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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
30/375

第28話 息抜き2 ~秋のレジャー編~


「お帰りなさいませ。マスター」


 メイドがいた……どこからどう見ても完璧なメイドだった。

 何時ぞやの駄メイドと同一人物とは思えないほどの完璧な佇まい……あなた一体誰ですか?

 2ヵ月の秘密のメイド特訓がミカヅキを変えた。……と、いうよりも作り変えてしまった。


「どう? お爺様の所のメイド長さんに協力してもらって、シニス世界のメイドスキルを習得させてもらったの」

「メイドスキルってどんなのが有るんだ?」

「お掃除、お洗濯、お料理の基本スキルの他に、主を守る護衛術、秘書術、医療術。外敵を排除する戦闘術、近接格闘術、遠距離投擲術。あと裏仕事用の隠密術、暗殺術、忍術。2ヵ月だけだとここら辺が限界だった」


 前半はともかく後半は何を言ってるのか分からなかった。

 戦争でも始めるつもりか? これが有栖川財閥の闇なのだろうか? 俺はつくづく恐ろしいゴリラを敵に回してしまった……

 それにしてもこれだけの技術が有りながら、房中術が無いのは仕様なのだろうか、少し残念。


「あと、ミカヅキさんは魔術が使えないから、それに代わる戦闘術の開発が一番時間が掛かっちゃった」


 それだけの技術をたった2ヶ月で習得したのか……さっきから気になっていたがミカヅキの目から光が失われている。レイプ目ってやつだ……

 まさかとは思うが、人格を消されて、新たな人格を与えられてないだろうな?


「え~っと……ミカヅキ、俺の事はどう思う?」

「わたくしが永遠の忠誠を誓うマスターです」


 感情のない声で喋る……不安が鎌首をもたげる……


「それじゃ琉架の事は?」

「マスターと同格の存在と師匠より申し付かっております」


 これはゴリラの差し金だな。


「それじゃジークは?」

「早く死ねばいいのにと思っております」


 あ、ミカヅキだ。少しだけ安心した。


「今は“完遂形態(メイドモード)”だから自分で感情を抑えてるんだよ」


 “完遂形態(メイドモード)”!? 何だそりゃ!? ゲームのコマンドみたいな単語が飛び出したぞ!


「まさかとは思うが、誰かから俺の暗殺とか指示されてないよな?」

「あ~それね、実はお爺様がそれ、計画してて……でもちゃんと「めっ!」したからだいじょうぶだよ」


 あのジジイ、ホントにやろうとしやがったのか! しかし琉架の「めっ!」があったなら大丈夫か。あのゴリラは琉架には逆らえないからな。危ない所だった……


「ミカヅキさん、通常待機に戻って下さい」

「かしこまりました。お嬢様…………ふぅ」

「も……戻った……のか?」

「はいマスター、コホン、ただ気を抜くと口調が前のモノになっちゃうんで気になる様なら言ってください」


 ミカヅキの目に光が戻った。どうやらこの状態でも主に対する失礼が無い様には教育されてるらしい。

 だったらこっちの方がいいかな?


「いや、うん。あんまり堅苦しいのも変だからな」

「あ~それ分かるわ~、なんか肩凝るんだよね」


 うん、こっちの方がよさそうだ。“完遂形態(メイドモード)”は切り札にしよう。


「ちなみにジークの事はどう思う?」

「さっきも言ったけど、マジ早く死んでほしい。戦闘クエスト受ける時は、アイツ先頭にして突っ込ませて。マジで」


 なんだろう……さっきよりも酷いのに、さっきよりも安心できる。



---



 ギルドホール会議室で第四回定例会議を行う。


 ミカヅキが全員に紅茶を振る舞ってくれた。超美味い。

 カフェの紅茶の倍ぐらい香り高い、恐るべし有栖川流メイド術!


「さて、秋も深まってきました今日此の頃、皆さん如何お過ごしですか?」

「あはは、なにそれ? 神那って時々変なこと言うよね」


 この挨拶は不評らしい、キャラに合わない事はするべきじゃないな。


「約2ヵ月かけた禁書庫漁りも大した成果もなく終わりました。得たモノもありますが、一番欲しかった魔王の情報がほとんど無かったのが痛い」

「うむ、期待外れだったな。くたびれ儲けとは正にこの事だ」


 うるさい! お前に俺の気持ちが分かってたまるか!

 薄暗い地下書庫で500年禁欲生活している賢者の王と二人っきりでする作業の恐怖がお前に分かるか?

 俺は毎日、精神をすり減らしてたんだぞ?


