異世界に来た
その日を境に俺たちの日常が変わった。
教室の中心から、ファンタジーよろしくの魔法円が広がっていく。
「教室の外に出ろ!」
誰かが叫んだ。だが、もはや魔法円はその役目を果たすのは一目瞭然であった。
強制的に今までの日常から退場させられた。
奇妙な感覚を感じていた。自分の体が全ての方向に引っ張られたかと思うと今度は無理やり内側のほうに押さえつけられるような感覚だった。
そんな中、約一人だけ謎の声が聞こえていた。女のような男のような少女のようなよく分からない声であったのには変わらない。
俺は、周りから脳筋だとか筋肉馬鹿だとかいろいろと言われてるが現実と創作物やできることできないことの区別ぐらいはついてる。
小説はあんまり読まないが、最近は異世界物のアニメとかを見かけるようになるのでそれなりに知識はあるのだが、
「この世界を魔王の手から助けてくれ」
少し前に視界が回復した、一同だがこんなアニメなどだけの展開に戸惑っているが、夢落ちとかそんな物を期待したがそんな様子はないことから現実を見て目ざるを得ない様子だった。
「ようこそお越しになってくれました。異界の勇者候補の皆様」
(はぁ?何いってんだこいつら?目的は分かるんだけどよ。なんでだ?・・・・・・・・まぁいいか!後で考えれば)
さすが脳筋。思考を途中で捨てる始末だ。
「国王陛下の下まで案内させていただきます」
執事服を着た初老ぐらいの老人が案内をしていく。
その途中でこの世界についてある程度教えられた。
一つ、地球と同じように球形の星で五つの大陸が存在するらしい。その大陸はそれぞれエルフ・人間・竜人・魔族・獣人の四種族が基本的に住んでいるらしい。
一つ、この世界はウィロウと呼ばれるらしい。
一つ、この国は、そんな人間がいる大陸のうちの一番の大国であるリスマス王国らしい。
目的は・・・さっきも聞いたので割愛。
王には会ったが政治関係の仕事だろうかすぐに紹介だけするとどこかへ消えてしまった。
しかし、ローブを着た一人の男が入れ替わりで現れた。
「皆さん、〝ステータスオープン〟と心の中で唱えてください」
(あぁ?ステータスオープン?)
そうしたら、目の前に半透明の板が現れた。
____________________
リュウガ・キリュウ(軌龍 竜牙)
種族/人間
職業/格闘家
レベル:1
生命力:2000/2000
筋力:1200
耐性:1500
俊敏:650
魔力:750/750
スキル
格闘術Lv,MAX
超直感Lv,2
炎魔法Lv,1
危険察知Lv,1
限界突破Lv,1
エクストラスキル
言語理解Lv,1
????Lv,?
?力??Lv,1
______________
(なんだ?すごいのかこれ?まったく分からん)
「おい、竜牙見れたか?」
「あ、あぁ」
俺は、かなり戸惑っている。いくら筋肉馬鹿でも文字表示が?になってたらおかしいと思う。でも、どうしようもないので、じっと見ていると
「なぁ」
「なんだよ」
「勇者って誰だと思う?まぁ一人しかいないだろうけど」
「そりゃあ、あいつだろ」
そう言って女子たちに囲まれている一人の男のほうを見る。
そいつの名は 遠藤 司。簡単に説明すると、正義感が強い。カリスマがある。文武両道。美形。だいたいのことを一人でできる。
はっきり言って生まれた世界が違うと言うべき存在である。
「それでは、この水晶に手をかざしてください。この水晶はステータスを表示する物です。是非ともその力を見せてください。」
ローブを着た男が言う。
「じゃ、俺から行こうか」
司が出る。
______________________
ツカサ・エンドウ(遠藤 司)
種族/人間
職業/勇者
レベル:1
生命力:850/850
筋力:320
耐性:150
俊敏:350
魔力:800/800
スキル
剣術Lv,2
体術Lv,2
算術Lv,4
魅了Lv,2
全属性魔法Lv,1
エクストラスキル
言語理解Lv,1
聖剣術Lv,5
神聖魔法Lv,5
______________________
スクリーンのように水晶の上に投影された。
「はぁ!?」
驚いてしまった。勇者より自分のほうが強いことが分かってしまった。なんとなくやばい気がする。でも、魔力では自分のほうが劣ってるとはいえ別の物のステータスが違いすぎる。自分には気配遮断とか言うこんな時便利な物なんてないからどうしよう。
そんな竜牙を置いてどんどん開示されてしまう。ついには竜牙だけになってしまった。
えぇーい!!どうにでもなれ!!
表示されてしまった。
予想どうりの言葉が返って来る。
「な、何だこれは?勇者様より上だと?それに表示されないスキルがあるなんて・・・・」
全員の視線がこちらに向く、
「んだよ!文句あっか!?」
静かになった。そんな中ローブ男が
「そ、それでは皆様をお部屋に案内させていただきましょう。」
裏返った声で言った。そうすると先ほどの執事の男に案内されてその日は終わろうとした。