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ろくでもない物語  作者: あかさたな
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出発

「お待ちしておりました。」

「思ったよりは早かったじゃねえか。」

冒険者ギルドで先に着いていた二人に出会う。庶民の目から見ても洗練された振る舞いは俺の目を奪う。

一方こちらはいつもの黒い怪しい格好のやつに深くフードを被りローブを引きずって歩くネクロマンサー。布の服を着たかけだし冒険者。

出発前からパーティーの線引きは行われているようだ。いつかビトルもこっち側に来たりするのだろうか。

「おはよう、職は昨日のうちに決めたから早いとこクエスト受けてくる。何かオススメとかあるか?」

「私のオススメはダンジョン探索です!リーダーさんは色々と拾える物もありますし私の魔法の触媒も稼げます。案外人気がないので競合もない私イチオシのクエストです!」

なるほど、ファンタジーの王道だし駆け出しの懐に優しそうだ。リレイズの案にのるか。

「ダンジョンといっても暗視が使えるあなた以外は暗く奇襲も受けやすい。挙句あなたの言う拾い物は力尽きた遺体からの剥ぎ取りでしょう?触媒も遺体そのものでしょうし。論外です、ナルメル様の慈悲を受けられるだけありがたいのですからせめて大人しくしなさい。」

そう思えばビトルは人間視点から否定する。大人しくの辺りは彼女なりの妥協だろうか。

「そこまで否定するからにはあなたのオススメはあるんでしょうね?なにも知らない箱入り娘さん。」

カウンターでなにも知らないビトルを揶揄して不満をぶつける。

「ええ、何よりも先ずはナルメル様の知名度を上げなくてはなりません。そこで護衛クエストをオススメいたします、リーダー様。」

「理由は?」

「まず、隣りの街に移動できる点です。ここよりも人工が多く施設も整っております。ギルドの依頼も多く、大きな依頼があれば一気に名を広められます。いかがでしょう?」

にっこりと勧められる。が、この町を出るにはまだ早い。

「リレイズの案で」

「何故!?」

「まあ、妥当だろうな、神様いながらあんな宿に泊まってた時点で金はあるわけじゃねえだろ。」

「お金なら家のお金もありますし、私が上級向けの依頼をこなせばすぐにでも用意できます。」

トラスは食い下がる友人に難色を示す。

「街に行けば税は高くなる、そして慣れないところで戦う数が増えるとお前の危険率が上がる。国教色も強くなる。あそこは学校出たら全員メジャーな神の信者だ、布教なんて余地もなければやれば他の協会に睨まれる。だからまずはダンジョンで金稼いで整えるのが先だ。後、家の金は出すな。」

他の場所のことなんて知らないのでこういうときに助かる。

「わかりました。少し気が早かったようですね。」

ここまで言われてビトルはようやく引き下がる。リレイズがほら見ろと言わんばかりに裏でドヤってる。一々対抗しなきゃ気がすまないのかこいつら。

「ああ、相談は終わったかい?なら見ててあげるから手続き済ませてきたらどうかな?」

「頼んだ。」

二人が言うことを聞くニャルに任せて予め決めておいた職への登録をし、最近できたと噂のオススメクエストを受けて戻る。


「へえ、セージなんて勉強必要な職とるなんて面白いね。てっきり嫌いだと思ってたよ。」

「ああ、嫌いだよ。だけど剣も魔法も全くわからないんだ。」

「なるほど、争いとは無縁に生きてきたのですね。この時代にそんな生き方はなかなか出来ることではありません。素晴らしいです、だからこそナルメル様があなたのところへ降りたのかもしれませんね。」

好意的解釈ありがとう。後ろのトラスは信じられないものを見る目で俺を見てるがな

「だけど勉強なら知ってる、やり方はそれこそ朝から日が沈むまでやってきたからな。」

「努力家なんですね!死霊知識が必要ならいつでも言ってください。喜んで教えますから!」

「またおいおい考えておく。さあて、地図ももらったし行こうか。」


やがて一日ほどかけ、何の障害もなくダンジョンまで着く

「こんなとこにダンジョンなんかあったか?」

トラスはダンジョンの入り口を見て首をかしげる

「いえ、私の記憶にもありませんね」

「ちょっと依頼状見せてくれるかな?」

俺のリュックからスルリと依頼状が引き抜かれる。

「君は自殺願望でもあるのかい?」

依頼状を読み終えたニャルが口の端をひくつかせる。

「何か変なとこあったか?」

「駆け出しの難易度じゃないね、間違いなく。受付がマニュアルのままパーティーの平均値で出したのかは知らないけどオススメされて確認もせずにあっさり受けるものじゃないよ。」

「あー……、たまに新人がやらかすよなあこれ。」

「ですが、チャンスでもあります。ここは未踏の印が押されているので宝も踏破でギルドポイントも名前も稼げますよ!」

「大丈夫だ、行こう。敵はリレイズとトレスが倒してくれるし回復や強化も揃ってる、俺もここにくるまでに少しは魔法を覚えた。」

ここはリスクはあるがチャンスを取りに行くことにした。

「先に入ったやつらがいるな、少し急ぐか?」

「それではリーダー様がついてこれないのでは?」

「彼が死んだら頼むよ、リレイズ。あれはあれでろくでもない人間だ、どこかで多分こける。」

「死後5分以内ならお任せを!」

後ろでニャルもフォローを入れてくれる。

「必死についていく、こういうチャンスは逃したら後悔するタイプだ。」



初めての冒険と他のパーティーとの競争にに少し焦り心を踊らせながらもダンジョンへと踏み入った。

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