エピローグ
《第3魔王 “禁域王” 霧島神那》
「最強の魔王」「大魔道士」「新世代魔王」「八大魔王同盟の盟主」「覚醒者」「神殺し」「勇者殺し」「悪魔」「天才」「女誑し」「ハーレム王」……
人族出身の魔王。
1年後…… 琉架の姉を懐柔し味方につけることに成功、有栖川家のゴーサインを得て正式に琉架と結ばれる。
そこから禁域王としての本性を現し次々と魔王少女たちをその毒牙にかけていく。
数年後、八大魔王同盟とは名ばかりの、禁域王ハーレムを本当に作り上げることになる。
世間一般からは無慈悲な魔王のイメージを持たれている、これは主に最終決戦で勇者にした仕打ちによるものである、しかし本人は意に介さず、自分に敵対しない限り人類を攻撃することはないと布告、逆らう者のいない世界でハーレムの主として平和に暮らしている。
「祝! 大・願・成・就!!」
《第8魔王 “女神” 有栖川琉架》
「最強の魔王」「無限魔道士」「新世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「神殺し」「天使」「天才」「純真」「禁域王の嫁」……
人族出身の魔王。
神那と結ばれた後も父と祖父は決して彼を認めようとせず悩みの種であったが、数年後、神那との間に第一子の女の子を授かる、その子を実家に連れて行くとようやく事態が好転、悩みから解放された。
ただし父親と祖父はいつまで立っても神那のコトをよく思っていなかった様だ。
ちなみに結婚後、ようやく自分が禁域王の正妻として扱われていたことを知る。
「神那の正妻…… 彼女…… 奥さん…… ふへ…… ふへへ♪」
《第5魔王 “風巫女” ウィンリー・ウィンリー・エアリアル》
「旧世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「天使」「アイドル」「純真無垢」「禁域王の嫁」……
有翼族出身の魔王。
自分の誕生日(正確な日にちは本人が覚えていないため適当)に惜しまれながら引退する。
最後にステージにマイクを置いて去る演出は神那の入れ知恵、コレにより伝説のアイドルとして有翼族に長らく語り継がれる存在になった。
引退後はティマイオスへ完全に移住、身体を少しずつ成長させているが、なかなか変化が現れない、神那のストライクゾーンに入るにはまだまだ時間がかかりそうだ。
「ふはは♪ 第二次性徴が始まったっぽいぞ~!」
《第9魔王 “神眼” 如月白》
「新世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「全てを見通す者」「純白」「白弧」「禁域王の嫁」……
獣人族出身の魔王。
成長し切る前に魔王になったため身体が小さい、なのでウィンリーと一緒に琉架の『両用時流』で少しずつ成長する……が、肉体年齢が17歳になってもあまり成長しなかった。
しかし本人はこの姿のほうが神那にガッツリ甘えられるので、割と気にしていない。
身体は貧相だけど神那のストライクゾーンにギリギリ入っているから別に良い……らしい。
「おに~ちゃんは小さい子も好きだから…… 別に良いです……」
《第10魔王 “夜叉姫” 千夜三日月》
「新世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「魔氣使い」「メイドマスター」「禁域王の嫁」……
鬼族出身の魔王。
ティマイオスの家事全般を取り仕切っている、こと掃除に関しては禁域王より上の命令権を持っている。
数年後、身寄りもなく死にかけていた子供を拾ってきて自分の使徒にし、後輩メイドを育て上げた。
これはこの先家族がどんどん増えていくことと、自分に子供ができた時に備えてのことらしい。
「主従プレイコンプ……と、次はご奉仕系かな?」
《第4魔王 “不能王” ジークフリート・レーヴェンガルト》
「新世代魔王」「覚醒者」「元勇者」「筋肉王」「カース・ホルダー」……
人族出身の魔王。
ティマイオスから追放された魔王…… 正確には出向という形でラグナロクに赴任している。
