂った輩かと思っておったぞ」


 落ち着け俺、こいつは依頼人だ。まだ慌てるような時間じゃない。


「それで……ダブルスペルは使えるのか?」

「もちろん」


 笑顔になる。バックに花が咲き乱れている光景が浮かぶ。目の錯覚だろうか?


「本当か!? ダブルスペル使いの魔導師は殆どおらんと聞いていたが」

「あぁ、俺を入れて5人だ」

「おぉ~やった~!! 超レア実験体じゃ~!!」


 ……ん? 実験体??


「さあ、すぐに来るのじゃ! こっちこっち、時間が惜しい!」

「ちょ……ちょっとまて、実験体って何のことだ? 論文の手伝いじゃないのか?」

「心配せんでも手伝いじゃ♪ とっととこい! 報酬も弾むぞ?」

「おい! なんか不安だぞ? つか引っ張るな!」



 ………俺は裸に剥かれ辱めを受けた。



 これが女神の裸体を見た者が負うべき贖罪なのか? 俺は許しを得る代わりに大切な何かを失った…


 そして俺の中で、妖精族=敵のイメージが出来上がった……



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