ユミル・ハータ
俺は、迷宮内にエミル団長の手紙のとおりに入っている、今は50層だと思う。途中から数えんのがめんどくさくなって、ボス部屋のある十層ごとぐらいしか目安にしてないせいだろう。
「しっかし、この生活魔法とやらも便利だな」
生活魔法俺がエミル団長から教えてもらった物だ。(無理やり教えられた)
まったく、このアイテムバッグも何でこんなにいろいろ入ってんだろうな?エミル団長が用意した物なんだろう?
*そう思っていると一枚の紙が出てきた。
〝これらは私が若いころに使ってた物ですよ〟
「うわ!!やっぱりあの団長未来予知でもできんのか?それにしても用意周到すぎるだろ」
この五十層?に来てようやく変化が現れた。扉が今までと違う。明らか最近人の手によって手が加えられました、といってるような感じなんだが。どうする
*現在の竜牙の脳内の選択肢
・ダイナミックに蹴ってお邪魔する
・壊す
・壊す
・ノックして普通に入る
「どうするか・・・・そうだなとりあえずノックしよう普通なら何もおこらねぇはずだ。」
コンコン
「誰かいんのか?」
コンコン
「もっしもーし誰かいませんかぁ?」
ドンドン
「おい!誰もいねぇのか!?」
じゃあこうなったらやっぱり無理やり開けて・・・・
ギィーーー
「お、やっぱ誰かいんのか?」
*そう言って中に入っていく、そうすると
「うわ!なんだこれ?触手!?何でこんなところに?」
奥のほうから靴の音が聞こえる。
「いや~すまないねぇ、久しぶりのお客さんだから無愛想な挨拶になってしまってねぇ」
「おいおい、これのどこが無愛想だって?」
そう返しながら攻撃された触手を握りつぶす。
だが、さっきまでおかしなことをやっていたが、ここは迷宮の50層付近話せるやつがいないはずなんだが・・・・
「さ~てと、お客さんはもてなさないとねぇ!」
攻撃してきた。何をやったが良く見えなかったが、やつの手に取っていたメスのようなものを投げたんだろう。
「おいおい、その程度で終わらないだろうねぇ?実験体くん?」
はっきり言ったぞ。実験体って
「だったらその期待に答えてやるぜ!」
これまでの戦闘で蒼い龍の使い方とか出し方とかいろいろとわかったしな。
「これでも、くらぇえ!」
「な!ぐ、ぐわああ!」
*さっきの人物は消える。
「あ、あれこんなんじゃねぇだろ?」
「それはもちろんだねぇ」
おい、壁から生えるように出てきたぞ。
「いやあ、あの技、君に興味がわいてきたよ。もっといろいろ見してくれないかねぇ?」
「って、言うかお前なんで壁から出てくんだよ!?」
「ん、ああ、それはねぇこの部屋自体が私のようなものでねぇ・・・・・ああそうだ。自己紹介をしよう。私は魔人族のユミル・ハータだ。私は生工学に関しての研究者でねぇ。迷宮にはいろいろと魔物がいて研究にはもってこいなんだよねぇ。ところで君は?」
「あ、言ったほうがいいのか?まあいい。俺は 軌龍 竜牙だ。」
「リュウガねぇ・・・それに魔人族については特に無しかい?・・・・・それに油断していていいのかい?」
油断?何を言って・・・足元にさっきの触手が!?