本当の二つ名は「賢王」だったのだが、神那の本気の悪戯のせいで「不能王」が広まり定着してしまった。
神那から「報告は2月29日に一括で上げてくれ」と言われているが、毎月最終日に報告にティマイオスを訪れている。
「4年に1回は幾らなんでも長すぎるだろ?」
《第6魔王 “人魚姫” ミラ・オリヴィエ》
「新世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「絶世の美女」「歌姫」「伝道師」「禁域王の嫁」……
人魚族出身の魔王。
某淫乱糞ビッチが2400年研鑽を続けてきた男を籠絡するテクニックを無垢な魔王少女たちに伝授している、ただし神那の好みからあまりにも逸脱していると思われる技は封印している。
また琉架の妊娠を待っていたかのように自分の妊娠を発表、琉架の子供が生まれるのを待っていたかのように、翌週神那の第二子を生む。
「ねっ…狙ってなんかいません! 全部偶然です!」
《第7魔王 “探求者” アーリィ=フォレスト・キング・クリムゾン・グローリー》
「旧世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「インテリ」「M」「犬」「奴隷」「禁域王の嫁」……
耳長族出身の魔王。
ティマイオスに移り住み引きこもりも多少は改善されたが、未だに空中庭園からは全く出ようとしない。
それでも知識欲は高く、どんな物事でも貪欲に学ぼうとする。
近年ではミラから伝わってくる淫乱糞ビッチの技に興味津々、もしかして二代目になるんじゃないかと周囲が不安になるほど熱中している。
「探求者はどんな知識も欲するのです、決して偏ってはいません」
《第12魔王 “原罪” リリス・リスティス》
「旧世代魔王」「八大魔王同盟の一翼」「覚醒者」「暗躍魔王」「千の顔を持つ女」「禁域王の嫁」……
人族出身の魔王。
最終決戦から10年、完璧ではないがようやくデクス世界の復興が一区切りついた所でレイフォード財団の会長職を辞する、そして念願だったティマイオスへの完全移住を果たす。
後継者には義理の娘を押し、魔王のことを含め全てを明かし、更に使途にした。
万が一に備えてデクス世界への影響力は残してある。
「これくらいイイでしょ? 私たち世界を救ったんだよ?」
《D.E.M. 創設メンバー 佐倉桜》
魔導学院卒業後、リリスのコネを使いレイフォード財団に就職、新部門「歴史筆録部」の責任者に任命される。
仕事内容は最も魔王の近くで大変革を見続けた者の記録を残すこと。
「私の残した記録が歴史に残るやりがいのある仕事です。
ただ時々第3魔王がやってきて自分に都合の良いように歴史を改竄していくのが悩みです」
《第3魔王の実妹 霧島伊吹》
さすがに魔王の妹はトラブルに巻き込まれるため大変革終結後、シニス世界に家族ともども移住した。兄から死ぬまで遊んでても使い切れない金額を貰ったため、数年間ニート生活を堪能した。
伊吹の周りには能力目当てか、カネ目当ての男ばかりが集まる。
「まともな男を探すクエストをギルドセンターに依頼してみようかな?」
《D.E.M. 専属オペレーター リルリット・ロックウッド》
世界で唯一、魔王にクエスト依頼を出せるオペレーターとして、若くしてギルドセンターの重鎮に名を連ねるまでになる。
人の手に余る依頼は彼女を通して非公式に魔王に頼む事になっている。
「まさかあの問題児たちの専属からここまで上り詰める事になるとは……」
《49代目“元”勇者 ブレイド・アッシュ・キース・アグエイアス》
戦いが終わった後も勇者の映像はデクス世界の空に映し出され続け、更に声や生活音すらも響き渡り続けた。
何をしても映像と音が流れ、プライバシーは完全になくなった、その内世界中の人々から苦情が殺到。
(急にクシャミをするな! 心臓に悪い!)
(食べる時クチャクチャ音をたてるな! 不快だ!)
(腹を下すな! そんな時はせめて水を流しながらやれ!)
(夜な夜な泣きながら魔王の名前を呟くな、キモい!)