「そんなわけで、新メンバー加入から2ヵ月経ってしまいましたが、懇親を兼ねた息抜きを開催したいと思います」


「まってました! 神那クン サイコー!!」

「さすがですマスター! どっかの脳筋主人とは器が違う!!」


 先輩とミカヅキは安定したノリの良さだ、こういうときは有難い存在である。

 ミカヅキはジークのデコピンで真後ろに倒れた。あれだけの教育を受けても、どうしてもジークを敬う気持ちは生まれなかったようだ。当然か……本当なら自分の手で殺したいと思っている相手だからな。



---



― 複合レジャー都市・ヘルメス ―


 グルメ&レジャー都市。

 ヘルメスはかつて、防魔衛星都市の一つであったが、100年ほど前『アリアの雨』に降られ壊滅した都市の跡地に建設された町である。

 もともと海と山が近く双方の旬のモノを使った料理は有名で、当時から美食家たちが足繁く通う場所であった。

 そこを復興のため、美食と娯楽の街に作り替えたのが今の新しいヘルメスである。


 壊滅した都市…………そんな場所に美食と娯楽の殿堂とか作っていいのかよ……夜な夜な白い影とか出ないだろうな?

 いや、そんなこと言ったら俺の国だって100年位前に戦争で焼け野原にされたんだった。そこら中で人が死んでるんだから今更だな……


 そんな事を考えていたらガイドブックにちゃんと書いてあった、当時被害者は出なかったらしい、ヘルメスの前に小さな村が襲われて、その情報を聞いた住民が全員避難したらしい……本当かよ? 全員て相当な数だろ?

 住民が全員無事だったからこそ復興も早かったとガイドブックにはある。潰された村の事が何も書かれていないのが気になるが、レジャー都市のガイドブックにそんなこと書くはずないか。


 俺たちは鉄道で2日掛けてそのヘルメスへやってきた。


「おぉ~これは……」


 かなり広い、高台から見ると地の果てまでレジャー都市が広がって見える。1泊2日の予定だが、全て見て回るには2週間以上掛かるんじゃないか?


「うわ~~~広~~~い」

「…………すごい…………」


 琉架と白は感動しきりだ、先輩とミカヅキは今にもリードを引き千切って駆け出そうとする犬みたいになってる。ジークは感慨深げだ、もしかしたら500年前のヘルメスを知ってるのかもしれないな。

 俺は用意しておいたクジを取り出す。これだけ広いとはぐれたら大変だからな、2チームに分けるためのクジだ。もちろん細工済みだ。


「俺は一人でいい」


 コルァ!! このEDヤロー!! いきなり和を乱すようなこと言うんじゃねぇ!!

 このクジは俺が心から楽しむために重要なモノなんだよ!!


「あぁ、クジとか要らないから。琉架ちゃんと白ちゃんのエスコートは神那クンに任せるから。そうしたかったんでしょ?」


 先輩に俺の思考を完璧に読まれた!? 確かに一字一句間違いなくその通りだが……


「じゃあ、私たち行くから! また夜に!」

「それではマスター、また後程……ひゃっほ~~自由だ~~~!」

「今晩と明日の朝に集合だな、では俺も行かせてもらう」


 3人ともさっさと行ってしまった。一応懇親が目的だったんだが……まぁいいか。

 クジは無駄になったが、俺の野望は叶ったからな。


「か……神那ぁ」

「…………おに~ちゃん」


 二人とも不安げな表情をしている、こういった場所は初めてなんだろう。ぶっちゃけ俺も家族以外ときたことは無い。周るのは妹様の気分次第だったしそれを参考にしよう。


「とりあえず……行ってみるか?」



---



 嬉しい誤算だった……


 平日を選んで来たからさほど混み合っていない、にも拘らず俺と白は自然と手を繋いでいた。この2ヵ月で日常になった動作だ、他意は無い。

 しかしそれを見ていた琉架が俺の左手の小指を握って手繋ぎ状態になったのだ!


 まさか白の「おに~ちゃん呼び計画」にこの様な嬉しい副次結果が附与されようとは…………神様ありがとう!


 おっと神様は俺と手を繋いでいるんだったな。ならば日頃の行いか?

 2ヵ月間、禁書庫で悪夢のような時間に耐えたからか? それとも心を鬼にして勇者に試練を与えたからか? そのご褒美という訳か! ならばこの両手に花状態を心行くまで楽しもう!

 つい1年前までは俺の手を繋いだことのある女の子は妹とミャー子(メス猫)だけだった…………俺も随分成長したもんだ。


「神那?…………な、泣いてるの!?」

「お…………おに~ちゃん?」


 おっと、いかんいかん。俺はまだ何も成し遂げてはいない、道半ばの存在だ! こんな所で満足するな! 目指せハーレム! がんばれ俺! 未来はきっと明るいぞ!!


「なんでもない……目にゴミが入っただけさ。さぁ楽しもう!」


 美少女二人に挟まれて、Let's(レッツ) Party(パーリィ)だ!!



