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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
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第45話 王骸龍


 1000年以上も昔、一匹の龍が現れた。


 王龍グラディウス


 大空を舞い、時折人里を襲って腹を満たし、気まぐれで全てを焼き尽くす。当時、あらゆる種族を震え上がらせ、いくつもの国を滅ぼした。

 そんな傍若無人な空の王者は自らを無敵と信じて疑わなかった。

 その慢心故に、決して逆らってはいけない存在を敵に回してしまった。


 浮遊大陸アリアの主、第3魔王“紅血姫”マリア=ルージュ・ブラッドレッドである。


 よりにもよって最凶最悪なアイツ(・・・)を敵に回してしまった王龍グラディウス。彼我の力の差を知らず戦いを挑んだ結果は推して知るべし……

 ただ惨殺されただけでなく、マリア=ルージュの玩具にされてしまった。


 魂を業火で焼かれ、切り刻まれ骨格しか残っていない体に入れられた。

 そして地の底に封印され永遠に苦しみ続けている。



 その封印された地の底がココだ。



 第3魔王は本当に余計な事ばかりする、せっかく殺したんだからそのまま灰にするか、骨をスープにでも再利用して処理してしまえば良かったんだ。それでも王龍被害を収めた立役者なら文句も言えないが……


「あの……質問してもよろしいでしょうか?」


 そんな魔宮の一角を最深部へ向かって歩いていると、ミラが質問してきた。


「ん? なんか疑問あったか?」

「はい……その…… こんなに凶暴な魔物が住んでいるダンジョンに、どうやって王国の人は安全スポットや中継用の水晶玉を設置できたのでしょうか?」


 言われてみれば尤もだ、Sランクギルドですら犠牲者が出る魔宮だ。

 しかし予想もつく、この国の王族は性格が悪いからな。


「安全スポットに関しては、恐らく初めから有ったんだろう。最近設置された物には見えなかったからな。水晶玉は…… たぶん奴隷か犯罪者でも使ったんだろう」

「それは…… ここが処刑場だと言う事ですか?」


 処刑場の言葉を聞き、琉架と白が身を寄せ合った。確かに処刑場って言えば幽霊とか出て来そうだもんな。


「処刑場と言うよりは…… 試練場……と言うべきかな? 脱出できれば奴隷解放や恩赦が与えられたのさ。そうやって人を使ってるんだ」


 それ自体もゲームとして王族は楽しんでいたのかもしれない…… まぁ予想だけど。


「お喋りはその位にしておけ、そろそろ最深部に着くぞ」


 王龍グラディウスのなれの果ては、最深部の部屋に居るらしい。

 まるで魔導書(グリモワール)を守るように。


「ん?」


 白の耳がピコピコ動いている、何か聞こえているのか?


「誰か………… 戦ってる」


 誰か? 逃げ遅れたアークではあるまい…… だったら……



---



「森樹魔法『偽神樹拘束(ブラウンルーツ)』 敵を縛り付けろ!!」


 大量の木の根が、床や壁、天井を突き破って入ってくる。あっという間に敵を雁字搦(がんじがら)めにしてしまう。

 しかし拘束できたのは数秒、根は触れた所から火を噴きだし、あっという間に焼き尽くされてしまった。


「くっ! これもダメか!」


 さっきからあらゆる魔法を試しているが、効果が見られるモノは一つもない。

 このまま戦闘を続けていても、いずれはこちらが力尽きる。そうなれば先刻撤退していったアークみたいになる。いや、こっちはたったの二人。彼らみたいにうまく撤退できるとも限らない。


「リータ=レーナ! 射線を開けろ!!」


 後方で弓を構えていた男が叫ぶ! 魔力充填が完了したのだ。

 リータ=レーナと呼ばれた女が飛び退く。


「魔弾『無限氷河(グレイシャー)』!!」


 放たれた矢は地面を凍り付かせながら飛び、敵に当たる!

 否、当たる直前で矢は燃え尽き、纏っていた冷気は消え失せた。


「コレが噂の「地獄の業火」か…… あの炎を展開している間は何をしても無駄みたいだな」

「業火が消えた時に最大威力の攻撃を打ち込むしか無いわね」


 業火は一度展開されると、1分ほど出現している。インターバルは約5分。その間に何とかしなければいけないが、とにかく硬いのだ。


「ツインショットで行こう。とにかく衝撃を与えるんだ」

「分かったわ、やってみましょう」


 女は細剣を腰に戻し、背負っていた弓を構える。

 そして敵の炎が消えた瞬間、二人は必殺の矢を放つ!


「魔弾『流星直撃(メテオストライク)』!!」

「付与魔法『金剛力弾(メガショット)』!!」


 二人の放った矢は、蛇のように絡み合い、業火が消えた直後の敵の眉間に直撃する!


 バガン!!!!