(どうせ泣きながら魔王の名を呟くなら自慰行為でもして下さい、それはそれで需要があります)
等々……
苦肉の策で光の入らない真っ暗な洞窟で音を立てずに生活を始めた。
そんな生活が数年続くと心の目で真理を見る心眼に覚醒する、その力を持って再び打倒第3魔王に立ち上がる。
そして返り討ちにあった姿を世界に晒すのだった……
〈元勇者は全てのオナラをスカシにする能力を身に付けた〉
「キリシマ・カミナぶっ殺す(小声)」
《ブレイブ・マスター メンバー エルリア・ヴァレンタイン》
《ブレイブ・マスター メンバー グレイアクス》
《ブレイブ・マスター メンバー タリス・パピオン》
戦いの後、三人ともデクス世界に定住する。
勇者とパーティーを組んでいたという事実を死ぬまで認めることは無かったという……
「勇者? 見かけた事はありますが話した事はありません」
「勇者? 正義感だけは認めるが、色々と悪いところが多すぎる男だったな」
「勇者? アイツのデータは取りつくしたからもう興味は無い」
《獣衆王国女王 オルフェイリア・ティリアス・グラン・レイガルド》
《獣衆王国先代国王 レガリア・マズル・グラン・レイガルド》
獣人族の国「獣衆王国」の王族。
大変革集結とほぼ同時に前国王が退位し、王位継承権第一位のオルフェイリアが跡を継いだ。
彼女は生涯独身を貫いたが、ある時突然父親の分からない子供を妊娠、王宮を大混乱に陥れた。
ウソかホントか「魔王の子」らしい、将来的にはその子に王位を継がせる気らしい。
「名前はどうしましょう? 男の子ならカミ、女の子ならミナ?」
「魔王がちょくちょく遊びに来るのを隠すのが大変だ」
《創世十二使 序列二位 クリフ・フーパー》
《創世十二使 序列五位 シャーリー・アスコット》
3年掛けて半分石にされていたシャーリーを救う方法を発見、救い出すことに成功する。
石にされていた間も意識はあり、シャーリーは自分を救ってくれたクリフに突如デレた、そしてそのまま結婚した。
クリフが始めからシャーリーに気があったのかどうかは謎である。
「なぁシャーリー、今度二人で旅行でも行かないか?」
「フ……フンッ! しょうがないから一緒に行ってあげるけど、か……勘違いしないでよねっ!」
《魔導書 神代偽典》
大変革集結後、使われる機会は殆んど無くなったがティマイオスに居座り続け、時折り神那に精を要求して過ごしている。
再び眠りにつく気配は一切ない。
「真なる主よ、そろそろ白くてドロッとした例のアレが欲しいのぅ」
《元創世十二使 序列一位 シルヴィア・グランデ》
魔王を生け捕りにするためにシニス世界に移住を決意する。
なんとか空の上のティマイオスへ至るため、自力で幻の塔へ赴いたり、浮遊大陸ギルディアス・エデン・フライビに移動できる転移魔法陣を発見したり、シニス世界での冒険者生活を満喫している。
もはや結婚は諦めてるらしい。
「どこかでドラゴンを捕まえて調教できれば……」
《有栖川家の一族 有栖川十蔵》
《有栖川家の一族 有栖川志乃》
《有栖川家の一族 有栖川誠蔵》
《有栖川家の一族 有栖川奏恵》
《有栖川家の一族 有栖川美影》
《有栖川家の一族 有栖川静香》
一族全体が極度のルカコン(琉架コンプレックス)を患っている。
特に男二人(祖父と父)が酷くほとんど病気。
琉架が実質嫁いでからは病み気味、なんとか神那を暗殺したいと思っているが相手が魔王なだけに手を出せずに苦悩している。
「あの小僧ぉ! よくもワシの琉架をぉぉぉ!」
「程々にしないと琉架に嫌われますよ?」
「あの小僧ぉ! よくもオレの琉架をぉぉぉ!」
「……親子ねぇ……」
「人肌抱きまくらが恋しい、姪っ子ちゃんを養子にくれないかしら?」
「自分で結婚して子供作りなさいよ……」
《チーム・レジェンドリーダー 二宮伝説》
《チーム・デスティニーリーダー 二宮運命》
学院卒業後、デクス世界に紛れ込んだ魔物を退治する専門業者をそれぞれが立ち上げライバルとなる。
二人ともいつか魔王が報復に来るのではないかと恐れている。
「俺は…… 少なくとも戦友だ」
「魔王が来たら女の子の生贄を差し出せば助かるかな?」
《チーム・レジェンドメンバー 黒田大輔》
《チーム・レジェンドメンバー 加納恵》
《チーム・レジェンドメンバー 朱雀院武尊》
黒田と加納の二人はフリーの傭兵家業を数年続けた後、伝説のチームに合流、チーム・レジェンドを再結成する。
一方武尊は卒業後にシニス世界へ移住、同じ色の魂を持つシルヴィア・グランデと冒険者をやっている。
「アイツには関わりたくない」
「右に同じ」
「いつか魔王城へ行き、先輩の使徒にしてもらう!」
《チーム・レジェンドサポーター 天瀬大志》