---



 3人でジェットコースターに乗ってみた。


「きゃああぁぁぁぁぁ!!!!」

「っ!……っ!!……っ!!!」


 景色や絶叫などどうでもいい…………


 琉架のおへそがこんにちはしていた。可愛らしいおへそだ! こんにちは、僕の名前は霧島神那、今は拘束具で体を固定されているけど、君にもっと近づきたい…… 君に触れたい…… お友達になりたいんだ! くそっ! この拘束具邪魔だな、ぶっ壊すか?


 白の着物がはだけた、もう少しで禁断のエリアBが見えそうだった! いけない!! 君はまだ世に出るには早過ぎるよ! 今はただ静かに土の中で春を待つんだ。いずれ君は芽を伸ばし大きな花を咲かせるだろう! そうだな、あとどれくらい掛かるか僕が調べてあげるよ! くそっ! この拘束具邪魔だな、ぶっ壊すか?


 そうこうしている内にジェットコースター終了。野獣先生が絶叫しただけで、俺は全く叫ばなかった。

 二人にもう一周しようと提案したが拒否られた。二人とも絶叫してたからな……残念だ。


 ならば次はフリーフォールで奇跡の再会か!? 濡れモノ系でガラス越しの再会も良いかも知れない! それとなく誘導していたら一人でバンジー飛ばされた。

 一人で飛んでも何一つ楽しくない。3人で抱き合いながら飛んだらきっと最高だろうなぁ…………

 こんなこと考えてたから俺は今一人で宙吊りになっているのか…………

 ゴメンナサイ、調子に乗り過ぎました…………


 もう少し緩急いれて誘導しよう…………そう、俺は諦めの悪い男!


 最近はだいぶ寒くなってきたが、今日は天気もイイし気温も高い。濡れモノ系は今を逃すと次の機会は無いかも知れないからな!


 昼時にカフェテラスで周囲に見せつける様に食事をとる。しかし場所柄カップルと家族連ればかりだ…………ちっ!! リア充共め……この戦場には男単体・男小隊で来る孤高の戦士(DT)はいないのか?


 ……いけね、俺も孤高の戦士(DT)だった。自重しよう……


 その後、琉架と白の希望を聞きまったり系のアトラクションを中心に回る。小さな世界みたいなやつとかメリーゴーラウンドとかをまったり楽しみ日が暮れる。何という平和な時間だ……確かに俺はこういう時間を望んでいたが…………最初にジェットコースターに乗ったのが悪かったのか…………野獣先生が手を付けられんほど暴れている…………

 明日の天気はどうだろう……今日以上に暑くなるとイイんだが。



 夜はみんなで旬の料理を頂く。金に糸目はつけないで最高級の料理に舌鼓を打つ。やはり金の力は偉大だ。

 金さえあれば大抵の事は何だってできる、ちょっとコンパニオンでも呼んでみようかとも思ったが、不能賢者を筆頭に誰も賛成しないだろうからやめておく。

 そうさ、そんなモノ必要ない。何故なら俺の両隣りには美少女が座ってる。中途半端なコンパニオンなんか来たら、折角の豪華なParty(パーリィ)が30代の婚活パーティーみたいになりかねない。


 明日はきっと濡れモノを……そう願いながら眠りにつく……

 ちなみに金に糸目はつけず全員に個室を用意した。そうしなければ俺はきっと筋肉ダルマと相部屋になるだろうからな……それだけはなんとしても避けたかった。



---



 本日の天気は曇り、少し涼しい……残念でならない!

 朝食後、すぐに出かけようとする先輩をミカヅキの “完遂形態(メイドモード)” を使って拘束する。

 ジークはその場に留まっていた。お前は別に行ってもイイんだがな……


 全員で食い歩きをする。一応懇親目的だからな。


「そういえば……白ちゃんって神那の事「おに~ちゃん」って呼ぶようになったね?」


 琉架の突然の質問に白が真っ赤になる。やはりハッキリ言われると照れるのか。


「ズルい……」


 へ? ズルいって何が? もしかして琉架さんも俺の事「おに~ちゃん」って呼んでくれるの? そんな俺まだ心の準備が……すーはーすーはー……よし! ばっちこーい!!


「私も「おね~ちゃん」って呼んで欲しい!」


 あ、そっちね……そりゃそ~か。

 でもどうかな、俺は下地があったし時間を掛けてじっくり刷り込んだ。

 でも俺で慣れてるから案外…………


「う…………まだ無理…………恥ずかしい……」

「あぅ~……いきなりは無理か~」


 さすがに無理か、でも「まだ」だから希望はあるぞ! がんばって琉架おね~ちゃん!



 最後に先輩がみんなでお化け屋敷に入ろうと提案してきた。

 ありがとう先輩!!

