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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
35/375

第33話 海の幸


 ここは首都ガイアの東の端、移民区の一番外側で大きな倉庫が立ち並んでいる。この外は冬の今、休んでいる畑と枯れた草原が広がっている。

 遠くから戦闘が始まっている音が聞こえる。

 その一角でSランクギルド『D.E.M.』のメンバーは何もせずに待っている。これから如何するのかの報告を……

 そこに筋骨隆々の大男が戻ってきた。


「結論が出たぞ」

「ジークさん! どうなりました?」

「我々は南東区画を受け持つ、別働隊の警戒だ。またしばらく歩かねばならんな」

「べ……別働隊? いるかどうかも分からない部隊の警戒ですか?」


 少しだけ安心してしまった……本当はこんなんじゃいけないんだろうけど……


「うむ、今の我々には遠距離攻撃手段が無いからな。加えて信頼もされていない、そんな連中を主力部隊の中には入れたくなかったのだろう。

 遊撃部隊にしようという案もあったが、負担が大きいうえに味方の攻撃まで飛んできそうだったので断らせてもらった」


 この大人、役に立つ! この人がいてくれて本当に良かった!


 しかし、信頼が無いとハッキリ言われるのもそれはそれで結構ショックだ。神那クンがコレをどうにかすると言っていたのも納得がいった。魔王討伐の時までこんな状態じゃ突入部隊に編成されない可能性が出てくる。それじゃ契約違反になってしまう。


「ただし、南東区画は配置部隊が少ないから、敵の規模によっては戦闘は避けられないぞ?」

「そんなの最初に覚悟していた事に比べれば、全然余裕ですよ!」

「ふむ、頼もしいな。では行くとしようか」


 全員が移動を開始するが、白が立ち止まって空を見上げている。ミカヅキが声を掛ける。


「白さま~、どうしたの? まさか空戦部隊がいるとか言わないよね?」

「……そうじゃ無くて…………雨の匂いがする」


 確かに今日は朝から天気が悪い、今にも降り出しそうな空模様だ。


「あ~確かに……冬の雨とか勘弁してほしいな、戦闘にも影響するよね」

「うん……嫌な……感じ」


 そんな白の言葉に不安がよぎった…………


「雨が降るのか?」

「? ジークさん?」

「確か第6魔王の侵攻だと言っていたな……」

「それが何か?」

「うむ、トラベラーのお主は知らんかもしれんが、第6魔王は世界中の海、第6領域『大海洋』を統べる魔王なのだ。雨が降りそうな日に侵攻してきたのは偶然では無いのかもしれないな」


 え……やめてよ……これ以上私を不安にさせないで、嫌な予感とかしてきちゃうから……





---





 その者の両手には何本もの水の刃が現れる。それを投げナイフの要領で敵に投げつけるが、相対する男は悠然と片腕を上げるだけで、防御も回避も行わない。

 にも関わらず、水の刃はその男には一切届かない。

 二人の中間点辺りでガラスの砕けるような音と共に全て消え失せてしまうのだ。


「ハァッ! ハァッ! ハァッ! ……貴様……一体何をしている!?」


 ― 反魔術(アンチ・マジック)


 この技術は敵の使用した魔術とちょうど反対の性質を持つ魔力を直接ぶつけることによって、魔術効果を打ち消すことが出来る。


 この反魔術の利点は、攻撃性魔力変換プロセスを行わないため、消費魔力が少ない点にある。


 消費魔力は敵性攻撃魔術のおよそ半分。僅かそれだけで敵の魔術攻撃を無効化出来るのだ。


 もちろん万能ではない、得手不得手により自分が対向魔力を創れない場合は使用できない。

 能力値の高い敵との相性も悪い。

 さらに大規模破壊魔術は効果範囲が広すぎて全てを無効化しきれない、発動前に撃ち落とす事も可能では有るがかなり難しい。


 理論上は誰にでも使える技術だが、実際に使える者は殆ど居ない、繊細な魔力コントロールと瞬時に魔力を識別できる目、そして何より高いセンスが必要な技なのだ。


 そしてこの技術を知る者はデクス世界でも僅かにしか居らず、シニス世界ではほぼ皆無。

 当然今この場で何が起こっているのか理解できる者はいない……霧島神那を除いて……


「ちぃ!!」


 使徒魚人はこの魔法で切り崩すのは難しいと悟り、別の戦法に切り替える。両腕に水の剣を作り出し、さらに魔法の重ねがけをする。


 ピキキ パキ……


 水の剣が氷の剣に変化する。二段階魔術だ。


 ちなみに…………

 二段階魔術と合成魔術は似て非なるもの、二段階魔術はあくまで小規模な形状変化程度しか再現できない。

 例えば二段階魔術で『噴霧(ディープミスト)』と『冷凍(フリーズ)』で、触れたものを凍らせる霧『極零霧(フリージングミスト)』を作ろうとしても、霧が凍りついて地面に落ちるだけ。