《チーム・レジェンドサポーター 白川真夜》
卒業後、無理矢理伝説に引っ張られ、彼の会社に所属させられる。
大志は専属の魔導技師に、真夜は後方支援をさせられている。
「本当はシニス世界で魔法の研究をしたかったんだがなぁ……」
「……………………」
《創世十二使 序列十位 ザック・マードック》
《創世十二使 序列十一位 ノーラ・レイノルズ》
デクス世界に入り込んだ厄介な魔物を率先して狩る、新国連直属部隊の部隊長になる。
しかしオリジン機関が既に滅んでいるため、序列が永遠に上がることが無いと知り愕然となる。
「馬鹿な…… 永遠に……十位……だと?」
「今まで気付かなかったの?」
《新聞部部長 名無し》
《腐帝 高槻涼子》
大変革集結後、新聞部部長のところに第3魔王から直接コンタクトがあり「もし俺をモチーフにした気持ち悪い本が出たら世界を滅ぼす」と予告を受けた。
部長は『腐帝』の野望を止める為、今も一人孤独な戦いを続けている。
「お前の所為で俺の人生が狂った」
「どうしたんですか突然? BLの素晴しさに気付いたんですか?」
《第12魔王使徒 メルヴィン・メルビル》
神那に恨みがあるものの主である魔王リリスが禁域王ハーレムに入ってしまった、下手に復讐しようものなら主の立場が悪くなるため手を出せずにいる。
「1人でも厄介な魔王が8人とか反則だろ……」
《上位精霊 ドリュアス・グ=リーフ》
アーリィ=フォレストがティマイオスへと嫁ぎ、ようやく自由を手に入れたドリュアスは早速キング・クリムゾンを改造、僅か1年で廃都は森に飲まれ精霊の憩いの場となった。
後年、その様を見たアーリィ=フォレストが顔を引きつらせたのは言うまでもない。
『言いつけの通り守護は完璧にこなしております、何か問題でも?』
《青峰のブルマン》
《白嶺のキリマンジャロ》
新第8魔王の言いつけ通り、他種族を率先して守り続けた甲斐もアリ数年後には炭鉱族への風当たりはかなり改善された。
その後は豊富な地下資源を使い他国の復興、デクス世界との貿易を盛んに行なう事により魔王戦争以前の栄華を取り戻していくのであった。
ちなみにブルマンの祖父『緑峰のエメマン』はジークが勇者だった頃の仲間である。
「魔王ジークフリート…… まさかな、500年前の勇者が未だに生きてるハズが無い」
「戦争が無いと軍の存在意義が…… 宇宙人でも攻めてこないかなぁ……」
《双月の暗殺者 ニコライ・カーン》
満月の夜にだけ現れる謎の暗殺者、スキンヘッドに月の光を反射させ夜の街を飛ぶ姿から「双月の暗殺者」と呼ばれるようになった。
その正体を知る者は誰も居ない……
「魔王暗殺依頼は断固お断り!!」
《巨人四天王 ネフィリム・G・アースブール》
《巨人四天王 ヤクト・ヴァヴァ》
《巨人四天王 ネヴィル・アーヴィン=セス・エンフィールド》
長らく意識不明の状態だったヤクトとネヴィルは一命を取り留め何とか現場復帰を果たす。
その頃には既にジークが赴任してきており、ネフィリムは仕事そっちのけでジークに纏わりついていた…… その為病み上がりにも拘らず大量の仕事を押しつけられる事になる。
数年後…… ネフィリムがジークとの子供を妊娠し四天王を止めてしまった。
因みにネフィリムとジークの子供はエイリアンみたいに腹を突き破って出て来るんじゃないか?ってくらい元気だったらしい。
「うっ!? お腹の子が強烈なパンチを……!! コレがウワサの腹パン?」
「違うと思うぞ」
「あぁ、絶対に違う」
《龍人族・第4龍ファフニール ヴァレリア・ドラグニア》
魔王グリムからラグナロクを託された彼女は、最終決戦で失われた戦力の増強に努めている。
万が一、八大魔王同盟が世界の敵になった時に備えての戦力だ。
しかし本人もアレに匹敵する戦力を集めるのは不可能だと分かっているので、あくまでも衰退した国力を高める作業である。
「ハァ…… 忙しいのに妊娠…… もっと早くに別の四天王を選出しておくべきでした」
《覗き少女 リュドミラ》
戦乱も落ち着き、都会に憧れる田舎少女みたいに意気揚々とガイアの神那の元を訪問する。
しかし当てが外れる…… その頃には神那たちはとっくにガイアを出ていた為、自腹で宿泊してあっという間に手持ちの金を失った。
「ヒドイ! 約束したのに! ちょっと覗いたからってこの仕打ちはあんまりよ!」
《龍人族・第3龍ティアマト アルヴァ・ドラグニア》
戦乱後も神聖域に留まり要塞龍の管理者をやっている。
また、人が居なくなってしまった幻の塔の管理者も兼任している。
数年後、シルヴィア・グランデと遭遇し戦いを挑まれ返り討ちにするも、何度も挑まれ続けるハメになる。