 このお礼はいつか俺が巨乳化魔術を開発したら真っ先に先輩をモルモットにする事でお返しします! 期待してて下さい!


 3対3のチーム分けをする必要もなく、琉架と白は俺の腕に縋り付いている。それだけで俺はこの世の全ての悪霊を浄化できる気がする。


 先にジーク・佐倉先輩・ミカヅキ組が入る。…………しかし何も聞こえない。別に期待して無かったが悲鳴一つ聞こえてこない。何故だ?


 次に俺たち、神那・白・琉架組が入る。入ってすぐに分かった、チープだ。どうやらファミリー向けのお化け屋敷らしい。きっとどこかにカップル向けが有るのだろう。とにかくヌルい、これなら真顔で抜けられる。


 ……と、思っていたのは俺だけらしい、琉架と白が痛いくらい俺の両腕をロックする。

 もはやお化けなんかどうでもいい、両腕に全神経を集中させ二人の柔らかさを堪能しよう。そうしよう。


 カタン


「きゃあああぁぁぁぁ!!!!」


 痛だだだだ!! 琉架さん関節はそっちに曲がりません!

 ちょっとの物音でも悲鳴を上げる琉架にはお化け役の人の方が驚いてるかもな。ファミリー向けだし……


 はっ!! この二の腕に感じるポッチの感触は…………まさか…………

 お久しぶりです! 霧島神那です! 何時ぞやは大変失礼しました! 事故とはいえいきなりバスルームを開けてあなたを観察してしまって、あの時は琉架に嫌われる恐怖からウチの愚息も縮こまっていましたが、あの瞬間は今でも僕の宝物です!!


 ………………最近思うんだ……俺って馬鹿かもしれない。


 白の方は?

 相変わらず俺の腕にしがみついている、ふくらみはまだまだ小さいが、女の子特有の柔らかな体が気持ちいい。


 ガタッ


「ッ!!……ッ!!」


 そういえば白の悲鳴って聞いた事ないな。ジェットコースターでもずっと声を殺してたし。でも白は分かりやすい。シッポがピンと伸びて毛羽立つからな。


 しかし二人とも怖がり過ぎだろ……さっきまでヤンチャしてた俺のシッポもすっかり丸くなってしまった。今では七三分けで黒縁メガネ掛けて立派に更生してるよ。なんか見ててちょっと可哀相になってきた。


「二人とも……」


 ビクッ!!


「あ……ゴメン。二人とも怖かったら目を閉じてても…………て、もう閉じてたのか」


 ちょっと声を掛けただけで ビクッ!! っとする二人を見てると、テントを設営する気にもなれん。

 仕方ない、本当は遊び場でこういうズルはしたくないんだが……


「第6階位級 風域魔術『断層』クラック」


「え? ……あれ?」

「…………?」

「見てられなかったから空気の断層を作って音を消した。そのまま俺の腕にしがみ付いてろ、出口まで連れてってやるから」


「か……神那ぁ~///」

「お……おに~ちゃん///」


 おぉ!? 今のは俺でもわかったぞ! 好感度が上がる音が聞こえた! きっと擬音にすると「キュン」って感じだ!

 狙っていなかった場面で図らずもいい方向へ転がった。ありがとう先輩! ありがとうお化け屋敷!

 やっぱり誠実って大切だな。俺もこれからは外面だけは誠実でいよう。



---



「なんか退屈だったね。もっとハードなお化け屋敷どっかに有るはずだよね?」

「もう少し作り物感を消して欲しかったです。まぁ、子供向けでしたね」

「闇の迷宮の方がスリルがあるぞ、もっともデス・トラップも山ほどあるが」

「ほうほう、それでその闇の迷宮はどこにあるのですかな?」


 ミカヅキが闇の迷宮の場所を探っている。目的が透けて見えてるぞ? 本人に聞くんじゃなく自分で調べろよ。


 あっちのグループはみんな元気だな、三人とも好き勝手言ってる。

 あんな子供騙しでも怖がる人はいるんだぞ?


「………………」「………………」


 琉架と白は互いにもたれ掛ってぐったりしている。二人が遊園地嫌いにならない事を願おう。個人的にはまだまだ楽しみたいからな。

 ジェットコースターとお化け屋敷……ある意味二人が一番楽しんでいたのか…………いや、

 きっと一番楽しんだのは俺だな。超楽しかった。遊園地より二人を楽しんだ……エロい意味ではない。


「この街は広い、また機会があったら来てみよう」


 俺が提案してみると、琉架が少し考えてから答えた。


「お化け屋敷に入らないなら…………」


 と、いうことはジェットコースターはOKなんだな? ッシャー!!

 俺は自分に都合のいい解釈をして、再び巡り合える日に思いを馳せた。




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