3悪魔令嬢は、先生に会う
読んでくださった方ありがとうございます。楽しんでいただければさいわいです
誤字報告ありがとうございました。
「ねえ、ネモフィラさん」
「何でしょうか、悪魔様!」
「そう呼ぶのはやめてちょうだい」
あの後ネモフィラちゃんから離れようにも離れることはできず入学式も隣であり、ホームルームに向かう今も一緒に行動している
彼女は私を嫌うどころか、慕ってるという雰囲気さえ出している
犬のしっぽが見えたのは気のせいでないはずだ
「お、早速友達ができたのかい。てっきりできないと思っていたのに」
「グロニオサ先生。ごきげんよう、余計なお世話よ。それにまだ友達というわけじゃ」
私が言い訳しようとすると、ネモフィラちゃんは眉をひそめた。その顔は戸惑っているようにも見える
「アザミーナ様。この香水臭い人が先生なのですか?」
「ほお、嬢ちゃん先生に向かって香水臭いとは良い度胸しているなあ」
グロニオサ先生はにやにやしながらネモフィラちゃんに顔を近づけた
ネモフィラちゃんはそれを受けて立つように堂々と見返している
目を逸らさない彼女のことがお気に召したのか笑うのをやめて真顔で見つめた
その瞳が何と昏いことか、私は身震いしてしまう
彼女が平気なのが不思議でならない
忘れないでほしいが私はヒロインでなく一般人だ。怖いものは怖い
「君名前は?」
「ネモフィラです。アザミーナ様の友人の!」
「私友人だったですの!?聞いていませんわよ」
いきなりの告白に飛び上がるほど驚いてしまった
正直あって三秒で親友全世界の人間友達なタイプの人間とは友人になれる気がしない
「ネモフィラちゃんね。よく覚えておくよ」
「覚えていただかなくて結構です。アザミーナ様行きましょう」
「俺担任だから、覚えないとまずいでしょ」
なんと担任はグロニオサ先生らしい
お父様が何か働きかけていたのだろうか
違う、あのパーティーの時には決まっていて声をかけてきたのかもしれない
あの時使った、フォークの先だけで人が固まる魔法は不思議なものだった
「グロニオサ先生は魔法が使えるのかしら?」
「俺?使えるよ」
「金縛りの……」
「恋の魔法さ」
私の顔は今無表情を通り越した何かになってるだろう
例えるなら風呂場にこびりついたカビを見るような目だ
「ネモフィラさん、行きましょう」
「待て待て待って!冗談だから。悪いけど、個人情報だから話せないんだ」
「それもそうね。失礼いたしました。私も魔法は公開されているようなものなので、忘れておりましたのよ。悪気はなくてよ」
魔法というのは本来隠しているものだ
それが暗殺を防いだり、奥の手になったりするためである
ネモフィラちゃんも後々癒しの魔法や浄化の魔法を獲得していくだろう
「そうか、俺が教えてやろうか?」
「別に」
言いかけた言葉を飲み込んだ
あの誕生日パーティーの時彼は私が狙われているのを知ってしまった
本当に心配してくれているのは目を見ればわかった
呪われたクロッカス家、その言葉は耳にまとわりついて離れない
「時間があれば、身を守るくらいのものは知りたいですわね」
「それじゃあ、俺の方でどんなのがいいか考えておくぞ」
「迷惑かけるわね。感謝するわ」
こうして私は、暗殺以外の方法をクローバ様がとってきたときに対処できるくらいになればいいかなくらいの軽い考えで薬師魔法以外のものも学んでいくことにしたのだった
明日は午前8時に次話投稿します




