眠れない
眠れない
ごろんと寝返りをうって時計を見ると、時刻は午前三時過ぎ。
もう何度目かわからないため息を吐く。
眠れない
目を閉じると、仕事のことが脳裏に浮かんでは消える。
設計は間違っていないか、もっと別の形があったんではないか、きちんと動作するのか、効果はあるのか。
眠れない
自分の設計したものが人の生き死にを左右する。
考えても考えても、まだ足りない。
眠れない
頭にもやがかかる。今、何を考えているのかわからない。
仕事中に倒れてしまった。
眠れない
引継ぎもできずに自分が病人になってしまった。
結局、私がしたことはなんだったんだろうか。
眠れない
私が為せたことはあったんだろうか。
私が居た意味はあったんだろうか。
眠れない
いろんな考えが脳裏に浮かんで消えてくれない。
目を閉じても、消えてくれない。
もう、眠りたい