 『神炎御魂(カミホノミタマ)』と『鳴風神威(ナリカゼカムイ)』を使っても、巨大な炎を強烈な風が吹き飛ばすだけで、炎の渦『極紅炎陣(クリムゾンボルテクス)』を作り出すことは出来ない。


 奴が二段階魔術を使ったのは恐らく水魔法攻撃を無効化されたから「水は効かない」とでも考えたからだろう、浅はかな……


 俺は敵を仕留めるべく歩き始める、それを迎え撃つべく氷剣を始め様々な魔法攻撃を飛ばしてくる。

 しかしその攻撃が届くことはない、二人の中間点を超える事なく全ての攻撃が消滅していく。


「くそ!! くそ!! 一体何なんだ!?」


 あと一歩でお互いの物理攻撃の間合いに入るという所で、使途魚人がようやく防御に移る。


「凍てつく世界の霜の巨人、その冷たき息吹にて全てを閉ざせ! 氷塊陣(フロスト・エンデ)!!」


 大量の水を凍り付かせ、分厚い氷の壁を作り出す。

 解除してもイイが、ここは力技で捻じ伏せよう。


「第4階位級では無傷だったが、これならどうだ?」

「!?」


「第3階位級 火炎魔術『神炎御魂』カミホノミタマ」


 本来は広域殲滅用の魔術を収束し大量の炎を一点に集中する、太陽にも似た強烈な光を放つが熱は感じられない。全ての熱量を内包しているのだ。

 その光を氷の壁に向けて放つ、光は氷壁に触れた瞬間膨大な量の熱を敵に向けて放つ!

 強烈な光を放つ熱光線となり、氷壁は一瞬のうちに蒸発し敵の腹部を貫き、水平線の彼方へと消えていった。


 地球は丸いからどこかに当たって大爆発を起こすことも無いだろう。……たぶん。


 光が収まった頃には、腹部を貫かれた敵が立ち尽くしていた。背骨も何も吹き飛んだのに何で立ち尽くしているのか、おそらく僅かに残った脇腹の肉が炭化して支えているのだろう。


「結局コイツは何階位の使途だったんだろう?」


 かなりの高階位だったことは間違いない、しかし今更どうでもいい事か……


「あ……あの……」

「ん?」


 セイレーンが話しかけてくる、そう言えばこの子はどうして魔族に追われていたんだ? いや、それどころか殺されそうになっていた。見たところ人族(ヒウマ)のようだが、一体何をすれば高階位の使途が直接殺しに出向くんだ?


「あの! 助けて頂いて本当にありがとうございました!」

「あぁ、お礼は良いよ、美少女を助けるのは俺のライフワークだから」

「びしょう……! また……!」


 またセイレーンが照れてる。これだけの美少女なのに言われ慣れてないのか?

 ……いや、よくよく考えたら、本人の目の前で「美少女・美少女」言うやつの方が珍しいか……


「それよりも、早いうちに医者に行って治癒魔術を掛けて貰った方がいい。この辺に街って無いかな?」

「いえ、大丈夫です。魔力さえ回復すれば自分で治癒できますから」


 どうやら彼女は治癒術師らしい、もしかして魔族が血眼になって探すほどの高名な術師なのか?

 いや、それなら殺そうとする理由が分からんな。


「あの……それで……えっと……」


 ? 何か言い辛そうにしている。何だ?



「神那ぁ~~~!」


 琉架だ、俺の女神様がご到着なされた。大丈夫です! これは浮気じゃありません! ライフワークですので信仰心に揺らぎはありません!


「わっ! 焦げダコとお人形さんみたいに可愛い娘がいる!」

「え? え? あの……」

「大丈夫、俺の友達の有栖川琉架だ」

「コホン……はじめまして、有栖川琉架です。どうぞよろしくお願い致します」


 琉架がお堅い挨拶をする。初対面の相手にはとにかく丁寧な態度をとるからな。


「あ……私はセイレーン・M・リープスと申します。以後お見知りおきを……」


 こっちもお堅い挨拶を返す。つられたか?


「それで神那は上空3000メートルから飛び降りて、またナンパしてたんだ?」


 ぐはっ!! 琉架の言葉には珍しく棘がある気がする。

 またって誤解ですよ! 俺ナンパなんてしたこと無いよ? ……なかったよね?


「ち……違うんです! この方は私を助けてくれて……それで……その……」


 セイレーンがうるんだ瞳で上目遣いをしてくる、おや? フラグが立ってる?


 死を覚悟した絶体絶命のピンチ + そこへ颯爽と現れ救い出してくれる美少年 = 惚れる!


