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2.悪魔令嬢が、婚約者と顔合わせ

ブックマークありがとうございます。大変うれしいです。引き続きお楽しみいただけると幸いです。よろしくお願いいたします


お詫び申し上げます

前回のあとがきで4月5に投稿するとありましたが誤りです。4月6日の十時に投稿させていただきました。本当に申し訳ございません。


あとがき追加しました

クローバ様は、私の家が彼の母親を毒殺したと思っておりその復讐のためにアザミーナをなつかせたうえで駒にしてこの家を没落させさらに殺そうとしている。やっていることはこちらもえげつないとは思う。信頼させたうえで突き落とすというのはかなり残酷なことだ


そんな彼と、婚約してから一週間。とうとう顔合わせの時が来た。鏡の前でため息をつく。軽いウェーブのかかった黒い髪勝気な吊り目がちの紫色の瞳、15歳だというのに大きすぎないけど大きい胸。どう見ても清らかな乙女には見えない。主人公のネモフィラちゃんは健康的な体つきで薄い茶色の髪に小動物のようなクリクリの目だったはず。残念ながらゲーム開始の前らしくまだ会えていない。きっと会えるのは王立学園に入学した時となるだろう


「お姉さま、おめかししてどこにいくの?」

「ローレル。今日はね、姉さまの婚約者に会いに行くの」


話しかけてきたのは弟のローレル、今のところのクロッカス家の跡継ぎだったりする。私とは似ても似つかない茶色のふわふわした髪に緑色の目と天使のような頬。前世の世界ではなんでこの子が攻略対象じゃないんだと、嘆かれたりもした。噂ではゲーム会社に恋愛できない重大なバグがありますと電話がかかってきたなんてものがある


「こんやく?僕も行く」

「駄目よ。姉さまの大事な人だから丁寧におもてなししなくちゃ」

「僕より大事な人なの?」


なんていじらしいのでしょう!抱きしめたくなったがここは侯爵令嬢としてぐっとこらえる。代わりに微笑んでおく


「あなたはかけがえのない私の弟よ。でも、これはお仕事だから」

「お仕事なの、分かった僕終わるの待ってるね」


そう、クローバも自分のことも救うための第一歩だ。ローレルを部屋に帰すと椅子から立ち上がった



客間に行くとすでに彼は来ていた。濃い金色の髪に鋭い藍色の瞳、上から見ても下から見ても美形であるだろう顔は柔らかな微笑みをたたえていた。その笑みも私を陥れようとする手段だと思うと複雑な気持ちになる


「初めまして、アザミーナ姫。俺はクローバ・カミモルです。この度は強引に婚約を申し込んでしまいましたがどうかお許しください。俺は、あなたという花を自分のものにしたくて仕方なかったのです」

「まあ、お上手ですわね。お初にお目にかかります、アザミーナ・クロッカスですわ。私のほうこそ社交界でも有名なカミモル侯爵子息様と婚約できるなんて光栄ですわ」


こういう時臭いセリフもさらさらと言える美形は得だと思う。ただ、思惑を知っているこちらからしてみればその言葉も微笑みも薄っぺらな作り物にしか見えない。多分、主人公のネモフィラちゃんにしか本当の笑顔は見せないだろう。二人の挨拶が無事に済んだのを見て安心したのだと思う、お父様は笑みを浮かべた


「どれ、ここは二人で庭を散歩してくるといい。私はカミモル侯爵と少し話をする。終わったら使用人をやるからその時帰ってきてくれ」

「カミモル侯爵子息様、どうでしょうか」

「いいですね、俺もアザミーナ姫と二人で話したかった。お手をどうぞ姫様」


出された手は男の人なのにとても美しい手をしている。手を重ねると手袋越しに少し硬めの感触と暖かな温度が伝わってきてなぜか心臓が大きく脈を打った。って私は何ときめいているんだ

さて、どのようにして誤解を解きつつ友好度を上げていこうか


4月7日(日)の8時と20時に、合わせて二本投稿します。よろしくお願いします

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