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  作者: hibiki8421676
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異能使いは感情を捨てた

プロット道理に行かなかったので再編成しました。

趣味とノリと気まぐれで書き始めた作品です。

ーーーーーーーーーーーー

2014年8月18日夜 新潟県

空中を輝きながら飛来してくる物体が一つ

見た者のほとんどが隕石だと思っただろう

物体は山奥に落ちた

物体は知能を持っていた

物体は自らの一部で大小無数の紅い欠片を造り飛ばした

そして人々に力を与えた

仕事を終えた物体は鼓動するように赤く光りながらきたるべき時が訪れるまで意識を閉ざした。

ーーーーーーーーーーーー



とある日の朝

"ズキューん ズキューん ズキューん"


「んー 朝かー 」


ピストル型の目覚ましを止めベッドから体をお起こす。

カラダがいつもよりだるい。

クーラーを18度にして寝ているのだから当たり前と言えば、当たり前だ。

 もう一眠りしたい気分ではあるが、今日も面倒な朝練がある。

面倒なら辞めればいいじゃないか、と思うかもしれないが部長となってしまっては、今更辞めようにも辞めれない。


 いつも道理に朝ごはんを食べ 歯を磨き 制服に着替え 自転車で学校に向かう。



 炎天下の中10分ほど進むと、自転車で行くには少しばかり不便だろうと思うほどの丘の上に学校が見えてきた。


夢ヵ丘高校』

 それが今通っている学校の名だ。

部活動 特に運動部が盛んで、毎年多くのインターハイ入賞者を出している名門高校だ。

その為毎年他県から多くのスポーツマン達が入学試験を受けに来る。

その数は、合格者数の7倍までにも昇る。

 試験内容はスポーツテストのみだ。

内容は競技種目ごとに違うわけではなく、全員同じ試験をすることになっている。

そうして合格したものは、元々していた部活動にかかわらずほかのどの部活動でもして良いことになっている。



「よいしょ」


 自転車を停め校舎に入る。

長く続く廊下を歩き天井のない開けた場所に出る 下は芝生 少し前方にはたくさんの的が並べられている。

 ここが俺が部長を務める【アーチェリー部】だ。


 「おはようございます 朝陽部長」


続いて「おはようございます」といくつもの声が聞こえてくる。


 「うん おはよう」


 俺 朝陽あさひ 緋秀あけひでは中学時代にボクシングをしていた。

ボクシングでは中学生としては、トップクラスの実力だった。

そんな俺が何故そのままボクシングをせず、アーチェリーをしているのかというと、昔一緒にボクシングをしていた親友との会話がきっかけだった。


「 ねえ緋秀ってさなんでボクシングはじめたんだっけ?」


 「んー 舐められないためにだったかな でもさ今になって思うんだよね。俺は人を痛めつけるのが、好きだったんだ きっとボクシングしようと思ったのも本心では、誰かを傷つけたいとか死合いたいとか思ってたからかもしれないな 」


 「へー そっかー でもなんかわかるよ 力があれば使いたくなるのが人間の心理だもんね ちなみに僕は死にたくないから 自分を守らなきゃと思って始めたんだよねー 親に無理やりやらされたってのもあるんだけど」


 「でもさ自分守るにしても、人に舐められないにしても、ボクシングとか格闘系よりかさ 銃とかの方がよくね? バーンって一撃でさ」


 「えー それ殺しちゃうじゃんか」


 「でもさ殺傷能力のあるヤツってさ憧れるじゃん?」


 【殺傷能力】それがアーチェリーを選んだ理由だ。

殺傷能力に憧れて始めたからといって、人に向けて撃つなんてことはもちろんしない。

したいけどしない

 俺にとってアーチェリーは、憧れに近いものであり遊びだった だからこそ誰よりも楽しむことを忘れずに毎日打ち込めた。

そしていつの間にか3年生になり部長となっていた。

8月にはインターハイがあり、それが終われば俺は部を去ることになる 。

アーチェリーは遊び同然と思っている俺にとって大会というものは、どうでも良かった。


 インターハイなんて恒例行事はどうでもいい。

早く卒業して海外に渡り、銃を手に入れたい。

そしてあわよくば合法的に人を撃ち殺せる組織に入りたい、そんなことを思っていた。


 断言できる俺は異常だ。

俺が異常なことは俺が一番理解している だからこそ今までこの異常さを他人に見せる事無く過ごすことができたし今もそうやって善人を演じている 。


 「みんな 今日は一日自主練にします 各自苦手なところを復習しておくこと!」


 「はい お願いしマース」


 いつも通り全員で練習をしてもいいのだが、今日は一人で集中したい気分だったので自主練にすることにした 。


 練習を終え家に帰宅しご飯を食べ風呂に入り寝た。


 しばらくそんな毎日が続いた。


8月19日

 朝食を食べながらニュースを見ていた。


 [昨日未明 国会議事堂に突如無数の穴が確認されました その穴は大きいもので直径1mに及ぶ物もあり急ぎ原因を究明している模様です。 また東京都渋谷区にて体に2つの穴があいた変死体が発見され 警察は国会議事堂の事件と関連性が高いと見て捜査を続けています。]


