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彼女は死んだ

「今日は何しようか?」

 桝谷との通話を半ば強制的に終了すると、「千早」と名づけたメールフォルダを開いた。過去の日付で、千早が僕に言葉をくれている。

 思えばたった一年足らずにして、様々な場所へ行ったものだと思う。彼女が行きたいと願うところへは全て足を運んだし、僕もそれが楽しくて好きだった。

 同い年だが、消極的な僕を、千早はよくリードしてくれた。相反するところにいるからこそうまく行った部分は多くあるだろう。

 どこで何を間違えたのか、過去のメールを見たからと言ってわかるわけではない。僕たちはこんな文字に収まらないほど多くのことを話したし、共感したし、衝突もしている。

 僕に原因があるのだろうか。

 千早、僕の何が悪かったんだ。

 それを教えてくれるのは誰なんだ。

 答えはない。

 千早は、こんなところにはいない。

 そうか、そうだ。彼女は死んだんだ。

 ようやく、視界がぼやけた。

 大抵、理解は遅れてやってくる。

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