 何かが砕ける鈍い音がする。敵が大きく仰け反り動きを止めた。

 二人は油断することなくその場で敵を見つめる。


「ど……どう?」


 そう言った瞬間、敵は体を戻しこちらを睨みつける! 口には炎の塊が咥えられていた。

 ブレス攻撃と思い体勢を整えるが…… 何か違う。


「なんだ……あれは?」


 敵はそのまま炎の塊をこちらに向かって飛ばしてきた。あれは炎の爆弾…… いや、ミサイルだ!!

 想定外だった。ブレスなら相手を見ていれば避ける事が可能だが、あの炎の塊が破裂したらこの部屋ごと炎で埋め尽くされてしまうだろう。


 実際には高速で飛来するミサイルをどうする事も出来ずにただ見守る。ずいぶんゆっくりに感じる……




「第3階位級 氷雪魔術『白冷神楽』ハクレイカグラ」



 パキィィィン!!!!


 ミサイルは唐突に消滅した。



---



 数分前 ―


 そこに着いた時、インヴェニウスの二人が戦闘中だった。

 戦っている相手は「王龍グラディウス」……の骨だった。


 その部屋は一辺 約50メートル程、奥には小さな階段と祭壇がありそこに祭られているのが恐らく魔導書(グリモワール)。ご丁寧にその前に位置し守護している。


「なんだアレ? アンデット…… なのか?」


 皮膚も内臓も何も無い。所謂スケルトンだ。生前は立派な翼を持っていたいたのだろうが、骨格しか残っていない今は風を起こす事すら出来ないだろう。

 ただし内臓の代わりに肋骨や頭蓋骨に燃え盛る炎の様なモノを内包している。


「あれが恐らく業火で焼かれた魂だろうな」


 最近めっきり解説員キャラが板について来たジークが言う。

 第3魔王にやられた魂か…… えぐいコトするなぁ、まさか人間にまでやってないよな? ゴース○ライダーみたいなのが出てきたらどうしよう。

 燃えるバイクに燃える鎖…… イカす!


「あれ? 行かないの?」

「あぁ、いくら早いモノ勝ちでもあの二人を蹴散らしていく訳にもいかないだろ?」


 せっかくなので敵の事を観察させてもらおう。

 う~ん、実にイイ乳してるな…… あのお姉さん…… イカンイカン、お姉さんじゃなく敵を見なければ。

 おぉ!! 動くたびにぽよんぽよんしてる!! 実にイイ乳して………… イカン! アレは完全に目の毒だ。


「白…… アレに目口物言って使えるか?」


 眼球なんて当然無い。目の有った穴からは時折、勢いよく炎が噴き出している。


「…………やってみる……『目口物言(ディープ・サイト)』」


 白が眼球のない目を見つめている。普段ならすぐに分かるんだが時間が掛かる。やはり無理か?


「あ……炎が噴き出した時、一瞬……見えた」

「マジか? すげぇ……魂があればいけるのか…… それで? 弱点は?」


「えっと……蘇生…魔法……って」


 蘇生魔法? そんなモノあるのか?

 ここは現実だ、ゲームじゃないんだぞ? 教えてジーク解説員!


「伝説では存在した……と言われているが、実際に確認されたことはない。

 また、教会によって蘇生魔法は第一種禁忌魔法に指定されている。

 仮に発見されても使うことは出来ない」


 だよな。しかし白の目にソレが見えたなら蘇生魔法は実在するってことになるよな。

 いや、それはイイ……今現在使えないなら、弱点を突くことは出来ないって事だ。


「魂を消滅させるってどうするんだろう、想像もつかないね」


 塩でも掛けるか? それとも聖水か? 霊能力者とか悪魔祓いを連れてくれば役に立つだろうか?

 うん、絶対無理!


「あの魂は…… 肉体の牢獄に囚われているのではないでしょうか?」


 ミラが暗黒っぽい事を言った。しかしアレは肉体とは言わないだろ。骨体だ。確かに肋骨が牢屋っぽい。


「つまりあの骸骨を破壊すれば、魂は地獄に帰り俺たちの勝ちってことか……」

「あの…… ただの思いつきです! そんな気がするだけで……」

「いや、他に取れる手段も無い。そのプラン採用。

 もっともインヴェニウスの二人が先に倒しちゃったらそれまでだけど……」



---



「うわ! マジか!? 第3階位級で相殺がやっととか…… さすがSS(ダブルエス)級、ハンパねぇー!」


「き……きみはD.E.M. の?」


 さすがにピンチっぽかったから思わず割って入ってしまった。

 しょうがないよな?

 美人のお姉さんのピンチと子猫がトラックに轢かれそうになった時、体が勝手に動いてしまうのは?


