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ブツブツ

作者: 黒楓
掲載日:2023/10/16

お馴染み“月曜真っ黒シリーズ”です。


下品まっしぐら??(^^;)





 内腿の“あらぬところ”にブツブツが出来てしまった……


私のすべて”を捧げるXデーを明後日に控えて

勝負下着をゲットしテンション爆上げで入ったお風呂の中で


「?!!」


と感じた違和感


シャワーでシャボンを洗い流して


「ガーン!!!!」



私は涙目で、洗い髪のままサンダルをつっかけ、ドラッグストアに駆け込んで……

今の今まで、一所懸命ケアしたけれど……ダメだった。


こんなのカレに見られたら絶対誤解される!!

()()()()か何かって!!


私、正真正銘の“手つかず”なのに!!


私の元にようやく来てくれた素敵な素敵な“王子様”に()()()()()()()としていたのに


何で???!!!!


「急用ができた」とデートを断る事も考えたが、他の女に盗られるかもという恐怖と逢いたくてたまらない思慕に押されて、どうしてもできなかった。

でも、カレ!絶対今日、“その気”だろうし……


こうなったら、“できない日”になったと言い訳するしかない!!!


 私、“言い訳”を完璧にすべく勝負下着を横目に泣く泣く“処置を施した”サニタリー的なのを履き、かわいいミニの勝負服の代わりにベージュのパンツを履き、あっさりとした白のブラウスに淡い色のカーディガンを羽織った。



--------------------------------------------------------------------


待ち合わせ場所のHACHI BOXからカレが直行したのは“歌ヒロ”だった。


前のデートの時、私が“下心”満載でのたまった『琉生(りゅうせい)くんの唄、また聴きたいなあ』というオーダーをその“下心”通りにカレは実行してくれた。


カレ=琉生くんが私を見つめてくれて

私だけのために歌ってくれるラブソング


カレと出会ったその日に聴いた唄を……私はすっかりヘビロテで聴いていて……

聴くたびに“今日この日”を妄想した。


その“妄想”が現実となり、カレの眼差しと歌声に私は身も心を溶かされる。


けれど、カレの熱い手が……ギュッとくっ付けていた膝小僧を割って滑り込んで来て、私は我に返って飛び跳ねた。


「ちょっ!ちょっと待って!!」


「待たないよ」とカレは私を引き戻し、今度は両腕で抱きしめられた。


逃げられない!!

カレが私の髪に顔を埋め、首筋をスーッと舐められた私は気が遠くなりそうになる。


「……ダメ……」


「キミの()()()()はダメなんて言ってないよ」と耳元で囁かれ、体の力が抜け()()()()()()ところでカレの手が内腿に行って、私は辛うじて体をねじって床へ倒れ込んだ。


「どうしたの?!」

呆れ顔のカレに私は半泣きで告げた。


「今日……“できない日”になっちゃったの」


それを聞いた琉生くんはおしぼりで口を拭い、ハイボールをグイっと飲んだ。


マイクはテーブルに投げ出されたままで歌う人のいない“オケ”は文字通りの()()で鳴っている……


「そろそろ出ようか!」


琉生くんは立ち上がってハンガーに掛けてあったジャケットへ手を伸ばした。



それから2分後、琉生くんは受け取ったレシートを手の中に握りつぶして先に表に出ていた。


財布を慌ててバッグに戻し、後を追いかける私……

カレはスマホをクリクリしながら歩いている。


その腕を捉まえようとした私をかわしてカレはニッコリと微笑んだ。


「ゴメンね! 仕事で急に呼び出された。 落ち着いたら連絡するね」


こう言い捨てて私の前から消えて行ったカレ……悲しいけど、その後ろ姿もカッコいい……



--------------------------------------------------------------------


 ブツブツがあるだけで後は何とも無い私は、空いてしまった時間を埋める為に“ヒマしてる” 七海と“ヤケ肉”している。


 今日の“無念”を一通り吐き出した私の皿にカルビを置きながら七海は“慰めっぽい”事を言う。


「まあ……変なところは見られたく無いよね」


私はネギ塩カルビをバクン!と咥えながらモゴモゴ言う。


「でも、対応が“塩”過ぎない??!!」


「まあ、仕方ないんじゃない」と今度は自分の皿にカルビを置く七海。


「え~!!七海は琉生くんの肩持つの?!! カレがイケメンだから??!!」


「肩を持ってるのは彩花の方じゃん!『イケメンは後ろ姿もカッコいい』とか言ってさ!」


「それは事実を言ってるだけよ! やっぱイケメンってオンナに不自由してないから“塩”対応なんだ!! 私はこんなにも一途なのに!!」


「まあ、『オトコなんて所詮……』だよ! だからヤケビールは止めときな! アンタ強くないんだから」


「うるさい!! 七海はお酒もオトコも強いかもしんないけど!! 私は!!……」


「エロじゃん!!」

こう言ってビールジョッキをゴトリ!と置いた七海に私は金切声になる。


「エロって!どー言う事よ!! 私はね! 今までだってね! つまらないオトコは相手にしなかったの!! 身持ちはしっかり固くしてたのよ!! バカにしないでよ!!」


「バカバカしい!アンタだってその固くした“身持ち”を柔らかくする理由にイケメンを利用しようとしたんでしょ! イケメンが自分の“特性”を生かして自分の欲求を満たす事と、どんだけ差があるのよ! アンタね!『男はだれもが最初の恋人になりたがる』なんて歌や物語だけの事よ! そんな事はオンナに事足りてるイケメンにとってはせいぜいケーキの上のチョコプレートくらいの価値しかないわ!!」


「何よそれ??!!」


「“皆まで”聞きたいんなら言ってあげるわ! マズイケーキは上にのってるチョコプレートだけ食べるけど、美味しいケーキならチョコプレートがあろうがなかろうが関係ないって事!! ま、せいぜいどこぞの誰かに“チョコプレート”だけ食われて箱か冷蔵庫の中に鎮座してれば!!」


二人が対峙する網の上の肉からは“狼煙”が立ち昇り、二人の間をますますきな臭くさせて行った。



。。。。。。。。


ブツブツのせいで無くしたもの



〇 お肉


〇 友達


〇 ヘビロテのラブソング


〇 イケメンのカレ





⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒おしまい


ホント、お目汚し申し訳ございません。


因みに、私はこの女の事、好きになれません(笑)




ご感想、レビュー、ブクマ、ご評価、いいね 切に切にお待ちしています!!<m(__)m>




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