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白い烏の旅  作者: 一人孤独
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白いカラス

基本的に暇つぶしで書いているものなので続いてくかどうかは不明です。

「うぅ……まずい……ペっ!」

 

  私は四日ぶりの食料を見つけ口に運ぶと酷いえぐみや渋みに顔を顰め口に残っていた果実を吐き出した。

 しかしここら辺に街や村や集落など見渡しても全く見当たらない。

 つまり食べられそうなきのみをとるしか方法はない。ここら辺には全く人の気配もしないし地図を広げても近くに村らしき村も書かれていない……

 

 「うぅ……お腹空いた……」

 

 ポツリと呟いても帰ってくるのはお腹のくきゅるるるる……という音だけ……

 

 「仕方ないけど、さっきのきのみを食べるしかないか……」

 

 私はさっきのきのみがなっている木へ行ききのみを取れるだけとっておりてきた。

 そして食べようとするとさっきのまずい味が口の中に蘇ってくる。

 しかし私は意を決して……

 

 「うぅ……!まずい……」

 

 次々と口の中へその赤茶色のきのみを運んで行く。

 あまりのマズさに涙が浮かんでくるが空腹には抗えない……

 結局ぜんぶ食べ切ると同時に気の根元に座り休憩をとることにした。

 

 「はぁ……」

 

 座り少し服装を楽にしようと思い長旅でくたびれたローブだけを外すと背中から薄汚れている翼が姿を現したと同時にフードが外れ長い耳がひょこっと姿を現す。

 

 そして翼を見ると同時に嫌な思い出が毎回蘇る。

 なぜなら私の種族は『烏天狗』東の方に住む少数種族で一応獣人として分類される。昔は沢山いたらしいけどその羽は万病に効く万能薬になるらしくかなりの同族が殺されたらしい……そして烏天狗というのは基本的にというか全員が黒い髪に黒い瞳を持ち翼だって真っ黒というのが烏天狗だ。

 

 しかし私は髪の毛が白いし目立って赤くて翼だって今は汚れてるけど真っ白だ。お日様に長く当たるとすぐに落ちちゃうしすぐに具合が悪くなる。そのせいでむらの同年代の子供たちにはいつも馬鹿にされてた。親だって白い私を気味悪がってた。

 

 結局15になり成人をむかえた瞬間村から無一文で放り出された。あの時はほんとうにどうすればいいか分からなかったし心細くて沢山泣いた。

 狼や魔物に襲われたことだって両手じゃ数え切れないほどある。全部頑張って逃げることしか出来なかったけど……

 それで色々な町谷村を立ち寄り色々な手伝いをすることでなんとか生き延びれたけど。そろそろダメかもしれない……

 

 「……なんか……眠くなってきた……」

 

 突如としてとてつもない眠気と全身の痺れに襲われる。まさかあの木の実のせい?!

 動こうにも更には強い倦怠感に襲われどんどん目の前が暗くなっていく。

 

 眠ってはいけないと思いながらも抗うことが出来ず私の目の前は真っ暗になった。

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