7 皆で行こう
18時までには帰らないといけないので17時半ごろにダンジョンを出た。
「今日は魔石売る?だいぶたまってるけど」
「俺もけっこうあるよ」
「僕も〜。欠片もたくさん拾ったよ」
「売りたいなら売ればいいんじゃない?自分の分は自分で管理するってことでいいと思うけど」
「姉ちゃんは売る?」
「私はまだ売らない。まだ混んでるし、もう少し貯めてからまとめて売りたい」
「じゃあ僕もまだいいや。姉ちゃんと同じタイミングで売る」
「売るのは今日じゃなくてもいいんだけど、持ち歩くのが邪魔なんだよな。ポケットがジャラジャラするのイヤ」
「俺も同じ」
「わかるようにしてくれれば預かるよ。何か袋に入れて名前書いておけばいいんじゃない?」
3人とも預かってほしいそうなので、帰ったら巾着袋でも探そうかな。なければ余った布で作ればいいし。
家に帰ったらそれぞれお手伝いをする。私は晩御飯のお手伝い。春斗はお風呂掃除にいって秋斗と冬斗は洗濯物を畳む。お手伝いをしながら巾着袋のことを聞いてみた。
「お母さん、何かちょうどいいサイズの巾着袋ってある?買取に出さない魔石を入れるのに使いたいんだけど」
「うーん、ないわね。急ぎなの?」
「できれば明日から使いたいと思うな。私はなくてもいいんだけど、3人はポケットに魔石を入れるから邪魔なんだって」
「あとでちょうどいい布がないか見てみようか。確か、紐はあったと思うから」
食後、今日の出来事を報告しながら巾着袋用の布を探す。ちょうどいい端切れがなかったので着なくなった服を使うことになり、どれにしようかなと選んでいた。
「今日、お父さん達全員でダンジョンに行ってきたんだ」
「マジで!!スキルどうだった?」
「じぃちゃんは3つ、スキルもらったぞ!!」
「ひぃじぃだっていいのもらったぞ」
それぞれ何のスキルをもらったのか報告してくれた。
曾祖父は刀術・威圧
祖父は斧術・狩猟・解体
父は回復魔法・杖術
曾祖母は栽培・裁縫・水魔法
祖母は土魔法・魔力操作
母は双剣術・瞬足
「全員でダンジョンに行くならけっこうバランスいいんじゃない?」
「父さんが回復って意外だね」
「ひぃじぃのスキルカッコいいね」
「ひいばぁ、巾着袋作って〜」
「じぃちゃんのスキルもカッコいいだろ」
「母さんって足早くなるの?」
今日もワイワイ騒ぎながら夜が更けていった。
ーーーー
平日は学校が終わったあとに夕方までダンジョンでたっぷり遊んで、夜は家族で報告会をした。親達も仕事の合間にダンジョンに行ったようで、レベルが上がったとかスライムを何体倒したとか楽しそうにおしゃべりした。
そして土曜日、今日は全員でダンジョンに行く予定だ。いつもは念のため1層目でしか遊ばないけど、大人も一緒なら下の層に行ってもいいって許可が出た。
春斗と秋斗は同じところばかりでちょっと飽きてきたから、新しい場所にいけると決まって前日からワクワクしていた。
夏希と冬斗は同じことの繰り返しでも気にしないタイプなので飽きはしなかったが、それでも新しい場所は楽しみだ。
1層目は十分探索してあるので、真っ直ぐ2層目に向かう。ダンジョンの入口と同じような階段があるのでそれを下りていった。
2層目は上の層と同じような草原だった。少しだけ森が大きくなったような気がしなくもない。あと、草原部分の草が多いかも。ちょっとした変化だけど、気の所為かな…。
「ここもスライムしか出ないんでしょ?」
「そうだよ。ってか、ここのダンジョンはスライムしかいないよ」
「つまんないよな〜。他の魔物も出たら面白いのに」
「他の魔物が出るようなところは探索者にならないと入れないよ。15歳以上じゃなきゃね」
探索者としてギルドに登録できるのは15歳以上だ。義務教育中は探索者にはなれないので、春斗はあと5年我慢しなければならない。昨日も中学を卒業したら探索者になると宣言していた。
「ひぃじぃ達は探索者登録しないの?」
「ワシらかぁ?そんなもんしなくていいだろう」
「絶対しておいたほうがいいよ!!だってスキルかっけぇじゃん」
「カッコよくてもなぁ」
一旦おしゃべりは終了してスライム探しをする。ここも危険はなさそうなので別行動だ。私は草原部分で草の鑑定をすることにした。
何かおもしろいもの、もしくは美味しいものがあるといいな〜。アレなんだろう?早速鑑定してみよう!!
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