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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
57/375

第54話 ~からの

「痛っ!?」


 体に異変を感じた。


 いや…… 異変ならさっきから出ている。出血多量に魔力枯渇だ、不調が起こらない訳が無い。


「神那……大丈夫?」


 琉架が甲斐甲斐しく俺を支えてくれる。こうやって寄り添ってくれるだけで俺の中で血液が順調に増産されている実感が沸く。

 問題なのは増産された血液が下半身にばかり流れたがることか…… うん、分かるよ? 生命の危機に陥った時に人間が何を思うのかは。でもさ……もっと重要な器官に血液送ろうよ? 分かってる! そこが大事なコトは俺だって十分理解している!


「顔色悪いよ? やっぱり血を使い過ぎたんだよ…… て、神那!? 目の所! 血が出てるよ!?」


 先ほど感じた痛みはこれだ。

 あぁ! 貴重な血液が! こんな所から垂れ流すくらいなら下半身に行けよ! もったいない!


「大丈夫だ…… 後でミラに見て貰う」

「う……うん……」


 琉架の肩を借りて場内に戻る。そういえばやけに静かだ…… 魔王城前広場の決戦もケリが着いた様だな……


 魔王が倒された場合、兵の統率ってどうなるんだろう?

 使途や魔族はともかく、下っ端の兵隊は魔王に従わされてただけだろうが、迫害とかされるのかもしれないな…… 戦後処理が重要になりそうだ。


 もっとも妖精族(フェアリア)がどんな目に遭おうが、個人的には知ったこっちゃ無いがな。



---



 魔王城・大広間へと戻る……

 殺人現場を彷彿とさせる血まみれの大広間…… では無い。俺が全ての血を使ったから元の真っ白な広間だ。至る所に戦闘跡が残っているが……


「神那クン!!」

「マスター!!」

「カミナ様!!」


 俺の周りを彩る花たちが英雄の帰還を讃えてくれる。しばらくはコレが続くと思うと実に気分がイイ。

 白い花が混ざっていないのは、未だ気絶から復帰してないせいか…… 早く白にも俺をチヤホヤして欲しいモノだ。おに~ちゃんは白の目覚めを待ってるからな?


「神那……」


 クリフ先輩とシャーリー先輩が俺と琉架の前に立つ。

 真面目な表情だ、どうやら俺をチヤホヤする為じゃ無さそうだ。


「魔王レイドはどうなった?」


 シリアスな空気が流れる…… そう他の討伐軍メンバー以上に俺たちにとっては重要な事なのだ。

 だから俺も真面目に答える。



「殲滅しました。我々の勝利です」



「そ……そうか…… 俺たちは使命を果たせたんだな……」


 クリフ先輩が大きなため息を吐きつつ、力を失ったようにその場へ座り込む。

 そうだった…… 俺たちそんな使命があったんだった…… 色々あってすっかり忘れてたよ。


「使命って何ですか?」


 サクラ先輩が聞いてきた。そういえば俺たちの正体を明かしていなかったな。


「俺とシャーリー、そして霧島神那と有栖川琉架は創世十二使のメンバーなんだ。その使命は魔王の排除だ」


 シニス世界組は全員「?」マークを浮かべている。

 確かにそんな暗黒臭いワード出されても困るよな……


 一方サクラ先輩は……


「あの…… 創世十二使ってウワサは聞いたことあるけど…… もしかしてアノ(・・)創世十二使!?」

「えぇ、恐らく先輩の知っているアノ(・・)創世十二使です」

「ウソだ! だって創世十二使ってデクス世界最強の12人でしょ!? あ、いや……確かにちょっと納得できるけど……」


 ザワッ!!


 部屋中がザワつく……


 先輩、俺を見て「ウソだ!」って言わないで下さい…… まるで俺が世界最強の12人に相応しくないみたいじゃないですか。数分前に魔王にとどめを刺したの俺ですよ? 何なんだろうこの信頼度の低さは…… やはり威厳か? 威厳が足りないのか?

 これからは「フハハハハ」って高笑いを日常的に使ってみるか?


 アレ? 遠くからも話し声が聞こえると思ったら、部屋の隅にも5人ほど生き残りがいる。シャーリー先輩とミラが治療してた人たちか…… むさいオッサンだから目に映らなかったよ。



---



「はい。出血は止まりましたけど目は開けられますか?」

「いや……まだ無理っぽい…… 超イタイ……」


 まさか魔王の肉片とか入って無いだろうな? 嫌だぞ? 今日の夜 夢に糞ガキが出てきて襲い掛かってきた挙句、明日の朝 起きた時に魔王レイドに体を乗っ取られたりしたら!


 魔王レイド、霧島神那の体を使って復活!


 ……とか嫌過ぎる…… 今度は俺の討伐軍が結成されるのか? 勘弁してくれ!