「ゴメンね、ヤバそうだったからつい手が出てしまった。でも……選手交代でいいかな?」

「え……えぇ……どうぞ……」


 よし、これで俺たちのターンだ。とは言ったモノのコレは……


「コレって…… 私とジークさんは何も出来そうにないね?」


 確かに完全前衛型の先輩とジークは攻撃手段が無い。

 とにかく熱い! 30メートル以上離れているのに熱波がスゴイことになってる。近づく事が出来ない。

 しかし遠距離攻撃だけであの骨を打ち砕くとなると、それはそれで大変そうだ。

 さっきインヴェニウスの二人が放ったツインショット、骸骨の額に穴を開けたがあれも相当な威力だ。しかしその穴はすでに塞がりかけている。再生能力付きだ。


「この距離じゃ……白も……役には立てなさそう……」

「まぁ、やるだけやってみましょう」


 そう言ってミカヅキが白の手を引いて強引に前に出る。……が、すぐに戻ってくる。


「熱っつ!? 少し前に出ただけですごく熱いです!!」

「コレ以上……近づけない……」


 結構なロングレンジだ。我がギルドメンバーは遠距離戦闘になると半分以上が戦力外になってしまうのが弱点なんだよな……この距離はちょっとキツイか?


「いきます!……『風薙(かぜなぎ)』……風刃!」

「角気弾!!」


 白の放った風刃は、強烈な炎が巻き起こす気流にかき乱され、ホネ龍に届く直前に消滅した。

 一方ミカヅキが放った角気弾は気流を無視し敵に直撃する。しかし距離があり過ぎるためダメージを与えるには至らなかった。


「やった! 私の方は届きました!」

「むぅ…………」


 白がしょんぼりしてる、今すぐ抱きしめて慰めたいが熱いのでやめておく。確かに中距離攻撃に限定される白とミカヅキは相性が悪い敵だな。


 そうなると遠距離攻撃が出来る俺と琉架とミラの出番だな、アレ? 予選からこっち、ずっと俺たちしか仕事して無くね?

 いやいやそんな事は無い、先輩はお笑い要員として頑張ってる。ジークは迷宮探索で役立ってくれた。白は目口物言を使ってサポートしてくれるし、ヒートテックにもなってくれる。ミカヅキは勇者退治してくれたしな。


「とにかく一番有効そうな生き埋めを試してみるか? 琉架、ミラ、頼む」

「はい、了解」

「分かりました」


 まずは敵の動きを封じる。とはいっても床も壁も天井もボロボロだ、影縫いでも大して止められないだろう。


「血糸・影縫い!!」


 既に焼け落ちているが、周りから出ている木の根に血糸を這わせて固定する。これで数秒は持つだろう。


「第7階位級 岩石魔術『崩落』フォーリング チャージ10倍」


 対象が構造物や洞窟内にいなければ使えない岩石魔術。ここなら大量の土砂を振らせる事が出来る。


 ドドドドドドドドッ!!!!


『グオオオオォォォォオオオォォォ!!!!』


 骨のクセに叫んだ。コレが魂の叫びってやつか?

 そんなホネ龍をあっという間に土砂が埋め尽くす。もう一つダメ押しに……


「凍てつく世界の霜の巨人、その冷たき息吹にて全てを閉ざせ!

 氷塊陣(フロスト・エンデ) チャージ30倍!!」


 ミラの氷結魔法で土砂ごとガチガチに凍らせる。

 部屋の温度が一気に下がる。普通ならコレで終わりだ。


「や……やったのでしょうか?」


 あぁ~ミラさんそのセリフはよくない。フラグが立った。


「まだよ、コイツの炎は普通じゃない……」


 インヴェニウスのイイ乳のお姉さんがつぶやいた。その直後、凍りついた土砂から大量の水蒸気が登り始めた。

 部屋の温度はさっきよりも高くなり、土が燃え上がり岩石が溶けだした。


「なるほど……あれが地獄の業火か」


「そう……あれがある限り、如何なる拘束術も役には立たない。当然攻撃も通らない」


 予想以上に厄介な炎だ、アレのせいで近づいて攻撃することも出来ない。

 もちろん遠距離からでも破壊する方法は幾らでもあるが、この狭い空間ではどうしても味方を巻き込んでしまう。もういっそ琉架の時有時在(フリーダイム)魔導書(グリモワール)だけ頂いてしまうか?


