2.悪魔令嬢は、目覚めない
読んでくださった方ありがとうございます
私の、意識はゆっくりと浮上した
意識はあるのだが、体が動かない
でもよかった死んでいない、死んでいない……よね
「どういうつもりだ。アザミーナ様に毒を飲ませるとは」
「姉さま! 姉さま」
何故か遠くで、イチイとローレルの声が聞こえる
「たまたま来た、俺とローレル様がいたからいいものの」
「あの、初めまして。アザミーナ様の友人のネモフィラです。クローバ様が毒を盛るとは考えにくいので、整理しませんか?」
ネモフィラちゃんの声だ
その通り、クローバ様が毒を盛るはずがない
「まず、アザミーナ様とクローバ様は、二人で茶会をしていた。他の貴族はいなかったのですね」
「そうだ」
ネモフィラちゃんナイス!
そのまま、冷静に分析してくれ
「クローバ様は、事前に使用人に紅茶を渡していた。それを待つ間にクッキーを食べていた。アザミーナ様は食べていません」
「クッキーは、チョコチップとシナモンだった」
ローレル、泣かないで
そのまえに、私をゆすぶらないで
酔って吐いてしまうから
「それで、紅茶を飲んだアザミーナ様の様子がおかしくなり、クローバ様の持っているカップを払い倒れてしまったと」
「それを、学園に来ていた俺らが、応急処置をした。たまたま、補充用の薬草とローレル様がいたから、薬師魔法で解毒ができた」
「僕、解析失敗したのかな。姉さま目を覚まさない」
失敗してない
死んでいない
今生きてるから、お願いだから泣かないで
「心配するな。アザミーナ様は生きている」
「でも」
「ローレル様、今は〝でも‶は禁止です。できることは全部やったでしょう。それで十分です。アザミーナ様は強い人ですから、毒なんかには負けない。そうでしょう?」
ネモフィラちゃん、小さい子の扱いになれている気がする
ローレルは泣き止んでくれたようだ
「では、これだと怪しいのはクローバ様ですね」
ネモフィラちゃん!?何を言ってるの
さっきまで、クローバ様はそんなことしないって言っていたでしょう
「その次に怪しいのは、紅茶をいれた人間ですね。誰か覚えていますか」
「顔なら、一応見た」
クローバ様はいつも以上に口数が少なくなっている
少しショックを受けたのだろうか
「では、その人を見に行きましょう」
「俺はここに残る」
「僕も、姉さまのとこにいる」
弟の優しさが身に染みる
目は開かないけど
「アドニス様も呼びましょう。考えたくはないのですが、私を前に刺した者の仕業なら…… 」
「ネモフィラ」
「今度は、私が助ける番です。巻き込まされてもらいますよ」
二つの気配が遠ざかっていった
最近、誤字の指摘がなくて不安です
明日は午前8時に次話投稿します




