表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/111

1.悪魔令嬢に転生、婚約しました

初めてこのサイトで書いた妖精少女は空を飛ぶの一章が終わりましたので以前から書いてみたかった。悪役令嬢物を書いてみることにしました。よろしくお願いします

「アザミーナ、君の婚約者が決まったよ。クローバ・カミモル様だ、同じ侯爵という地位だから安心するといい」


私は社交界でも美形で頭が切れると有名なクローバ様と婚約できると喜びの色に染まる…わけねーだろ!どうも、悪魔令嬢のアザミーナですわ、現在15歳。実は前世地球というところで過ごしておりまして、インフルエンザの熱に苦しみ気が付いたら転生してた。


「お父様、(わたくし)何度もカミモル家のご子息と婚約したくないと言いました」

「仕方ないだろう。あの家には借りがある」


借り、それを説明するにはこの世界について話す必要があるだろう。

この世界は乙女ゲーム〈〈クロユリはあなたと共に〉〉である。復讐と許しをテーマにしたこのゲームはそれぞれの攻略対象に復讐する相手がいて主人公はそれに巻き込まれたり、時には自分から突っ込み攻略対象との絆を深めてというように進んでいく。基本3つのルートで構成られており、ハッピーエンド、バットエンド、トゥルーエンドである。ハッピーエンドは攻略者の復讐が完了するルートで、逆にバットエンドは復讐失敗。そして、トゥルーエンドは復讐そのもの原因を解決し皆幸せ大団円ルート


そしてクローバのルートで出てくる私こそが悪魔令嬢と名高いライバル兼復讐対象である。ちなみにハッピーエンドでは毒殺、バットエンドでは事故死だ。彼女がよく悪役令嬢でなくて悪魔令嬢だと言われるのは、主人公の陥れ方がえげつないからだ。彼女の家が魔法薬師の名家であり、その技術を使い自ら毒を作り主人公に飲ませてきたり、バットエンドではクローバを永遠に自分のものにしようと毒殺したり。これもう悪役こえて悪魔だよねと話題になった

(わたくし)も魔法薬師として薬を作ることはできるけれど絶対にしない


「借りというのはカミモル家の奥様を死なせてしまったことですか?」

「なぜそれを、ああ使用人か」

「奥様をわざと殺したというのは本当ですか?」

「そんなわけないだろう。いいか、お前には言っておかなければならないことだが誰にも言わないように。カミモル家の奥方は、親から伝わる不治の病に殺された。薬を飲み続ければ死ななかったであろうが、子供を産むために薬を飲むことを拒否した。あの方ほど偉大な母親はいないだろうな、薬もなしに五年自力で戦い続けていたのだ」

「五年も」

「このことを、クローバ様が知れば自分を責めるだろう。弱った心は病気の原因ともなる。その時は助けてやりなさい」


そう、お父様は言わなかったが私はゲームで見たために知っている。父はカミモル家の奥様が死ぬ前に息子のことを頼まれていたのだ。あなたにはとても感謝しています、もし私の最後の願いを聞いてくれるならあの子をどうか救ってと、そこで彼女はこと切れてしまう。そのことを知っている身としては断ることはできない


「かしこまりました。全身全霊を尽くして務めさせていただきます」


かと言って死にたくはない。トゥルーエンド回収の条件は主人公がクローバはもちろん、悪魔令嬢(アザミーナ)との友情を深めることだ。簡単なことに思えるが意外と難しい。クローバに近づきすぎればアザミーナとの友好度は下がるし、アザミーナに近づきすぎればクローバの愛情度が下がる。まあ、私の友好度は最初からMaxだからクローバ様さえ何とかしてくれればいいけど


「お父様、もしクローバ様の病気が解決できれば婚約は解消してもいいですか?」

「かまわないが、もしかして自分が愛しい人のことを一途に思う清らかな乙女の涙を出せるとか思っていないよな。あれが薬の材料の中で最も困難なものだぞ」

「思っていませんわ!でも、ほかに解決策があるかもしれないですし」

「まあ、いいだろう。病気を解決できるのならな」


私は礼をして扉の外に出た。小さな足音が駆けていった気がしたが気のせいだろう



二話を4月5日の10時ごろ投稿します。間違えました4月6日です。申し訳ございません

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