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一日一花、誕生花。  作者: 木石 律歌
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仲良しな喧嘩

 友達と喧嘩した。

 ほんとになんで喧嘩したのかを疑いたくなるほどに下らないことで。


「……ごめん」


 誰もいない部屋で呟いてみた。

 やっぱり、自分にしか聞こえなくて。

 いつもなら、楽しみな朝が楽しみじゃなくて。


「……………ごめんね」


 そうだ。

 明日は絶対に言おう。

 こんな楽しくない毎日は、もう嫌。

 そう言って、寝たのに…

 

「……寝坊とか」


 そう決心して、ぐっすり寝たのがいけなかった。

 髪をとかして、制服を着て。

 ご飯は今日は食べれなかった。

 でも、やっと来た朝は私のことが嫌いみたいで。

 今日も、退屈かな…なんて思ってたら。


「あれ?あんたも、寝坊?」


 息を切らしながら、走っていたら喧嘩した相手が登場。

 なんでもない感じに、会話は進む。

 喧嘩したことなんて無かったみたいに。

 その時間が、楽しくて、楽しくて。

 ああ、なんで喧嘩なんてしたんだろうな。


「あのさ、ごめん」


 言おう言おうと思ってたのに、先を越された。

 ちょっとだけ、スピードが落ちる。

 胸のあたりのモヤモヤが、ふわわって消えて。

 これでいいのかな?とか、私も言わなきゃ!なんて頭の中で格闘してて。


「私も、…ごめん」


 でも、ちゃんと言えた。

 通学路は私のことが好きみたい。

 ほら、ちゃんと仲直り出来たよ。

 スピードの少し落ちたペースで、笑いあうのが

 なによりも、どこよりも、楽しいって仲直りして思った。

 

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