 国会議事堂の映像が表示される。

大小無数の穴

国会議事堂の壁がぽっかり空いている。


 こんな大技をやってのけるのは、もはや人間ではないだろうなと 勝手に結論づける。



 「行ってきまぁす」


 学校へ行き毎日の様に部活をし、帰宅しようとしていた帰り道

自転車に乗りながら坂を下る。


 少し前方に光る物体を見つけた。

近づいてみるとそれは、ビー玉より少し大きめのゴツゴツした石だった。


 「きれいだ」


 知識的に綺麗だと感じた。

拾って部屋にでも飾っておこうそう思い石を拾い上げる。


 「あああああああああああああああ‼^↑\¥&$#$@&#$$’‼‼$↑@&¥#$」


 右手に物凄い痛みが走る。

とっさに右手を抑え、うずくまる。

石を投げ捨て様にも、手のひらに張り付き離れてくれない、それどころか手のひらに食い込んでいく

とにかく痛みに堪えるしかなかった。


 しばらくして痛みが収まった。

そして掌には、赤く光る石が埋まっていた。

俺の鼓動と連動するように石は赤く光る。

不気味でしかない

無理やり外そうと試みたが、そう簡単に外れるはずもない。


 今まで痛みで麻痺していたのか気づかなかったが、右手からとてつもないエネルギーを感じる。

燃えるように熱く全身を巡っていく

俺は無意識に右手を前に突き出していた。


 更に熱くなる。

手のひらから何かが這い出てくるような感触

そして赤い弾丸が放たれた。

放たれた弾丸は真っ直ぐ進みコンクリートの壁に当たる

 貫通した。


 コンクリートは弾丸の接触部分だけ腐食している。


 コンクリートが腐るのかどうかと言われれば腐らないんじゃないか、と断言できるが今なら違う 確かに腐っている 目の前で確かにコンクリートが腐っている。

まあコンクリートが腐ったというのは、実際に見たことはないので憶測での話になってしまうのだが。


 そして俺の右手には石が無くなり代わりに手のひらがほとんど埋まるほどの大きな目玉があった。

目玉は充血し、真っ赤になっていると同時に大きな瞳の奥がホログラムのように輝きを見せていた。


 瞬間俺が感じたことは


(こわい)でもなく(なんなんだ?)でもなく『ついに手に入れた』だった。



 確信

これは異能だ

 俺は異能を得た


 力に興奮した俺は、そのあと何発か地面に試し打ちしなんとなくだが使い方を覚えた。



これからどうするか

 考えるまでもない やる事はもう決まっている。

感情は【無意味だ】もう自分を偽るのはやめにしようか

 また昔のように----




 「ただいまー」


「「おかえり」」


 家には母さんと父さんが居た。

いつもなら夜遅くに帰ってくるのだが今日は、特別早かったみたいだ。


 なおさら好都合だ。

邪魔な足枷は、先に壊しておくべきだろう。

 なによりこれは、実験だ。

人にこの異能は通じるのか、証明されるのだから。


 「緋秀ご飯を食べるでしょ?」


 「ねえ 母さん 話があるんだけどさ」


 「どうしたのよ 改まって」


 「死んでくんないかな」


の言葉と同時に右手から弾丸が発射される 。

 発射音はない シュ と空気を切り裂く音がするだけ

 ヘッドショット 我ながらいい狙いだと思った。

 額に空いた穴から血が噴き出す。母親は言葉もなく膝を折り前のめりに倒れる。

 "ガンッ"と鈍い音がすると同時に、細胞一つ一つが枯れていくかのように体全体が腐っていった。

 腐るというよりはミイラといったほうが正しいのかもしれない

母親の体が腐るのと同じタイミングで心臓に大きなエネルギーほ含んだような違和感を覚えた。

 コンクリートを撃った時には、全く感じなかった違和感だ。




 ビールを飲みながらテレビを見ていた親父が(なんだ)とばかりに振り向く

はじめは理解できないと言った風だったが、しばらくの硬直後 目を大きく見開き震える。


 親父が恐怖に震える姿を見れるなんて実に滑稽だ。


「父さんそんなに怖い? すぐ楽にしてあげるからね」


 "バタッ"っと

本日2発目のヘッドショット

 初日ながらよくここまで異能をコントロールできたものだなと自分で自分を褒めてやることにする。

そして更に違和感が大きくなるのを感じていた。


 事が済んだので血だまりを踏まないように気をつけ二階への自室に向かうことにした。



感想アドバイスいただけたら幸いです

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