 そもそも考え過ぎだ、そんなモノ目に入った覚えは無い。大体魔王を倒した後に痛みが襲ってきたんだ、魔王とは無関係だろう。


「街に戻ったら一度しっかり洗浄してもらった方が良いかも知れませんね?」

「そうだな…… そうするよ」


 魔王を倒した代償が片目の失明とか…… しかも魔王と無関係…… しかし眼帯がちょっとカッコ良く思えちゃうのはしょうがないよね? まだギリギリ中学2年生だし……


 今思い出したけど、俺たち向こうの世界に帰っても留年確定じゃね?

 …………

 嫌だぁ…… 中学4年生とか嫌だぁ…… ただでさえ友達いないのにクラスメートから「先輩」って呼ばれるの超嫌だぁ……


「だ……大丈夫です! 必ず治りますから元気出してください!」


 ミラが落ち込んでいる俺を見て励ましてくれる…… ミラはいい子だなぁ、でもね?違うんだ…… 失明を気にしてるんじゃ無い、むしろちょっとカッコ良いとさえ思ってる。

 落ち込んでるのは受け入れがたい現実の方なんだ……


 ヤバイ…… 本気でこっちに移住したくなってきた……




「う……ぅうん……」


 お! 白の意識が戻るぞ! 血まみれで真っ赤になっていた白も、俺の血霧でいつもの真っ白で純白で雪の様に白い白に戻ってる。

 さぁ! おに~ちゃんの胸に飛び込んでおいで!


「あれ? 白…… 生きてる?」


 肩透かしを食らった。この年で男を手玉に取るとは…… まぁ、ここは戦場だ。状況確認は当然か。


「大丈夫、魔王は倒した。“俺”が!」


 後顧の憂いは立った! さぁ! おに~ちゃんの胸に飛び込んでおいで!(2回目)


「………… ごめんなさい……」


 アレ? なんで謝ってるの?


「白…… おに~ちゃんの役に…… 立てなかった……」

「な……なに言ってるんだ! 超役に立ったよ! 『限界突破(オーバードライブ)』後のレイドに一太刀加えたのは白だ! アレのおかげで魔王を倒す算段が立ったんだ!

 役に立たなかったってのは先輩みたいな人の事を言うんだよ!」


「ぐはっ!!」


 先輩が遠くで倒れた…… しまった、つい本音が……

 まぁいいか、今は白だ! さぁ! おに~ちゃんの胸に飛び込んでおいで!(3回目)


「白は…… おに~ちゃんの役に立てた?」

「もちろん!」


 久々に爽やかフェイス、歯光付きで決める!


「うぅ……」


 バッ!


 白がついに俺の胸に飛び込んできた! やったね! ミッションコンプリート!

 何故か魔王を倒した時より嬉しい!

 俺の中では「魔王討伐成功! < 白とシスコン・ブラコンプレイ」だったらしい。


 少しだけ魔王レイドを憐れに思う……


 その後、先輩をなだめるのにかなりの時間を要した。やはり口は災いの元だ、気を付けよう。



---



 その後、全員の治療が(つつが)なく進行する。

 そんな中、シャーリー先輩が痛い所を突っ込んできた。


「『限界突破(オーバードライブ)』ってなに?」


 しまった、さっきポロッと漏らしてしまったんだ。情報の出所が第5魔王様だから正直に話す訳にはいかない。しくじったな……

 仕方ない、真実を語りながら重要な所だけ、お得意の嘘で塗り固めるか……


「魔王の髪色が変化しましたよね? アレの事です。

 魔力や身体能力が上昇すると言われていたんですが、不確定情報だったので話しませんでした。

 無駄に不安を煽りたくなかったですから(一部大嘘)」


「ふ~ん…… まぁいいわ……」


 シャーリー先輩は去っていった。あまり納得して無い顔だったな。もし正直に話せば裏切り者呼ばわりされてたかもしれないな。ウィンリーに直接会えばその愛らしさの虜になる事請け合いなんだが。

 もっともこのヤンキー崩れのエセセレブがウィンリーと対面したら、見た目の貧弱さから勝てると思い込んで問答無用で襲い掛かるかもしれないな……

 ま、確実に返り討ちにあうだろうが、その事件が原因で戦争が勃発するかもしれない……


 やはりウィンリーの情報は他人に漏らさないほうが良さそうだ。



「ふぅ…… それにしても分からないな、魔王レイドの能力(ギフト)が『跳躍衣装(ジャンパー)』なら、どうやって俺の攻撃を防いだんだ? 避けたなら理解できるんだが……」

