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レヴオル・シオン  作者: 群青
第一部 「異世界の章」
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第21話 異世界ファッション


 皆さんこんにちは、霧島神那です。

 本日は本編開始前に俺が行う極秘ミッションについて説明します。


 皆さんは我々のギルド『D.E.M.』の新メンバー「如月 白」が俺の事を何と呼ぶかご存じだろうか? そう、「おにーさん」だ。

 ちなみに彼女は琉架と先輩の事をそれぞれ「ルカ」「サクラ」と呼び捨てにしている。彼女たちがそう呼んで欲しいと希望したのだ。しかし俺を「おにーさん」と呼ぶことだけは譲らなかった。

 初めてあった時の印象が強く残っているのだろう。

 俺はこの呼び方を「おにーさん」から「おに~ちゃん」に変えさせるミッションを始める。この作戦は決して誰にも気付かれてはならない! 完全に秘密裏に進めなければ俺の人格が疑われる事は間違いない。

 なぜ俺が多大な危険を冒してまで、ほんの少しの呼び名変更をするのか、それは…………気分の問題だ。


 俺はシスコンではない、確かに妹もいるし可愛がってもいるが、溺愛している訳ではない。ただ何となく「おに~ちゃん」と呼ばれたいだけだ、他意は無い。

 しかしこんな事を正直に話しても信じてもらえないだろう。故に極秘だ。

 少しずつ、ゆっくりと、気付かれない様に誘導していく。俺ならきっとできる……


「おにーさん……大丈夫? 何かあった?」

「!? いや、すまん、ちょっと……考え事してた」

「あぁ、もしかして、愛しの琉架ちゃんに久しぶりに会えるから眠れなかった?」


 先輩がニヤニヤしながら尋ねてくる。今日はゴリラから琉架を取り戻す日だ、たしかにここ3日ばかり心配で寝不足だったのは認めよう。もしゴリラが琉架を帰すのを拒否するようなら今度こそ超絶破壊をぶち込んでやる。


「おや? 否定しないのかね?」

「先輩はあのじーさんの元に琉架を置いておいても心配じゃないんですか?」

「………………ごめん、確かに私も心配になってきた……」


 三人で財団本部ビルへ向かう、気分はキングコングに攫われたお姫様を救いに行く勇者一行だ。



― シルバーストーン財団本部ビル ―


「おお、よく来たな。ゆっくりしていきなさい」


 笑顔が固いぞ。お前なんかどうでもいいから琉架を出せ、琉架を。


「神那~! みんな~」


 琉架が俺に駆け寄ってきてくれた! 見たかゴリラ!! 俺と琉架の絆の深さを!!


 ギロリ!! 超ガン飛ばされた……


「お主等にちょっとしたプレゼントを用意した一人ずつメイドについて行っておくれ」


 メイドの数は三人……琉架と先輩と白の前に立つと三人を連れて行ってしまった。残されたのは俺とゴリラ…………え?


「………………」「………………」


 空気が重い……何故わざわざ俺と二人きりになる? まさかこの間の続きを始める訳じゃないよな? ロビーだぞ? 目撃者がこんなにいたんじゃ殺せないぞ?


「この3日間、琉架にお前の話を嫌と言うほど聞かされた……本当に勘弁してくれと頼んだほどだ……」

「あ~……俺が言うのも何だけど、ご愁傷様です」


 琉架って結構 頑固だからな、本当にウンザリするほど話したんだろう……


「その結果、誠に、心底、遺憾ながらお前を認めなくてはならなくなった……」

「!? お爺様!? とうとう僕たちの事を認めてくれたんですね!?」


 周囲の気温が2~3℃下がった気がする……


「この場で死にたいのか!? 小僧ぉ!!」


 わ~お、一瞬意識が遠のいた。これが視線だけで人を気絶させる眼光か。

 これだけの殺気を放てる人物がなぜ財団会長なんてやってんだろう? こいつには「クラス:バーサーカー」とかがお似合いだろ?


「もしお前が琉架の信頼を裏切ったらその時は、地の果てまででも追いかけて行って八つ裂きにして、地獄に叩き落としてくれるからな」


 たっぷりと怒りと憎しみが乗った有難いお言葉を頂いた。


「そんなこと言われるまでもない、琉架は俺が必ず幸せにして見せる。だから安心して…………」


「ほぉおぅ……」


 殺気爆発! 周囲の人が濃密な殺気に充てられバタバタ倒れて行く。こいつは体から神経ガスでも散布してるのか!?