「あの……カミナ様」

「ん?」

「あの骨……私が何とかしましょうか?」


 意外だ、ミラが自分からこんな事を言い出すとは…… それより……


「出来るのか?」

「はい……私の『劣化歌姫(ノイズ)』でしたら……」


 ミラのギフト『劣化歌姫(ノイズ)』 そう言えばどんな能力なのか正確に把握して無かった。

 数種類の歌を操れる程度……と言っていたな、歌……つまり振動だ、硬い相手に振動波は確かに有効だ。


「分かった、ミラに任せる」

「あっ……はい!」


 ミラが良い顔で返事をする、やはり美少女はこの顔が良い。


「その前にコレを使ってくれ」

「? コレは?」

「簡易結界だ、水晶玉の中継を妨害できる」

「あ、分かりました」


 観戦者はクライマックスの良い所で映像が乱れて見られなくなる。

 大ブーイングだろうが、知ったこっちゃないね! こっちは命がけなんだからな。


 一歩前に出たミラは大きく息を吸い込んだ。


劣化歌姫(ノイズ)鎮魂歌(レクイエム)』」


 ミラの美しい歌声が響き渡る、さすが人魚姫、さすが本名セイレーン。思わず聞き惚れる歌声だ。

 本人はこれが第6魔王のギフト『歌姫人魚(ディーヴァ)』の劣化版だと言う。あり得ないだろ? 世界の歌姫とか言われるレベルだ。この歌なら戦うために作られた巨人族だって心を開いてくれるハズさ! 紅白だって余裕で狙えるね!


「グ……ガァ……グォォォオオオ……」


 ホネ龍も聞き惚れてる……いや、耳なんて残ってないか。きっと魂に響いているんだろう。

 骨格の内側で燃え盛っていた炎はいつの間にか小さくなっている。


「―――――♪ 終了です。ありがとうございました」


 ペコリ ミラはホネ龍に向かって頭を下げた。


 アレ? 終わり? 確かにホネ龍の動きは止まったが、まだ終わってないですよ?


 そんな事を思っていると、ミラは足元の小石を拾い上げ、ホネ龍に向かって投げつけた。

 あ……外れた、ミラは顔を赤くしてもう一つ投げる。ドジッ娘っぷりが可愛い。


 コン!


 サァァァーーー


 ホネ龍は石の当たった所から、まるで砂の様に崩れていく。ものの数秒で砂の山になってしまった。

 砂の山の上には小さな炎が浮かんでいる、しかしそれも次第に小さくなり消えていった……


「えっと……終わりました」


 帽子で顔を隠したままのミラが振り向く、まだ顔が赤いんだろう。

 劣化歌姫(ノイズ)鎮魂歌(レクイエム)』……か、恐らくはその名の通り敵に劣化をもたらしたのだろう。

 これはかなり恐ろしい能力だ、きっと生身の人間にも使用可能だろうからな。

 色々聞きたい事があるがそれは後でもいいだろう。


「それじゃミラ、魔導書(グリモワール)を」

「え?」

「もともとミラに持たせるつもりだった、それにホネ龍を倒したのはミラだ。早くしないとバカが来るから」


 そう言ってミラを祭壇へ促す。するとそこへ……



「はっはーーー!! 今度こそ俺の勝ちだー! キリシマ・カミナーーー!!」



 バカ勇者が現れた、コイツはホントに空気が読めない。今は妨害電波が出ているが、中継されてるの忘れてるのか?

 俺とミラの横をすり抜け祭壇へと迫る。まぁ、確かに早い者勝ちだしルール違反じゃない。しかし、何故俺が何の対策も取っていないと思い込めるのか?

 わざわざ俺の半径5メートル、能力射程圏内を駆け抜けていくあたりも馬鹿だ。


「はぁ……バカを拘束しろ」


 パチン! 指を鳴らすと、以前の様に勇者の両手両足は背中に拘束される。


 当然走っていたバカ勇者は、勢いよく顔面スライディングをする羽目になる。


「うががががが!!!! ガハッ!! な…何だコレは!?」

「悪いね、前にお前の拘束を解除しに行ったとき、小細工を施しといた。お前の体じゃ無く鎧の方に」

「な……なんだとぉ!!」

「それと何度もストーキングが成功すると思うなよ? 追けて来てたの知ってたから。

 更に言わせてもらうと、この行為は勇者にあるまじき行為だ、お前は正々堂々という言葉を知らないのか?」

「うがぁああぁぁーーーーー!!!!」


 もがいている勇者を無視し、ミラを祭壇へ向かわせる。


「これが……魔導書(グリモワール)


 ミラはそう呟き魔導書(グリモワール)を手に取った。

 よし、これで俺たちの勝ちだ。


「え? あれ?」


 ミラの手にした魔導書(グリモワール)が小刻みに震えている。貧乏揺すりっぽい。


『ぷは~~~~~!! なんだ今度の主は女か、若い男の子が良かったな~』


 どうしたミラ!? 急に変な事言い出したぞ!? いや違う、これはミラの声じゃない……何だコレ?


『コホン、よく封印を解いたな、我こそは魔導書「神代偽典(エネ・アルテナ)」じゃ!!』


 これはご丁寧にどーも。魔導書(グリモワール)が自ら自己紹介してくれた。

 ………… 魔導書(グリモワール)ってそういうモノなの?




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