「またあの女が来たのか…… ちょうどイイ暇つぶしだな」
《王連授受 剣術を極めし者『剣王』 レヴィン・C・シルバーソード》
《王連授受 弓術を極めし者『弓王』 シルヴィア・G・スナイプアロー》
《王連授受 槍術を極めし者『槍王』 シュタイナー・A・アッシュランス》
《王連授受 魔法を極めし者『魔法王』 ラケシス・W・ネクロノミコン》
それぞれが弟子の育成に努め、いずれ魔王を倒せる力を得る為に修行に明け暮れている。
たまに集まって魔王の強さ議論に花を咲かせている。
「取りあえず神聖銀くらい簡単に断ち切れるようにならなければな」
「魔王は魂魄鋼を手も触れずに寸断してたけどね?」
「あの域まで登るのならもっと革新的な鍛え方が必要だろう」
「お主ら本気か? もし本気で魔王を超えられると思っているなら一度病院に行って診てもらった方がいいぞ?」
《創世十二使 序列三位 エリザベス・カウリー》
マリア=ルージュの精神操作により長らく心神喪失状態だったが奇跡的に回復した。
気が付いた頃には全ての戦乱は終わっていた……
「え? ウソ? 私何年寝てたの?」
《元創世十二使 序列一位 アルベルト・ダラス》
戦乱終結後、敵の情報に振り回され被害を拡大させた責任を取り軍を止めた。
せめてもの罪滅ぼしとして特殊能力裁判官となり、犯罪者たちを震え上がらせた。
「コッチの方が天職だった気がする……」
《上級妖魔 コンラート・サダルフィアス》
《下級妖魔 ベルタ・ヴェトクロ》
神那から魔王城ディグニティを与えられ、生き残った妖魔族を率いている……が、コンラートの直属の部下はベルタだけ、広すぎる魔王城の扱いに困り果てている。
後にアリアをワイハ近くの海上へ移動させ、観光客から入場料を取り人を雇う様になった。
当然、貴族の誇りなんてモノは捨て去って……
「掃除し続けても一回りした頃には最初の部屋にホコリが積もってる……」
「二人でこの城を維持するなんて最初から無理だったんですよ」
《創世十二使 序列四位 トリスタン・クールノー》
大変革集結後は軍を辞め、能力を生かし地盤改良で人々の役に立つ道を選ぶ。
軍を止めた直後、シルヴィア・グランデに狙われた、どうやらシニス世界に一緒に連れて行くつもりだったらしい……
「危ないトコロだった…… 師匠に振り回されるのはもう御免だ」
《龍人族・第2龍リヴァイアサン レビィ・グラン・ドラグニア》
2400年越しの悲願「打倒エネ・イヴェルト」を達成し、やることがなくなり燃え尽きている。
管理者がいなくなってしまったヒンデンブルグの担当を引き継ぎ、毎日ボ~っと平和に過ごしている。
「退屈…… 勇者とか来ないかしら?」
《終焉の子 エネ・イヴ》
全てが終わった後、一人神星で旅立とうと思っていたのだが、リリスに「どうしても行くのなら私を殺してからにしてください!」とか言われたため断念、行く場所も無かったためティマイオスで厄介になっている。
回りにいる少女が全員禁域王の嫁なため、いずれ自分もその毒牙にかかってしまうのではないかと危惧している。
「終焉の子には生殖能力はありません……多分」
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追加報告 報告者:如月白
エネ・イヴェルトとの最終決戦時、ルカの放った天照の一撃が魔王カオスの心臓を貫いた……
あの時…… カオスの心臓に宿っていた魔王の力がルカに継承されました。
今のルカの正確な肩書は「第1・第8兼任魔王 “女神” 有栖川琉架」……
当然、カオスのギフト『絶対無敵』も継承されている。
つまり今のルカは正真正銘最強の魔王です…… 他の追随を許さないレベルで……
でも本人たっての希望により、その事は誰にも知らせていません。
知っているのはルカ本人と、直接確認した白だけ…… いつかバレちゃいそうな気もするけど、次に世界滅亡の危機が来る時まで秘密にしておきます。
この文書も万が一の時の為に隠しておきますが、もし誰か見つけてしまった人は、この事には触れずにそっとしておいてあげてください……
ヨロシクお願いします。
以上、報告者 如月白でした。
終わり。
以上を持ちましてレヴオル・シオン完結です。
初めて書いた話なのに大作にし過ぎた、1日1話読んで1年以上かかるって……
コメディーパートとか書いてると楽しくて間延びしてしまったけど、やはり書き始める前に構想を練っておくべきでしたね。
見切り発車は後で苦労すると身に染みました……
一応、ばら撒いた伏線は大体回収できたと思います。
次に書く時はラストまでの道筋をちゃんと考えて行きたいと思います。
長い間お付き合いいただきありがとうございました。