「じゃ……邪推するな!! 変な意味で言ったんじゃない!!」


 本当は少し面白がっていたけど、シャレにならない事が分かった。死人が出ないうちにやめておこう。


「分かった。ちゃんと宣言しておこう。俺は決して琉架の信頼を裏切らないと誓う」


 そんな誓いはとっくの昔に立てているが、あえてもう一度しておく。


「…………ふん」


 納得してくれたかな? 俺だって相手が敵視してこない限りは、琉架の肉親と敵対なんてしたくないからな。

 琉架を溺愛しすぎるあまり、人をゴキブリ扱いする親族が他に居ない事を切に願う。


 そうこうしている内に三人が戻ってきた。


「あ……あの、お爺様? この服は……?」


 うおぉぉぉおおおぉぉぉ!? こ……これはぁぁぁ!!


 三人とも新コスチュームにお着替え済みだ。メイドに採寸させたのはコレが狙いだったのか!


 琉架は最近のアイドルが着るような只々カワイイ衣装だ。要所要所で露出が多い気がするが黒ニーソがそれを抑えている。このじーさん只者じゃないぞ!?

 先輩は一転、清楚なお姉さん系の装いだ。背が低く幼く見られがちな先輩は恐らくこういった服が好みだろう。このじーさん分かってやがる!

 白は着物……いや振り袖風の浴衣か? 暑さ対策か肩や脇腹の辺りのスリットから素肌が見える、妙にエロい。さすがにここまで来るとこのじーさん病気だぞ!?


「お爺様……この服すこし……肌が……」

「うむ、それらの服は貴重な神聖銀(シルラル)製の繊維で作られている。破魔の力により敵性攻撃を弾くフィールドが発生する能力を備えており、その防御力はフルプレートアーマーの実に8倍にもなる! 一着でワシの給料半年分に相当する一品だ」


 …………マジか……財団会長の給料がどれ程かは知らないが、本当に家一軒分くらいの価値が有りそうだ。しかもそれが3着も……

 そこまでされたらデザインに文句なんかつけられないよな……このジジイ孔明かよ……


「か……神那ぁ」


 琉架が助けを求めるような声を上げる。手に持ったベレー帽をニギニギしてる、形が崩れるぞ?


 わかってる……俺が琉架を褒めないわけ無いだろ? だから殺意を込めたアイコンタクトを送ってくるなジジイ! しかも内容が「褒めろ! しかし褒めすぎるな!」と言っているようだ、どうしろというのだ? 右手で頭を撫でながら、左手で殴れとでも言うのか?


「大丈夫、三人共よく似あってるから」

「うん、二人はともかく……私のはちょっと……奇抜過ぎない?」


 確かにアイドルがステージで着るには問題ないが、この格好で街を歩くのは勇気がいるな。


 しかし問題ない! なぜならココは異世界だからだ! 一歩外に出れば殆ど全裸の民族衣装を纏った戦士だっている。ビキニアーマーの女戦士だって必ずいるはずだ! まだ見たことはないが必ずいるはずだ!!

 俺の説得で琉架はあっさりと納得した。見たかじーさん俺達の絆の深さを。俺が説得しなければお前の変態趣味も無駄になっていたんだぞ?

 もっとも、これ程の超高級・高性能防具をみすみす逃すほど俺達は裕福ではない。どうしても嫌なら上からローブでも纏ってもらおうと思っていた。


「あれ……? おにーさんは着替えない……?」

「あぁ、俺はいいんだ。気にしないでくれ」


 じーさんから俺にプレゼントなんて、何を仕込まれるか分かったもんじゃ無い。画鋲やガム程度なら我慢できるが、装備解除不可能な呪いの防具でも渡されたらどうする? 体からウンコの臭いのする呪いなんかかけられたら、もう街中で生きて行く事が出来ない……

 俺は高級装備の恩恵を受けるより、バットステータスを避けたい。


「それじゃお爺様、私たち行きますね。また遊びに来てもイイですか?」

「おぅおぅ、何時でも来い。毎日でもいいんだぞ?」

「あはは、それじゃお爺様がお仕事できないですよ? つぎ来る時は何かお土産持ってきます」


 ゴリラ号泣、ウホウホ大声で泣いている。いつでも会えるのにこれだけ泣くなら、神隠しに遭った時はどんな状態になってたんだ? 想像もつかん……


 こうして俺たちは、キングコングに攫われた姫の救出に成功したのだった。


---


 ギルドセンターへの道すがら、琉架に次の予定を説明する。


「賢王? その人を仲間にするの?」

「正確には勧誘だな。行って、見て、それから決める。噂だけじゃどんな人物か分からないからな」


 行って見たらトンデモない変態賢者って可能性だってある。

 超絶イケメンの場合でもやはり仲間にはしないでおこう。それとも敢て仲間にして誅殺するか……クックックッ…………いかん! モテない男のクリスマスみたいな思考になっていた。無益な殺生はいかんな、やはりご縁がなかったということにしよう。


 大丈夫だ俺! 今年のクリスマスは美少女に囲まれている未来(ヴィジョン)がすでに見えている。今年はかーちゃんと妹とミャー子(猫)だけじゃ無いんだ! 卑屈になるな!