「あ、クリフ先輩、その手段なら判明しましたよ」

「なに!? 一体どうやって!?」


「え~と、まずオールレンジ攻撃を防いだ方法は「アポート」です」

「あぽーと? 何だそれは?」


「アポートとは離れたの場所にある物体を取り寄せたる能力です。

 恐らく『跳躍衣装(ジャンパー)』に標準装備されてる能力ですね、たぶんアスポートも使えたと思います。

 アスポートは逆に物体を別の場所に送ったり、どこかへ消し去るモノです。

 もちろんそれらも近距離に限られると思いますが……」


「つまり自分を囲んでいた釘弾を、自分の手の平の中に取り寄せたって事か」

「恐らく」

「くそっ! 手の込んだことを……」


 まったくだ。イタズラ者の本領発揮だな。余計な事をしているから足元をすくわれるんだ。

 もっともこっちはそのおかげで助かった。ガキで良かった。


「まて! それじゃ丸鋸攻撃を防いだ方法はどうなる? 手も触れずに丸鋸を真っ二つにして止めたんだぞ?」


「それもアポート…… いや…… アスポートを使ったんでしょう。

 その真っ二つにされた丸鋸は何処です? それをくっ付けてみて下さい」

「ちょっと待て…… ん? 刃の部分が微妙にズレるぞ? どういうことだ?」


「その真ん中の斬られた部分だけ、アスポートで飛ばしたんですよ。その際その物体に掛かっていた運動エネルギーが無効化されてその場に落ちたんです。

 コレはレイドがドヤ顔でわざわざ説明してくれました」


「運動エネルギーの無効化か…… つまり物理攻撃を無効化する手段があったのか…… つくづく恐ろしい敵だったんだな……」


 そうだ、勝てたのは運が良かったからだ。だから俺は二度と魔王とは戦いたく無いね。俺って運悪いし、こんな幸運二度と無い。



「神那ってスゴイ! 詳しいんだね!」


 琉架に尊敬された…… フフン! 伊達に小学5年生から暗黒の病を患っていた訳じゃないさ!

 夜、眠りにつく前に布団の中で妄想に花を咲かせていたのは俺だけじゃない筈だ! そんな重症患者にはこの程度の知識、朝飯前さ!



「おい…… それじゃお前はどうやってアイツの『跳躍衣装(ジャンパー)』を封じたんだ?

 今の話じゃ方法が全然わからないぞ?」


「それは…… 仮説を立てたんです。アスポートを使えば人間だって真っ二つに出来るのに何故しないのか? しないのでは無く、出来ないのでは無いか? ……と」

「???」

「それは生命に関することでは無いか? 俺のギフトも琉架のギフトも生命の干渉には一定の制限がある。 ソコにはある種の法則があるのでは無いか? ……と」

「お…おい……」

「アルテナが言うには、魔王のギフトと俺達のギフトのルーツは同じモノだという。つまり「ギフトの法則」という縛りは魔王にも適用されるのではないか? ……と」


「ちょ……ちょっと待て! もっと分かりやすく簡潔に言え!」


「そうですねぇ…… 分かりやすく噛み砕いて言うと…… 『勘』ですね。そんな気がしたんです」


「か……勘で命を賭けたのかよ……」


 一応、根拠の有る勘だったんだが…… 何という事だ! また信頼度が下がった気がする…… ただでさえ低いのに……



---



 さて…… 魔王レイドに関する考察はこの辺にしておこう。

 どうせ帰ったら山ほど質問されてレポートを書かされるんだ。あの糞ガキの事など思い出したくもない。


 全員の治療も終えて帰還の途につく。


 未だ貧血&魔力枯渇状態の俺は両脇を琉架とミラの美少女コンビに支えられている。両手に花! やはり英雄とはこうあるべきだ。

 いい機会なので今後の予定をおさらいしておこう。


 まず英雄の凱旋。きっとお祭り騒ぎになるだろう。だが、あまりはしゃぎ過ぎない様にしよう…… 決して少なくない犠牲を出してしまったのも事実だ。

 凱旋パレードも控えて貰おう、アレはスポーツ大会などの犠牲が出ない時にやるものだ。犠牲者ゼロならサンバカーニバル並みの大パレードになっただろうな。


 その後、先輩のプラン同様、英雄として持て囃される。


 およそ1ヵ月くらいダラダラした後、デクス世界へ帰還する。

 その間にも色々やらねばいけないが…… 取りあえずギルマスの座はジークにでも譲るか。


 そして最後の場面…… ゲートの前で苦楽を共にしてきた仲間達との涙の別れ……

 その時! 何の神の悪戯か“偶然”転移事故に巻き込まれるギルドメンバーたち! 彼女たちは見ず知らずの異世界「デクス世界」へ迷い込んでしまう!

 だが心配はいらない! 俺は決して仲間を見捨てない! みんなの面倒は俺がみる!