 どうやらクリフ先輩の言う通り、俺にはフラグメイカーの技能(スキル)が有るらしい。

 今度白に調べて貰おう、きっと俺の称号は「幼女キラー」から「一級フラグ建築士」に変わっている筈だ。


「……あの、すみません……」

「ん?」

「名前……あなたのお名前、お教えいただけますか?」


 あ……そう言えば忘れてた……


「失礼。俺は霧島神那だ」

「キリシマ……カミナ…………ぁ……カミナ様とルカ様ですね?」


 様は要らないんだけどな……


「えっと……それでですね、カミナ様には本当に命を救っていただいて……」

「うん、分かってるよ。私は神那の事、誰よりも信頼してるんだから」


 ふぅ、日ごろの行いに助けられた。琉架に対しては常に誠実に接してた甲斐があったな。


「それより、状況が良く飲み込めないんだけど……一体何があったの?」

「それは俺にもわからない」

「…………」


 どうやら話したくない……話せない事情がある……か。


「じゃあ、えっと……あそこでちょっと不気味なオブジェになってる人は誰?」

「使途だと思う……結構、高階位の」

「…………第1使途です…………第6魔王の第1階位使途」


 セイレーンがポソッと呟いた…… なに? 第1使途だと?

 …………ヤバイ!!


 次の瞬間、俺はセイレーンを琉架の方へ突き飛ばす!


「きゃっ!?」


 バチン!! 今までセイレーンの立っていた位置に、鞭のようにしなる透明な蛇が強烈に打ち付けられた!

 こちらに注意を引き付けようとする前に、予想外にも水の蛇は俺をターゲットにしてきた。

 水の蛇に巻きつかれ、「冷た!」と思う隙もなく後方へ思いっ切り吹き飛ばされる!

 ヤバ!! このままじゃ自殺の名所っぽい所で寒中水泳するハメになる!!

 体制を立て直そうと血糸を飛ばす瞬間、誰かに上半身を腕ごとがっしりとホールドされる。


 え?


 俺は魚介系使徒に力いっぱい抱きしめられた、抱きしめられるなら女の子がイイよぉ! 身体がゴツゴツして硬いし、生臭さと焦げ臭さが交じり合ってる……おぇ……


 俺に抱き着いて来たのは魚介系使途。

 使徒魚人は上半身しか無い、それでも凄まじい力で締め付けてくる。くそっ! 油断した!

 余りにも手応えが無かったから、まさか第1使徒とは思わなかった!

 第1階位使徒とはつまり一番多く魔王の血を受けた使徒だ、限りなく不老不死に近い魔王に近い存在だ、つまり…………


『残念だったな、高位使徒を一撃で仕留めたかったら脳か心臓を破壊するべきだったな』


 口から水の蛇を出し俺に巻きつかせてくる……てかどうやって喋ってるんだ!? コイツ!!

 あ……ヤバ……


ドッパーーーーーン!!!!


 真冬の海にダイブ!


(ぎゃぁぁぁーーー!!!! 冷てぇぇーーー!!!!)ガボッ


 マジで一瞬心臓止まるかと思った! てか身体が上手く動かせなくなってきた……ヤバイ……


『これでお前の得意の魔導魔術も使えまい』


 だからコイツは何で水の中で普通に喋れるの? 人は水の中じゃ喋れないって古い映画で言ってたのに!

 あ、でも昔見たアニメは液体の満たされたコックピットの中で喋りまくってたなぁ……懐かしいなぁ…………アレ? もしかしてこれって走馬灯?

 ふざけんな!! どうせ思い出すなら美しくて甘美な走馬灯来いよ!! 琉架の裸の思い出とか宝物があるだろ! そっちのメモリープレイバックしろよ!! おぉ、来た来た!

 …………アレ? なんか血圧上がってきた……ちょっと動けそうだぞ?


『お前にはこのまま海の底で死んでもらう! 悪く思……? なっ!?』


(血糸熱線! 全てを熱しろ!)ゴボッ


 二人の真下から大量の気泡が立ち昇る。この泡にまみれて体温の低下を止め下降速度も緩める。


『何なんだ……コレは……』


(お前はいい加減に死ね!!)ゴボッ


 魚人の心臓に血糸を射し込む! 本当は脳みそごと頭を微塵切りにしてやりたい所だが、海の中でやると周りに脳髄エキスが拡散して気持ち悪いのでやめておく。

 心臓に巻きついた血糸を起爆する。


 ボン! ……と胸の辺りが一瞬膨らみ、血を吐いた魚人はそのまま力を失って離れていった。海の藻屑になるのはお前の方だったな……


 それにしても海面が遠い……かなり深い所に(いざな)われたな……水圧もキツイ……

 とにかく……え~とまずは空気を作るんだ、酸素と窒素の割合は2:8ぐらいだっけ? それを浮袋にして浮上……潜水病とかあった気がする……なんだっけそれ? いや気にしてる場合じゃない……ヤバイ、思考が纏らなくなってきた……こんなアホな所で死んでたまるか!