「それで私たちは『霧の迷宮の原因調査』ってクエストを受けるのよ。賢王様がその霧の迷宮によく現れるらしいの」

「霧の迷宮の問題を解決できれば金が手に入るし、迷宮で掘り出し物の魔導具が手に入るかもしれないし、新しい仲間が見つかるかもしれない。一石三鳥だな」

「はぁ~、そんなに上手くいくものなのかな?」


 大丈夫、きっと上手くいく。俺が主人公なら上手くいく。こう見えても結構、波乱万丈な人生を送っている。だから俺はモブではないはずだ……ダメだったら琉架に女主人公を頑張ってもらおう。


 ギルドセンターに入った途端、俺はリルリットさんに拉致られた。どうやら俺は主人公ポジションではなく助けを待つヒロインポジだったらしい。琉架さ~ん! へるぷみ~!!


---


 連れて行かれたのは大会議室、恐らくギルドの重鎮であろうじーさん達が居並ぶ。リルリットさん……焦っていたのは分かるが説明くらいしてくれ、今はあまりじーさん連中と絡みたくないんだ。


「君がギルド『機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)』のギルドマスターだな? 名前は霧島神那」


 いやん、その名前で呼ばないで。その名で呼ばれる度にあの日の自分を殺しに行きたくなる。『D.E.M.』でお願いしますよ。


「ギルド結成から2ヶ月弱……それでこれだけの功績か……いったいどんな魔法を使った?」

「あ、自分魔導師なので魔法は使えません」


 しまった、素で答えてしまった。怒るかな? 皮肉を言うつもりは無かったんです。


「なるほど、魔導師か。クックックッ」


 笑ってくれた、よかった。どこぞのゴリラなら殺気を飛ばしてきたところだ。


「しかし結成直後、Fランクにも拘らず人面毒蝗(レギオンビートル)の群れを討伐……」


 レギ……? あぁ、ハゲイナゴね。


「その後、百足龍(むかでりゅう)討伐……」


 あれは俺たちじゃ無く第5魔王様の御力なんだが、まぁいいか。


「そして獣衆王国(ガブランド)との同盟に赤炎猪(フレイムレッドボア)の討伐」


 おや? もう同盟の話を知ってるのか。あのゴリラこの3日間、琉架を愛でるだけじゃなく仕事もしてたのか。きっと琉架がお願いしたんだろうが、少しだけ見直したぞ。只のゴリラからボスゴリラへランクアップだ。


「君は……君たちは一体何者だ? わずかな間にこれだけの功績を上げるとは、ただの魔導師とはとても思えん」


 何者かと問われても、正直に答えるわけ無いだろ。う~むやはり若すぎるのがマズイのか? こちらの世界は年齢で実力を判断しないと思ってたんだが、少々目立ち過ぎたか。

 どうやって誤魔化そうかと考えているとリルリットさんが助け舟を出してくれた。


「彼はダブルスペルの使い手です。さらに合成魔術も使えるそうです」

「なに!? ダブルスペルだと!?」「なんと、二重魔導師という訳か」「なるほどな……」


 周囲がざわつく、確かにダブルスペルの使い手は超貴重だったが、価値はこちらの世界の方が上らしい。そういえば妖精族の教授が大興奮して、俺の事を裸に剥きやがったな…………ちっ! 思い出してしまった。


 とにかくダブルスペル使いと言うことで、今までの功績とやらにも納得してくれたようだ。

 しかし例えダブルスペルが使えても百足龍は見つけられないし、スチールゴーレム破壊も難しいと思うんだが……あんまり万能だと思われても困る。


「なるほど……理解した。それではギルド『D.E.M.』の話をしよう」


 まだ本題に入って無かったのか…………そもそも、これは何の集まりなんだろう?



---



 神那がリルリットさんに攫われた。あまりにも突然の事に思考停止していたが助けに行かなきゃ!

 と、思っていたが、佐倉センパイに「ほっとけ」と言われた。たぶんギルド関係の事で連れて行かれたんだろう、とのこと。冷静に考えればその通りだ、他に理由が思いつかない。


 結局カフェで神那を待つ。3時間が過ぎた頃、神那とリルリットさんがフラフラになりながら戻ってきた。

 話を聞くと、どうやら私たち『D.E.M.』はギルドランクSに昇格したらしい。また? もう?