 俺の家でみんな一緒に暮らせばいいさ! でもゴメン、狭い家だから“俺の部屋”に住む事になるな。

 外出から戻れば美少女達が「お帰りなさい」をしてくれる…… 人数分のベッドは置けないからキングサイズのを購入してみんなで一緒に使う……


 ヤバイ…… 鼻血が出そうだ…… 正にバラ色の未来予想図!


 あ、そうそう、筋肉は“偶然”転移事故の難を逃れてこちらに残る予定だ。

 俺たちの思い出の…… 絆の証だったギルド『D.E.M.』…… ジーク! お前に任せたぞ!

 メンバー1人っきりになっちゃうけどね。

 むさ苦しいオッサンを集めて筋肉集団にするも良し! ED仲間を集めて賢者集団にするも良し! 後はお前の自由にしてくれ。ぶっちゃけ後の事はどうでもイイや。


「神那…… 笑ってる?」


 ギク!


「カミナ様…… 何かニヤニヤなさってましたよ?」


「だ……大丈夫…… ちょっと魔王討伐の喜びを噛み締めてただけだから」


 いかんいかん、俺の『絶対天国計画(オペレーション・オブ・ヘヴン)』の事を考えてたら顔に出てしまった。こういう計画はあくまでもさり気なく秘密裏に進めなければ!


 こうして俺たちは魔王城を後にする……


 さあ! 俺の栄光に彩られた(ロード)の始まりだ!!














 眼前に広がっていたのは俺の予想を遥かに凌駕する、凄惨な光景だった……




 魔王城前広場 通称・クレムリンの広場…… 広さはドーム球場十数個分はあろうかという広大なモノだ。

 俺の脳内予定ではそこで魔王討伐の英雄をみんなが出迎えてくれる筈だった……

 しかしそんな人影は一切見られない。敵も味方も全て地面に倒れ伏していた。


「な……何だコレは…… 一体何が起こったというんだ……」


 第一攻撃部隊の隊長、生き残りの一人 ジェスロ・ロバーツがつぶやく、まるでココにいる全員の心情を代表するかのように……

 まさか双方相打ちによる全滅? バカな…… 討伐軍参加ギルドはAランク以上、いくらなんでも全滅はあり得ない! 本当に何が起こったっていうんだ!?


「おに~ちゃん…… あっちで誰か戦ってる……」


 白が指差す方向、かなり遠くだが立っている人影が見える…… 二人だ…… くそ! 右眼だけだとよく見えん!


「あ、カミナ様少々お待ちください。アルテナ様お願いします」

『うむ、まかせよ』


「『覗見方形(ピーピングキューブ)』」


 アルテナの一能力『覗見方形(ピーピングキューブ)』。その能力は非常に単純なモノだ、遠くの景色を立体的に映し出す正方形の箱を作り出す。

 この能力はあくまで見える範囲にしか適応されない。カメラのズーム機能と同等と思っていい。

 つまり女湯を覗く事は出来ない残念な能力だ。


 アルテナの作り出したキューブを全員が覗き込む。


 何かどこかで見覚えのある男が映っている…… 赤い髪に青い鎧を着こみ豪華な剣を掲げている……


「勇者だぁ……」


 稀代のバカ勇者、ブレイド・アッシュ・キース・アルレリラル~…… とか何とか、そんな名前の男だ。

 周囲には勇者の仲間達も倒れている。僅かに動いている所を見るとまだ息は有りそうだ!

 エルリアは巨大なフラグを立ててたから少しだけ心配してたんだ。今すぐ死にそうな雰囲気は無いな。


 それで? 勇者はナニと戦ってる? まさかこの惨状を引き起こした存在とか? だとしたらアイツには荷が重すぎる。


 視線を移し勇者と相対しているモノを見る。


「え?」


 そこに映し出されていたのは初めて見る生物だ。しかし、その外見的特徴には心当たりがあった……


 身長はバカ勇者とさほど変わらない…… ただし縮尺がおかしい! 4~5等身程で横に広い体型。

 ハッキリ言って醜い生き物だ。


 そして真っ黒な斧を持っている……


 たったこれだけの情報だが、以前に聞いた証言とピタリと一致している。

 間違いない…… だが、信じられない…… 何で奴がココにいる!?


「白…… 大丈夫…… 大丈夫だから……」

「ぁ……お…おに~ちゃん…………」


 白の微かに震える手を強く握ってやる。

 彼女を落ち着かせるためと、彼女が我を忘れて飛び出すのを防ぐために……


「神那…… アレが何なのか知っているのか?」


 クリフ先輩は俺たちの尋常じゃない雰囲気を察したのだろう。アレの正体に関して質問してきた。


「…… はい…… 以前、獣衆王国を訪ねた時に国王から外見の特徴について聞き及んでました……」

「…………」


「あれは魔王です……

 『第8魔王 “侵略者” ウォーリアス・アンダー・ザ・ワールド』」




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