---



 白波が10メートルは有るだろう断崖絶壁に激しく打ちつけられている。


「神那ーーー!!」


 神那が海に落ちた、真冬の海にだ!

 早く助けないと、いくら神那でも死んじゃう!

 私は意を決して着ていた物を脱ぎ捨てる、上着と靴を脱いだところで背中に抱き着かれて止められる。


「な……何をしてるんですか!? 無茶ですよ!!」


 私を止めたのはセイレーンと名乗る少女だった。

 私の心配をしてくれるのは嬉しいけれど、今は神那の状況の方が危険だ!


「は……離して! か……神那が……神那が死んじゃう!!」


 自分で口に出して初めて意識してしまった……神那が…………死ぬ?

 死を意識した瞬間、足に力が入らなくなる……まだ遅くない、何も決まっていないのに、涙がボロボロと零れ落ち泣き崩れてしまった…………


「あ……ぁぁ…………神那ぁ…………ぅぅ!」


 神那が死んじゃったらどうしよう……私はどうしたらいいんだろう……

 そう思うだけで、その恐怖に押し潰されてしまう、もう立ち上がる事も出来ない。まだ終わっていない、私になら出来る事がいくらでもある筈なのに一歩も動けなくなってしまう……


 私はなんて弱いんだろう……その弱さは知っているつもりだった。その筈なのに、いざ目の前で大切な人が死にそうになっていると、ただ無様に子供の様に泣きじゃくる事しか出来ないなんて…………

 そんな自分が情けなくて、余計に流れ出てくる涙を止める術が無かった……


「ぅうぅ…………ぁぁ…………」

「大丈夫です、私に行かせて下さい」

「ぁ……うぅ…………っ……え?」

「私に恩返しの機会を与えてください。必ず助けます。私なら出来るんです」

「ぐすっ…………な……なに?」


 それだけ言うと彼女は躊躇なく崖から海へ飛び込んでいった。


「ちょ……ま……まって……」


 慌てて崖から身を乗り出し見ると、彼女は海の中へ消えていった。

 そのシーンを見てただ赤面する事しか出来なかった……


「な……なんで…………彼女は……下着付けてないのぉ~!?」


 ほんの一瞬しか見えなかったが………………彼女はノーパンだった。

 …………意味が分からない。



---



 気が付くと体が浮き上がる感覚がある、今何してたっけ? ……そうだ、真冬の凍てつく海の中にいるんだ。

 気を失ってたわけじゃない、ただ考えるのが億劫になってた……思考が纏まらない……低体温症とやらの弊害だろうか? それを考える気力すら起きない。

 誰かが腕を抱えて引っ張り上げてくれているのが分かる、金色の髪が見えた……こんな綺麗な金髪の知り合いっていたっけ? あ、セイレーンか……彼女が助けてくれたのか?


 そうこうしている内に海面が近づいてくる、すると今まで思考に靄が掛かった状態だったのが晴れていき、ハッキリと知覚できるようになってきた。

 そして…………


 ザパーーーン!!


「ぷっはーーーーー!!」


 海面に顔を出したら空気が冷たい! まさに肌を突き刺す寒さだ!


「神那ぁーーーーー!!」


 崖の上に小さく琉架の姿が見えた、あぁ、心配掛けてしまったかな?


「あの……大丈夫ですか?」


 すぐ隣にはセイレーンがいた、濡れ髪が張り付いて妙に色っぽい……


「あぁ、助けてくれたのか……ありがと……」

「いえ、ご無事で良かったです」


 その時、気になるモノが目の端に映った…………やたらデカい魚影だ。

 俺たちの傍にピッタリと寄り添い逃げる気配が無い……なんだコレ?

 興味が湧きひとナデしてみる、すると……


「あん! そ……そんなトコロ……さ…触っちゃダメですぅ!」


 セイレーンがやたら艶めかしい声を上げる。オイ……ちょっと待て! コレってまさか!?

 俺は凍える体に無理やり気合を入れて、セイレーンの腰を掴む!


「あ……あの……そんな……///」


 俺は欲望に忠実な男! 欲望を満たす為ならどんな苦労も厭わない!

 セイレーンの困惑を無視し、残された最後の力で彼女を抱え上げる!

 

「ふんせっ!!!!」


 ザパアァ!!


「ひゃぁぁぁ~~~///」


 セイレーンは顔を赤くして恥ずかしがっている、その表情だけで俺の中に熱が甦っていくのが分かる!

 そして恥ずかしがっている理由を確認する。


 彼女の下半身は人のモノではなかった。魚の形態をしている…………これって…………


 崖の上から見ていた琉架が一言……


人魚族(マーメイド)?」




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