「めんどくせぇことを!」
「君のことをしっかり観察しないといけないからねぇ。もっとみしてよ」
絶対面倒なタイプだと思った。でもこのまままけっぱなしってのもきにくわねぇ。いいよ。やってやんよ。
*竜牙は再び龍を出す。
「またそれかい?今度は何をしてくれるのかい?」
「うっせ!!黙ってろ!」
俺はやつの隣を走りぬけて壁までいった。
「確かよお。この部屋自体がおまえ自身のようなものだって言ったよなぁ」
「うん、そう言ったねぇ・・・・・まさか?」
「そうだよ。そのまさかだよ!」
*竜牙は壁の下を走る。龍を使えるといっても感覚的だったり、自分の近くにいたりするとかあいまいなことしかわかっていないから壁際を走り続ける。途中、ユミルの妨害を食らう。しかし竜牙はそれを無視した。
「良し、こんだけやればお前がまた壁から生えてくるこのもねぇだろう?」
「まったく、本当に君は人間かい?」
「は?何言ってんだよ?俺は人間だ。」
「そうかいだったら・・・・こういうものも効くよねぇ!」
っく!何だ?まぶしい。
「あぐ!?」
「どうしたんだい?ほら反撃してみなよ?」
っち、どこにいんだ?でも、危険察知のお陰か?あいつの位置はわからねぇが攻撃がどこから来るかだんだんわかるようになってきたぞ。
「ふーん、だんだんと順応してくると・・・・じゃあもう少し増やすかねぇ」
な!?ちょちょ対処が・・・・こうなったら攻撃からだいたいの位置をなんとなく予測してやってやる。
*竜牙は走る。
「な!?君にはあきれさせられるよ。自爆覚悟かい?」
「そんなんじゃあねぇよ!」
たぶんここだ!!
「君、目見えてないよねぇ?結構危なかったんだけど?」
「そうか?俺は見えてねぇし、当たらなかったのかよ!?」
でも、何かにかすったような感覚はあった。
「君に興味が出てきたよ。今度は手法を変えてみよう。目を開けても大丈夫だよ」
「おい、誰が敵の言葉を信じるのかよ」
しかし、埒が明かないから目を開けるか。
「結局開けてるじゃないか?まぁいいよ、こちらのほうに付き合ってもらえたらねぇ」
*大量の火球が現れた。数にして200
「おいおい」
「これを耐えれるかねぇ?」
いっせいに来た!とりあえず避けるか?
「これを避けるかねぇ?だったら、もう少し増やそうかねぇ」
*さらに200増える。
「ふっざけんなよ!」
こうなったら、殴り落としてくしかねぇ!
「オラァ!」
*青と赤の光が散る
「意外と意見じゃねぇか!・・・あっぶね!」
「相殺して打ち落とすなんて、そんな無茶よくするねぇ、じゃあもっと増やそうかねぇ」
*今度は600増えた。合計で1000の火球が竜牙を襲う。
「っく」
なんとか、耐えたけど魔力がなくなっちまってる。あれで相殺することができねぇ。でも、普通に殴り落とせばいいか。とは言ったものの体力のほうも結構ピンチだな。
「魔力切れかねぇ、さすがにもう何もできないかねぇ。それに体力もほとんど残ってないだろう?」
「は、俺はこんなところでよお、負けてらんねぇんだよ!」
*竜牙は立ち上がる。
「!どこにそんな力が!?」
「ウオオオオオオオオオォォォオオオオオ!!」
*竜牙の拳に黒い球形状のものが出現する。
「オラアアァァァア!!」
ユミルを倒した。とはいえないだろうが戦闘不能にはできた。
*竜牙は膝を突く。足元のユミルが何かを言っている。
「あ?何言ってんだ?」
「君に・・・惚れた」
「は!?」
*竜牙は一瞬で五mぐらい後ろに跳んだ。
「何かを勘違いしているようだけどねぇ。君のその未知の力・・・・気になるねぇ」
誤解を解いてるけど、だんだんと元に戻ってる。
「魔人族ってのは全員お前みたいのなのか?」
「いやなにを言ってるのかねぇ?こんなのは私だけたよ。それに、殺さないのかねぇ?」
「殺す?何言ってんだ?そんな面倒くせえこと何でしなきゃいけないんだ?」
「君は変わった人間だねぇ、ますます興味がわいてきたよ。」
いつの間にか再生が終わっている。
「そんな君にお詫びとして、君の持ってるマジックバッグを少しだけ容量を増やせると思うんだよねぇ」
「で、時間は?」
「だいたい一週間ぐらいかねぇ」
「ぜってぇ嘘だろ!」
「ばれてしまったかねぇ。本当は数十分程度で終わるからねぇ。これでも飲んで待ってればいいよ」
毒じゃねぇよな?
「毒じゃないし、魔力と傷を癒す物だから安心しなよ。そんな君に何か使用なんて考える必要ないだろう?」
まあ、もらえるもんはもらっとくか。
「じゃ、もらっとく。」
「それは良かったねぇ」
まったく、おかしなヤツだ。