「皆さんが獣衆王国(ガブランド)との間で手引きした、同盟設立問題が本格的に協議に入りました。それがランク昇格の最大の要因ですね」


 お爺様が私の話を聞いた後、すぐに手配してくれたアレだ。さすがお爺様、すごい影響力をお持ちだ。


「それとSランクモンスター「赤炎猪」の討伐ですね」

「え? アレってSランクモンスターだったんですか?」

「えぇ、赤炎猪は戦闘能力こそBランクですが、そこらじゅうを山火事にする危険な存在ですから」


 そうだったんだ、弱点が分かるって本当にすごい。


「それでギルドランクSになった『D.E.M.』には、ギルドセンター内のワンフロアが与えられます」

「おぉ、また引越しだ! 部屋は? 広さは?」


 佐倉センパイはいつも元気が良いなぁ



---



 我々には10LDKの部屋が与えられた。これで宿代の心配はなくなったな。『D.E.M.』の規模なら全員泊まれる。ここに俺の(ハーレム)が完成した。

 これで琉架と相部屋して、漂ってくる香りにハァハァすることも無くなるのか。


 …………認めたくはないがやっぱり、俺とゴリラは少し似てるのかもしれない……


 琉架と相部屋出来なくなるのは寂しくもあるが、これが普通だ。同世代の男女が同じ部屋で寝泊まりなど、ロリコンジジイじゃなくても激怒して当然だ。どうも俺たちは1年間、隔離空間で共同生活してたから世間の感覚とズレてるな、琉架に至っては元々世間知らずだったし。

 だが、悪い事ばかりでもない。そう、これからは誰憚る事無くソロプレーに勤しめるのだ。今までは風呂のついでや、深夜のトイレで声を殺してスイングの練習に励んでいたが、これからは自室(グラウンド)を貸し切って実戦訓練だ! 今まで肩身の狭い思いをさせてすまなかったな……


「神那はどの部屋にする? ギルマスだから一番おっきい部屋?」

「あっ自分、狭い部屋の方が落ち着くので、あの隅っこの一番小さい部屋でいいッス」


 やはり俺は骨の髄まで一般庶民だな。


「やっぱり端から埋めてった方が良いよね、じゃあ私は神那の部屋の隣♪」


 ………………ベッドを壁際に移動しよう。女神の歌声が聴けるかも知れない。


 それから一週間、俺たちは自分の部屋作りに勤しんだ。親の干渉を受けない部屋作りは、秘密基地を作るみたいで楽しかった。

 ……そんなことしてる場合かよ……



---



 ギルドカフェの一角で第二回定例会議を開催。


「皆さん『霧の迷宮の原因調査』に向かわれるんじゃなかったんですか?」


 リルリットさんの嫌味から始まる、ごめんなさい。ホントはすぐに出発するつもりだったんだけど……


「皆さんが休んでいる間に、他のギルドが『霧の迷宮の原因調査』に向かってしまいましたよ」

「え? じゃあ俺たちはこのクエスト受けられないの?」

「いえ、討伐系と違い調査系は重複が可能ですので問題ありません。ただ皆さんは出遅れてますよ?」

「構いません、なにせ霧の迷宮の謎は500年前から解明されてないですからね、2~3日遅れても大して変わらないです」

「そうですか、それでは依頼受理ということで、もう一度クエストの内容をご説明します」


 第12領域(トゥエルヴ)の東「フィー半島」の中央に位置するライアス平原、そこにある標高1000m程度の山全体が『霧の迷宮』である。この山自体が古代文明の遺跡であるが、今からおよそ500年前、突然晴れる事のない霧が発生した。幾度となく調査隊が出向いたが、霧の発生原因の特定には至らず、また、いつの頃からか凶悪な魔物が住み着くようになった。


「その魔物がBランクモンスター「ミノタウロス」。集団で人に襲いかかり危険度はAランク相当です」

「視界の悪い『霧の迷宮』で、集団で襲いかかるとは確かに危険そうだ」

「あの……今回も、4人だけで向かうんですよね? きっと……」

「えぇ、他にメンバー居ませんし……」


 リルリットさんがまたため息を吐く。幸せが逃げてくよ?


「参考までに、先に出発したギルドをお教えしますが、ギルドランクA『月下騎士団(ムーンナイト)』、参加人員は25名ですよ?」


「ぶふぅっ!!」


「わっ!? ちょ……ちょっとなんですか!?」


 『月下騎士団(ムーンナイト)』…………吹き出してしまった。


「すみません……失礼しました」

「はぁ……まあ、今更言っても意味もないですけど、十分気を付けて行ってきてください。難易度Aランクのクエストなんですから」

「大丈夫ですよ、俺たちはギルドランクSなんですから」ドヤァ


 リルリットさんがまたまたため息、原因は明らかに俺たちだ、中央大図書館の禁書庫への立ち入り許可証の取得も頼まなきゃいけないし迷惑かけてるなぁ、今回はお土産を買ってこよう。


 首都ガイアから鉄道と駅馬車を乗り継ぐこと1週間、ライアス平原『霧の迷宮』へ赴く……



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